工業数理

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工業数理
科目番号 0029 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・制御システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:大田春外著 はじめよう位相空間(日本評論社),参考書:大田春外著 解いてみよう位相空間(日本評論社)
担当教員 横谷 正明

到達目標

学習目的:トポロジーとその考え方を学ぶ。

到達目標:
1.工学の基本的問題を解決するために必要な数学の知識,計算技術および応用能力を習得する。
2.ユークリッド幾何学とトポロジーについて理解する。
3.ユークリッド空間とその図形について理解する。
4.図形の変形と写像について理解する。

ルーブリック

不可
評価項目1工学の基本的問題を解決するために必要な数学の応用能力を習得している。工学の基本的問題を解決するために必要な数学の知識を熟知し,計算技術を習得している。工学の基本的問題を解決するために必要な数学の知識を習得している。工学の基本的問題を解決するために必要な数学の知識,計算技術の習得が不十分である。
評価項目2等長変換と合同変換の関係について理解している。トポロジーの考え方を理解している。ユークリッド幾何学と相似幾何学について理解している。ユークリッド幾何学やトポロジーについて理解が不足している。
評価項目3図形の工作・グラフ・自己相似な図形について理解している。トポロジーの観点から図形の概念を理解している。距離とユークリッド空間について理解している。ユークリッド空間や図形の概念について理解が不足している。
評価項目4図形の点列やその収束について理解している。写像の性質について理解している。図形の変形が写像で表されることについて理解している。図形の変形や点列の理解が不足している。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門 
学習の分野:自然科学系共通・基礎

基礎となる学問分野:数物系科学/数学/数学一般

専攻科学習目標との関連:本科目は専攻科学習目標「(1)数学,物理を中心とした自然科学系の科目に関する知識を深め,機械・制御システム工学および電子・情報システム工学に関する基礎学力として応用できる。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化および情報技術の習得とそれらを応用することができる」である。

授業の概要:工学において発生する問題を解決するひとつの手段として,現象の本質をとらえ,わかるところから切り崩していくことが考えられる。そんなとき役立つものの見方,方法を学ぶことが本講義の意義である。トポロジーは,図形を連続的に変形しても不変に保たれる性質を調べる学問であるが,このことを通じて不変性,すなわち本質をとらえるものの見方を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業の方法:板書を中心にして授業を進めていくが,同時に演習時間を出来るだけ多く設け,講義内容をより深く理解し,更に自力で問題を解く力が身につくように配慮する。

成績評価方法:定期試験(60%)とレポート(40%)で評価する。成績等によっては,再試験を行う(レポート課題を課す)こともある。
注意点:
履修上の注意:本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:
・事前に行う準備学習として,基礎科目となる基礎数学Ⅰ,基礎数学Ⅱ,微分積分Ⅰ,微分積分Ⅱ,基礎線形代数の内容を復習しておくこと。
・予習,復習を必ず行い,また自力で演習問題を解くことによって講義内容をより深く理解していくことが大切である。

基礎科目:基礎数学Ⅰ(1年),基礎数学Ⅱ(1),微分積分Ⅰ(2),微分積分Ⅱ(3),基礎線形代数(2)

関連科目:各専門学科の科目

受講上のアドバイス:講義内容をよく理解し,自分で問題を解くことが重要である。自力で解法を見出すことを大切にしてほしい。遅刻の回数が多い場合は,警告を行った後,欠席扱いとすることもある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,ユークリッド幾何学

授業時間外の学習内容:レポート課題(1)「ユークリッド幾何学とトポロジー」
合同変換を理解し,合同変換の下で不変な図形の性質に習熟する.
2週 相似幾何学

授業時間外の学習内容:レポート課題(1)「ユークリッド幾何学とトポロジー
相似変換を理解し,相似変換の下で不変な図形の性質に習熟する.
3週 トポロジー

授業時間外の学習内容:レポート課題(1)「ユークリッド幾何学とトポロジー
トポロジーの考え方に習熟する.
4週 等長変換と合同変換

授業時間外の学習内容:レポート課題(1)「ユークリッド幾何学とトポロジー
等長変換と合同変換の関係を理解する.
5週 演習(ユークリッド幾何学とトポロジー)

授業時間外の学習内容:レポート課題(1)「ユークリッド幾何学とトポロジー
6週 距離とユークリッド空間

授業時間外の学習内容:レポート課題(2)「ユークリッド空間とその図形」
距離とユークリッド空間に習熟する.
7週 図形

授業時間外の学習内容:レポート課題(2)「ユークリッド空間とその図形」
ユークリッド空間における図形のいくつかの例に習熟する.
8週 図形の工作・グラフ・自己相似な図形

授業時間外の学習内容:レポート課題(2)「ユークリッド空間とその図形」
図形の工作・グラフ・自己相似な図形に習熟する.
2ndQ
9週 集合と論理

授業時間外の学習内容:レポート課題(2)「ユークリッド空間とその図形」
集合と論理に習熟する.
10週 演習(ユークリッド空間とその図形)

授業時間外の学習内容:レポート課題(2)「ユークリッド空間とその図形」
11週 図形の変形

授業時間外の学習内容:レポート課題(3)「図形の変形と写像」
図形の変形における基本性質を理解し,変形を写像で表す.
12週 写像

授業時間外の学習内容:レポート課題(3)「図形の変形と写像」
写像の性質に習熟する.
13週 数列と図形の点列

授業時間外の学習内容:レポート課題(3)「図形の変形と写像」
数列と図形の点列を理解し,ε‐N論法により収束を示す.
14週 演習(図形の変形と写像)

授業時間外の学習内容:レポート課題(3)「図形の変形と写像」
15週 (前期末試験)
16週 後期末試験の答案の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価自己評価課題小テスト合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000