制御機器特論

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 制御機器特論
科目番号 0018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・制御システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 井上 浩行

到達目標

学習目的:工場の自動化を念頭において,空気圧アクチュエータ,三相誘導電動機,直流サーボモータ,PLCとマイコンについて,その特徴および制御方法を理解すること。

到達目標
1.空気圧シリンダのための空気圧回路およびそのシーケンス図を理解する。
2.三相誘導電動機のシーケンス図を理解する。
3.直流サーボモータの構造を説明できる。
4.ラダー図を理解する。
5.マイクロコンピュータの機能と構成に関する基礎的事項を説明できる。

ルーブリック

不可
評価項目1空気圧回路の機器構成とシーケンス図を自ら描画できる。空気圧回路およびシーケンス図を理解している。空気圧アクチュエータの動作を説明できる。左記に達していない。
評価項目2三相誘導電動機のシーケンス制御回路およびシーケンス図を自ら描画できる。三相誘導電動機のシーケンス制御回路およびシーケンス図を理解している。シーケンス図を理解している。左記に達していない。
評価項目3直流サーボモータの数式モデルを導出できる。直流サーボモータの基本特性(トルク特性、回転数特性など)を説明できる。シーケンス図を理解している。左記に達していない。
評価項目4簡単な実システムに対して,PLCの結線図とラダー図を描くことができる。PLCの結線図およびラダー図を理解している。ラダー図を理解している。左記に達していない。
評価項目5マイコンが産業技術に与えた影響を説明できる。マイコンの機能と構成を説明できる。マイコンの機能を説明できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:情報と計測・制御

必修・選択の別:選択

基礎となる学問分野:工学/機械工学/機械力学・制御

専攻科学習目標との関連:本科目は専攻科学習目標「(2)材料と構造,運動と振動,エネルギーと流れ,情報と計測・制御,設計と生産・管理,機械とシステムなどの専門分野技術の知識を修得し,機械やシステムの設計・製作・運用に活用できる能力を身につける」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-2:「材料と構造」,「運動と振動」,「エネルギーと流れ」,「情報と計測・制御」,「設計と生産・管理」,「機械とシステム」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:製造工場のFA(Factory Automation)やFMS(Flexible Manufacturing System)は,高品位・高効率な生産において不可欠な技術となっている。このような工場の自動化を念頭において,これを実現するための制御機器について学ぶ。






授業の進め方・方法:
授業の方法:本講義では,まず空気圧制御技術について学習する。基本的な空気圧シリンダのシーケンス制御について実例をまじえて講義する。また,後半では三相誘導電動機,直流サーボモータ,PLC,マイコンについても学習する。講義では,できるだけ実際の制御機器を実物やカタログ等で示し理解を深める。

成績評価方法:期末試験の結果(70%),および授業時間外の学習成果(課題レポート)(30%)を総合して評価する。試験の持込可能物品はその都度指示する。
注意点:
履修上の注意:本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あたり授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の学習が必修となる。これらの学習については担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:授業ではプリントを配布し,板書やPPT等で補足する。また,実際の機器やカタログ等を示すので出来るだけ欠席しないようにすること。

基礎科目:制御工学Ⅰ・Ⅱ(機械4・5年,電制4・5),メカトロニクス(機械5,電制5),計測工学(機械5),センサ工学(電制5)など

受講上のアドバイス:遅刻については,授業開始後15分以上経過した時点で再度出席確認し,その時に不在であればその日の授業時間全部を欠課扱いとする。
制御機器は実際に使ってみることによって理解が深まる。特別研究での実験装置の製作,あるいは趣味のもの作りなどでは制御機器を使う場合が多いので,このような作業を通してできるだけ実際の機器に触れる機会をもつことを勧める。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 自動化のための空気圧技術 空気圧回路の概念を理解する。
3週 自動化のための空気圧技術 エアーシリンダ,方向切換弁,スピードコントローラが説明できる。

4週 自動化のための空気圧技術 シーケンス制御の概念を理解する。

5週 自動化のための空気圧技術 ロータリーアクチュエータと駆動回路が説明できる。
6週 自動化のための空気圧技術 エアーシリンダと駆動回路が説明できる。
7週 交流と三相誘導電動機 誘導電動機が説明できる。
8週 直流サーボモータ 直流サーボモータが説明できる。
2ndQ
9週 ステッピングモータ ステッピングモータが説明できる。

10週 センサ,ディジタルIC 静電容量形近接センサと光電センサが説明できる。

11週 センサ,ディジタルIC スイッチとリレーが説明できる。
12週 オペアンプ オペアンプが説明できる。
13週 制御用マイコン 簡単なラダー図を作成することができる。
14週 制御用マイコン ArduinoとRaspberry Piが説明できる。

15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000