機械・制御システム特別研究Ⅰ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械・制御システム特別研究Ⅰ
科目番号 0005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 8
開設学科 機械・制御システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 8
教科書/教材
担当教員 廣木 一亮,山口 大造,井上 浩行,細谷 和範,佐伯 文浩,加藤 学,野中 摂護,西川 弘太郎

到達目標

学習目的:工学的あるいは技術的な課題を見出す能力,またその課題を具体的に解決する能力を修得し,技術者としての基本的な素養を身につける。

到達目標
1.技術に関する基礎知識の深化および情報技術の習得とそれらを応用することができる。
2.自主的・継続的に実験を遂行し、データを解析・考察できる。
3.課題解決能力、研究能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を身に付けそれらを発揮することができる。
◎4.技術者倫理を理解し、地球的視点から多面的に物事を考えることができ、地域との連携による総合能力の展開ができる。

ルーブリック

不可
評価項目1文献・資料調査などをもとにした技術に関する基礎知識および情報技術の習得により,特別研究に関する技術・研究動向が理解でき,これらと関連させて研究目的を理解・説明できる。文献・資料調査などをもとにした技術に関する基礎知識および情報技術の習得により,特別研究の目的を理解できる。文献・資料調査などをもとにした技術に関する基礎知識および情報技術を用いて,特別研究の目的を言える。文献・資料調査などをもとにした技術に関する基礎知識および情報技術を習得しておらず,特別研究の目的を理解できない。
評価項目2工学上の問題解決のために研究計画を立てることができ,自主的・継続的に実験を遂行してデータを解析・考察できる。工学上の問題解決のために研究計画を立てることができ,自主的・継続的に実験を遂行して得られた結果を理解することができる。工学上の問題解決のために研究計画を立て,自主的・継続的に実験を遂行することができる。研究計画を立てることができず,自主的・継続的に実験を遂行することができない。
評価項目3課題解決能力、研究能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を身に付けそれらを発揮することができる。 効果的なプレゼンテーションを使って,相手に分かりやすく説明することができる。課題解決能力、研究能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を身に付けている。課題解決能力、研究能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力の重要性を言える。課題解決能力、研究能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を身に付けていない。
評価項目4技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し,技術者が社会に負っている責任を理解でき,多面的に物事を考えるなど,総合能力の展開ができる。技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し,技術者が社会に負っている責任を理解でき,多面的に物事を考えることができる。技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し,技術者が社会に負っている責任を言える。技術者が社会に負っている責任を言えない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
※実務との関係:専攻科では特別研究の一環として学外の民間企業等で実習(校外実習)を行うことを義務付けている。30 時間程度の校外実習を行うことで実社会の技術と遊離しないように,知識を深め,研究能力の向上を目指すことを目的としている。

一般・専門の別:専門 
学習の分野:すべての分野

基礎となる学問分野:工学/機械工学・制御工学

専攻科学習目標との関連:本科目は専攻科学習目標「(4) 特別研究を自主的、積極的に探究・推進することにより、技術者として必須の問題発見能力と課題解決能力、すなわち創造的な成果を生み出すデザイン能力、研究能力を身につけるとともに、研究結果を学会などで発表し、他の研究者や技術者との交流を通じて、プレゼンテーションができ、コミュニケーションができる。さらに、技術者倫理に関する特別講義の受講や工学倫理の科目での学習を通じて、広く技術者倫理を理解できる。校外実習・学協会への参加や先端技術特別講義の科目での学習を通じて、地域社会との連携を図るとともに、地球的視点からものを見ることの大切さを理解できる。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(D)課題解決能力,研究能力,コミュニケーション能力,プレゼンテーション能力を身に付けそれらを発揮することができる」であり、付随的に(A),(C),(E),(F)に関連する。また,本科目ではデザイン能力の中の構想力,問題設定能力,公衆の健康・安全,文化,経済,環境,倫理等の観点から問題点を認識する能力,およびこれらの問題点などから生じる制約条件下で解を見出す能力,構想したものを図,文章,式,プログラム等で表現する能力,継続的に計画し,実施する能力の育成に関与する。なお,本科目に関連して技術者倫理に関する講演会を必ず聴講すること。

授業の概要:特徴ある研究課題に取り組むことにより,自主的な問題発見能力と課題解決能力の養成を目的とし,知識の深化と研究開発能力を体得する。成果は中間発表概要として提出され,必要に応じて学会等での外部発表を行う。
授業の進め方・方法:
授業の方法:担当教員の指導のもとに,研究活動を主体的に実施する。取り組みの中で,工学的研究の進め方,科学技術論文の書き方,発表・討論の仕方を適宜指導・助言する。

成績評価方法:授業計画で示されている条件を指導教員等により評価する。具体的には,テーマ発表会を専門的能力(10%)、校外実習報告会を分野横断的能力(10%)とする。ならびに中間発表の準備(概要、予稿)と技術者倫理講演会レポートで専門的能力(70%)、校外実習報告書で分野横断的能力(10%)。評価に当たっては,教育プログラムの(A)および(C)~(F)の各項目に対して達成度を評価し,合計評価点の6割以上をもって合格とする。評価点が合格点に達しない場合は,指導を行い,再評価を行うことがある。
注意点:
履修上の注意:本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:極めて多くの時間が割当てられている。与えられた環境の中で最大の成果が出るように,自主的に研究活動を行うこと。
 事前に行う準備学習として,これまで学んだ知識を駆使して,研究計画の立案,研究内容がその分野ではどのような状況にあるか,関連する参考文献の調査,実験・解析技術の修得,結果のまとめと考察,論文・報告書の準備ならびにプレゼンテーションの準備など自主的に行うことが求められる。

基礎科目:これまで学習してきた科目全般

事前に行う準備学習として,教員から指示を受けた予習や実験準備を必ず行うこと。

受講上のアドバイス:本科目は専攻科における最も重要な主となる科目である。したがって,あらゆる面で主体性を持って全力で取り組むことが求められる。また,2年では大学評価・学位授与機構から「学士」を取得する際に,「学修総まとめ科目履修計画書」と「学修総まとめ科目の成果の要旨等」の提出が必要である。これらはいずれも特別研究の内容が基盤となることを念頭に研究活動を進める必要がある。なお,前後期終了後に研究実施記録簿の提出を行うこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。
2週 研究テーマと研究計画 書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。
3週 研究テーマと研究計画 収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。
4週 研究テーマと研究計画 収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。
5週 研究テーマと研究計画 情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。
6週 研究テーマと研究計画 情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。
7週 研究テーマと研究計画 あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる。
8週 研究テーマと研究計画 複数の情報を整理・構造化できる。
2ndQ
9週 テーマ発表会 目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。
10週 実験・解析の試行と検証 日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。
11週 実験・解析の試行と検証 他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。
12週 実験・解析の試行と検証 他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。
13週 実験・解析の試行と検証 日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。
14週 実験・解析の試行と検証 円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。
15週 実験・解析の試行と検証 円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。
16週 実験・解析の試行と検証 他者の意見を聞き合意形成することができる。
後期
3rdQ
1週 実験・解析の試行と検証 合意形成のために会話を成立させることができる。
2週 実験・解析の試行と検証 グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。
3週 実験・解析の試行と検証 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。
4週 実験・解析の試行と検証 災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。
5週 実験・解析の試行と検証 特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。
6週 実験・解析の試行と検証 課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。
7週 実験・解析の試行と検証 グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。
8週 実験・解析の試行と検証 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。
4thQ
9週 実験・解析の試行と検証 どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。
10週 実験・解析の試行と検証 適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。
11週 実験・解析の試行と検証 事実をもとに論理や考察を展開できる。
12週 実験・解析の試行と検証 結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。
13週 実験・解析の試行と検証 法令やルールを遵守した行動をとれる。
14週 実験・解析の試行と検証 他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。
15週 実験・解析の試行と検証 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を上げることができる。
16週 実験・解析の試行と検証 レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

報告書発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合802000100110
基礎的能力0000000
専門的能力7010000080
分野横断的能力10100010030