到達目標
学習目的:マイクロコンピュータとしてArduinoを用い,パソコンを連携させるためのソフトウェアとしてProcessingを利用することで,さまざまなハードウェアを制御するためのプログラミングを体験する。
(大連東軟信息学院では,マイクロコンピューターにNVIDIA Jetson,プログラミングにUbuntu, Python3, 制御対象としてDonkeycarを利用)
到達目標:
1.マイクロコンピュータの仕組みを理解している。
2.ハードウェア制御のためのプログラム開発ができる。
ルーブリック
| 優 | 良 | 可 | 不可 |
評価項目1 | マイクロコンピュータ仕組みを十分に理解し,十分に説明することができる。 | マイクロコンピュータ仕組みを理解し,説明することができる。 | マイクロコンピュータの基本的な仕組みを理解している。 | マイクロコンピュータの仕組みを理解できない。 |
評価項目2 | ハードウェア制御のためのプログラム開発ができ,さまざまな制御装置に応用できる。 | ハードウェア制御のためのプログラム開発ができる。 | ハードウェア制御のため,与えられたプログラムでマイクロコンピュータを実行できる。 | ハードウェア制御のため,与えられたプログラムでマイクロコンピュータを実行できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:情報システム・プログラミング・ネットワーク
基礎となる学問分野:情報学/情報科学,情報工学およびその関連分野/ソフトウェア関連
学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-2:「電気・電子」,「情報・制御」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」である。
授業の概要:現在,多くの機器(家電製品,車等)にコンピュータが組み込まれ,最適な状況での自動制御が行われている。津山高専で実施される本科目では,Arduinoと呼ばれるマイクロコンピュータを利用して,ハードウェア制御のためのプログラミングについて学習する。大連東軟信息学院で実施される本科目では,NVIDIA JETSONと呼ばれるAIを活用した自律動作マシンを開発するプラットフォームを利用して,AIによるハードウェア制御のためのプログラミングについて学習する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:<津山>プログラミング演習を中心に授業を進める。理解を深めるため,毎時間演習課題を課す。
<大連>3週間の集中講義で実施される,各回,講義と演習との組み合わせで実施され,現地の学生を含めたチームによる協働作業で知能化自動車の制御システムを作成を行う。
成績評価方法:<津山>授業で指示した演習,レポートを均等に評価する(40%),1回の定期試験で評価する(60%)。また,再試験は行わない。
<大連>各回の取り組み状況(20%)と,最終報告書(40%)とプレゼンテーション(40%)によって評価する。
注意点:
履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。
履修のアドバイス:事前に行う準備学習として,これまでに学んだプログラミング関連科目,ディジタル工学関連科目が基礎科目となるため,十分に復習をしておくこと。
基礎科目:プログラミング基礎(2年),ディジタル工学(3),ディジタル応用(3),プログラミング応用(4),制御工学(4)
関連科目:システム制御工学(専2)など
受講上のアドバイス:復習をすること。レポートは欠かさず提出すること。他の科目で学習した知識と関連させて学習するよう心掛けること。遅刻は授業時間半分までとし,遅刻2回で欠課1回として取り扱う。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
<津山>ガイダンス,Arduinoを使ったプログラミング演習1 <大連>ガイダンス IoT開発,IoTコミュニケーション |
<津山>Arduinoを利用したハードウェア制御のためのプログラミングができる。 <大連>IoTプログラム開発の基本的なプロセスと主要な通信モードを理解する。
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2週 |
<津山>Arduinoを使ったプログラミング演習2 <大連>知能化自動車の組み立てと試験走行 |
<津山>Arduinoを利用したハードウェア制御のためのプログラミングができる。 <大連>NVIDIA Jetson Intelligent vehicle の組み立てと試験走行実施
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3週 |
<津山>Arduinoを使ったプログラミング演習3 <大連>ソフトウェアのインストールと応用 |
<津山>Arduinoを利用したハードウェア制御のためのプログラミングができる。 <大連>開発環境の構築と実行 (Ubuntu, Python3, Donkeycar)
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4週 |
<津山>Arduinoを使ったプログラミング演習 4 <大連>知能化自動車の制御① (速度固定走行と速度可変走行) |
<津山>Arduinoを利用したハードウェア制御のためのプログラミングができる。 <大連>知能化自動車の速度固定走行と速度可変走の実施
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5週 |
<津山>Processingを使ったプログラミング演習1 <大連>知能化自動車の制御② (速度固定走行と速度可変走行) |
<津山>Processingを利用したプログラミングができる。 <大連>知能化自動車の速度固定走行と速度可変走の実施
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6週 |
<津山>Processingを使ったプログラミング演習2 <大連>知能化自動車の各種走行① (赤外線追尾,障害物回避,追跡走行) |
<津山>Processingを利用したプログラミングができる。 <大連>知能化自動車の赤外線追尾,障害物回避,追跡走行の実施
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7週 |
<津山>Processingを使ったプログラミング演習3 <大連>知能化自動車の各種走行② (赤外線追尾,障害物回避,追跡走行) |
<津山>Processingを利用したプログラミングができる。 <大連>知能化自動車の赤外線追尾,障害物回避,追跡走行の実施
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8週 |
<津山>中間評価の確認,レポート指導,追加演習 <大連>知能化自動車への超音波センサー搭載① (超音波障害物回避) |
<大連>知能化自動車の超音波センサーによる障害物回避走行の実施
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4thQ |
9週 |
<津山>ArduinoをProcessingで動かす <大連>知能化自動車への超音波センサー搭載② (超音波障害物回避) |
<津山>ArduinoとProcessingを連携させるための応用プログラミングができる。 <大連>知能化自動車の超音波センサーによる障害物回避走行の実施
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10週 |
<津山>ArduinoをProcessingで動かす <大連>知能化自動車の創造的機能設計と実装① |
<津山>ArduinoとProcessingを連携させるための応用プログラミングができる。 <大連>知能化自動車の創造的機能設計と実装の完了
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11週 |
<津山>ProcessingにArduinoのデータを送る <大連>知能化自動車の創造的機能設計と実装② |
<津山>ArduinoとProcessingを連携させるための応用プログラミングができる。 <大連>知能化自動車の走行テストの実施
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12週 |
<津山>ProcessingにArduinoのデータを送る <大連>知能化自動車のデバック① |
<津山>ArduinoとProcessingを連携させるための応用プログラミングができる。 <大連>創造的な知能化自動車の完成
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13週 |
<津山>ArduinoとProcessingを連携させる <大連>知能化自動車のデバック② |
<津山>ArduinoとProcessingを連携させるための応用プログラミングができる。 <大連>創造的な知能化自動車の完成
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14週 |
<津山>ArduinoとProcessingを連携させる <大連>プロジェクトのまとめとプレゼンテーション① |
<津山>ArduinoとProcessingを連携させるための応用プログラミングができる。 <大連>報告書の作成とプレゼンテーションの実施
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15週 |
<津山>前期末試験 <大連>プロジェクトのまとめとプレゼンテーション② |
<大連>報告書の作成とプレゼンテーションの実施
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16週 |
<津山>前期末試験の返却と解答解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 4 | |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 4 | |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。 | 4 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 | 4 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。 | 4 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。 | 4 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 課題・小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 40 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |