環境科学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 環境科学
科目番号 0171 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(情報システム系) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:授業中にプリント資料を配布,参考書:鈴木孝弘著 「よくわかる環境科学」オーム社
担当教員 小林 敏郎

到達目標

学習目的:環境および今後の進むべき環境科学の方向性に関する基礎知識を習得することを目標とする。
到達目標
1.地球を取り巻く種々の環境問題について,機構などを説明できる。
2.エネルギ・資源問題について説明でき,その対策について説明できる。
3.環境改善や環境保全のための技術を説明でき,その対策について説明できる。

ルーブリック

不可
評価項目1地球を取り巻く種々の環境問題について,機構などを説明できる。地球を取り巻く種々の環境問題について説明できる。環境問題について説明できる。左記に達していない。
評価項目2エネルギ・資源問題について説明でき,その対策について説明できる。エネルギ・資源問題について説明できる。エネルギ問題について説明できる。左記に達していない。
評価項目3環境改善や環境保全のための技術を説明でき,その対策について説明できる。環境改善や環境保全のための技術を説明できる。環境保全のための技術を説明できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
※実務との関係:この科目は,企業でエネルギー・環境・原子力関係機器の研究開発の実績がある講師が,その経験を活かして,エネルギー・環境課題について学生とのディスカッション形式で授業を行うものである。

一般・専門の別:一般
学習の分野:自然科学系共通・基礎(一般科目)

学習教育目標との関連:本科目は「②確かな基礎科学の知識習得」に関する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化および情報技術の習得とそれらを応用することができる」であるが,付随的には「F」にも関与する。

授業の概要:日本および世界的に問題となっている環境問題,エネルギー問題についての歴史および現状について学習し,環境改善や環境保全のための技術について講義を行うことにより,技術者としての自覚を養成する。基礎科学に対応する学問であり,科学的思考を養う。
授業の進め方・方法:
授業の進め方と授業内容・方法
授業の方法:パワーポイントや各種のメディア,板書を中心に授業を進める。時事の出来事に関連した課題レポート(通常10回)を基にして,教員および学生間の議論(プレゼンテーション含む)に多くの時間を割り当てながら授業を進める。このことで,技術的な手法の理解度を高めるとともに,学生の技術者としての環境課題に対する自覚を養成する。

成績評価方法:中間試験30%,期末レポート30%,研究課題30%,授業レポート10%として総合的に評価する。試験は原則1回であるが,後期末段階の成績が60点未満の者には,出席状況や授業態度が良好であれば,事前指示を与えた上で再試験を実施する。再試験の結果は,最終成績の上限を60点として,当該定期試験の結果と読み替える。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のために履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:TV,新聞報道等に常日頃から注意をはらうことが大切。

基礎科目:生物Ⅰ(1年),化学Ⅰ(2),化学Ⅱ(3)など。

関連科目:応用化学(4年),物性物理(4),応用生物(4),環境科学特論(専攻科1年),実験法の科学(専1),生命工学(専1)。

受講上のアドバイス:本科目は,環境教育ならびに原子力コア人材育成関連科目である。身近な環境問題から,産業界の活動,エネルギー問題について常日頃から関心を持つことが大切であり,意識だけでなく行動力を発揮することを期待します。「雑談の中の耳学問」が社会に出て役立つ。15分を遅刻した場合には欠課とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 〇ガイダンス
・シラバス説明
・探究課題(学生による発表課題)設定
〇身の回りの環境課題
・シラバスの理解
・地球環境,人類と資源,技術発展の関わりの理解
・各自の取り組み課題(進路先のCSR,選択課題)とスケジュールの確認
2週 〇カーボンフリーへの取り組み(JAEA2050+より)
〇人形峠「環境技術」センターの取り組み
・カーボンフリーについて説明できる。
・地球温暖化のメカニズムが説明できる。
・環境技術センターの取り組みが説明できる。
3週 〇地球環境問題
〇エネルギー概況,エネルギー政策
・様々な環境問題の原因と影響,対策状況が説明できる。
・国内外でのエネルギー政策の基礎を理解する。
・CO2削減方策について説明できる。
4週 〇エネルギー資源と課題(化石燃料と原子力)
〇研究課題発表①4名(説明20分,質疑応答10分)
・エネルギー資源と消費について説明できる。
・国内外での政策,取組み状況の理解
5週 〇将来のエネルギー資源(核融合)
〇研究課題発表②4名(説明20分,質疑応答10分)
・将来のエネルギー資源について説明できる。
・現状の課題と対策の理解
6週 〇エネルギー資源(再生可能)
〇研究課題発表③4名(説明20分,質疑応答10分)
・再生可能エネルギーについて説明できる。
・現状の課題と対策の理解
7週 〇放射性廃棄物対策(環境保全)
〇研究課題発表④4名(説明20分,質疑応答10分)
・放射性廃棄物対策について説明できる。
・現状の課題と対策
8週 (中間試験)
2ndQ
9週 答案返却・解説
〇環境研究(環境保全)
〇研究課題発表⑤4名(説明20分,質疑応答10分)
・誤答問題の修正
・環境保全のグローバルな取り組み状況の理解
10週 〇クリアランス(環境負荷低減とリサイクル)
〇研究課題発表⑥4名(説明20分,質疑応答10分)
・環境負荷低減とリサイクルについて説明できる。
・現状の課題と対策の理解
11週 〇処理技術・分析技術(環境負荷を減らす)
〇研究課題発表⑦4名(説明20分,質疑応答10分)
・処理技術・分析技術について説明できる。
・現状の課題と対策の理解
12週 〇鉱山の閉山措置(環境保全)
〇研究課題発表⑧4名(説明20分,質疑応答10分)
・鉱山の閉山措置
・現状の課題と対策の理解
13週 〇環境の自然浄化作用
〇研究課題発表⑨4名(説明20分,質疑応答10分)
・地球,資源の有限性と環境負荷に関する理解
・持続可能な開発をめぐる取り組みの抽出
14週 〇環境放射能・放射線(あるいは食物連鎖に関する研究)
〇研究課題発表⑩4名(説明20分,質疑応答10分)
〇期末レポート課題の説明等
①環境(迷惑)施設と周辺住民の理解
・地球,資源の有限性と環境負荷に関する理解
・持続可能な開発をめぐる取り組みの抽出
・各自が考える将来のエネルギー・環境を提示
15週 (期末試験) ・期末レポートを作成する。
16週 解説と総括 ・技術者を目指す者として将来なすべき役割・使命などについて総括

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3
有害物質の生物濃縮について説明できる。3
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3

評価割合

中間試験期末レポート研究課題授業レポート合計
総合評価割合30303010100
基礎的能力30303010100
専門的能力00000
分野横断的能力00000