ディジタル工学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 ディジタル工学
科目番号 0085 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(情報システム系) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:青木 征男 著, 「情報の表現とコンピュータの仕組み」, (ムイスリ出版)
担当教員 中村 直人,前原 健二

到達目標

学習目的:情報のディジタル表現の仕組みやディジタルコンピュータの構成を理解する。

到達目標:
1.数値データのディジタル化の仕組みを理解している。
2.画像や文字など各種データのディジタル化の仕組みを理解している。
3.コンピュータの動作の仕組みと論理回路の関係性を理解している。
4.プログラム動作の仕組みを理解し,プログラム言語で簡単なプログラムを作成できる。

ルーブリック

不可
評価項目12進数と10進数の間,10進数と16進数の間の相互変換が自在にできる。2進数と10進数の間,2進数と16進数の間の変換ができる。2進数と10進数の間,2進数と16進数の間の変換が変換表をみながらできる。左記に達していない。
評価項目2与えられたルールに基づいて,画像・文字をディジタルデータ化することができる。与えられたルールと説明に基づいて,画像・文字をディジタルデータ化することができる。簡単な画像・文字のディジタルデータ化を見ながら,画像・文字をディジタルデータ化することができる。左記に達していない。
評価項目3コンピュータの動作のしくみと論理回路との関連性を説明でき,構成回路を詳しく説明できる。コンピュータの動作のしくみと論理回路との関連性を説明でき,構成回路を説明できる。コンピュータの動作のしくみと論理回路との関連性をほぼ説明できる。左記に達していない。
評価項目4コンピュータの動作の仕組みとプログラムの実行をステップごとに説明でき,プログラム言語で簡単なプログラムを作成できる。コンピュータの動作の仕組みとプログラムの実行を大まかに説明でき,プログラム言語で簡単なプログラムを作成できる。コンピュータの動作の仕組みプログラムの実行を大まかに説明でき,見本をみながらプログラム言語で簡単なプログラムを作成できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
実務との関係:マイコンを用いた制御を行う実務では,コンピュータの仕組みや動作,自然界のデータがコンピュータでどう扱われるかなどの知識が必要である。

一般・専門の別:専門 学習の分野:情報・制御

必修・必履修・履修選択・選択の別:必履修

基礎となる学問分野:情報学/計算基盤/計算機システム

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科の学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」のための科目である。

授業の概要:現代社会では,日常生活と産業活動いずれの局面においても,ディジタル化された情報に触れたり処理したりする必要に迫られる機会が多い。本科目では,情報をディジタル化する基礎や,ディジタル情報を処理するコンピュータの仕組みを学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業の方法:日常生活で経験するデジタル技術との関連に注意しながら授業を進める。コンピュータの動作の仕組みと論理回路の関係性の理解を深められるよう,ディジタル回路や電子回路についても具体回路を挙げて解説する。プログラム動作の仕組みを説明し,プログラム言語による簡単なプログラム作成も説明する。
授業は主にプロジェクターによるスライド投影で進めるが,必要に応じ板書により補足説明する。また,理解を深めるため適宜, 演習を行う。

成績評価方法:2回の定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。適宜行う演習を評価する(30%)。
期末成績が60点未満の人には特別補習期間に再試験を行い,試験点を再計算して60点まで成績を変更することがある。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のために履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:演習は授業で学習した内容をよく復習してから臨み,必ず提出すること。

基礎科目:ディジタル基礎(2年)
関連科目:ディジタル応用(3年),電子情報回路設計(5年)

受講上のアドバイス:
・各時限の開始時刻に遅刻,欠課を確認する。遅刻は10分までとし,遅刻の回数が多い場合は,警告を行った後,欠
課扱いとすることもある。
・毎回,復習をして授業内容を確認・理解すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,概説 それぞれ以下の内容について理解する。
2週 ディジタルデータの特徴,2進数・10進数・16進数の関係の学習と演習 ディジタルデータの特徴の説明と数値の進数変換ができる。
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。
3週 負の数と補数,数値データの表現の学習と演習 負の数の表し方や進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。
4週 文字符号,アナログデータのディジタル化の仕組みの学習と演習 文字のデータ表現,アナログデータのディジタル化の仕組みが分かる。
5週 画像や音のディジタル化の学習と演習 画像や音のディジタル化が分かる。
6週 ディジタルデータとアナログ信号の変換回路の学習 DA変換,AD変換の手法が分かる。
7週 まとめと復習 数値データ,画像,文字など各種データのディジタル化を説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解答解説
コンピュータの基本構成,動作の仕組みの学習
コンピュータの基本的な構成が分かり,ハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。
10週 2値論理,ベン図,ブール代数の学習 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。
11週 真理表,論理式,論理回路,論理式の簡単化の学習と演習 組み合わせ回路の入出力関係の表し方が分かり,論理式の簡単化ができる。
12週 論理回路とコンピュータの仕組みの関連性の学習 加算回路やデコーダなどが分かる。
13週 順序回路とレジスタ,コンピュータにおける命令とプログラム実行の仕組みの学習 フリップフロップ,レジスタが分かる。
命令サイクルによるプログラム実行が分かる。
14週 アセンブリ言語,アセンブリ言語によるプログラム作成の学習 アセンブリ言語による簡単なプログラムを説明できる。
15週 前期末試験
16週 前期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。3前10
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。3前10
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。3前10
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。3前10
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。2前2

評価割合

試験演習合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000