科学探究

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 科学探究
科目番号 0030 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械・制御システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:適宜プリント等を配布する                           参考書:教科書:これで使える 機能性材料パーフェクトガイド(講談社) 他
担当教員 山口 大造

到達目標

学習目的:工学分野を専攻した学生を対象に,異分野である理学分野に関する知識を広げる。主に,様々な分野(機械・エレクトロニクス・エネルギー・環境・生体・医療・スポーツなど)において用いられている各種材料の開発段階において用いられる汎用機器の簡単な原理および工学との関連性に主眼を置き,具体例から学習する。その過程において,工学と科学の関係性について学習することにより, 幅広い視野を有するエンジニアとなることを目指す。                 
                                                          到達目標
1.理学分野で用いられる汎用分析機器の利用目的と簡易な原理を説明できる。
2.工学と理学の関係性について説明できる。

ルーブリック

不可
評価項目1理学分野で用いられる汎用分析機器の利用目的と簡易な原理を説明できる。理学分野で用いられる汎用分析機器の利用目的を説明できる。理学分野で用いられる汎用分析機器の名前をあげられる。左記に達していない。
評価項目2工学と理学の関係性について説明できる。工学分野の専門性と理学分野の専門性の違いについて説明できる。工学分野の専門性と他分野の専門性の違いについて説明できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
※実務との関係:この科目は団体職員として、機能性材料の基礎研究や実用化技術開発を担当していた教員が,その経験を活かし,工学と理学の研究開発における基本的な考え方や,種々の汎用分析機器や機能性材料の工学的利用に関する基礎能力を養うことを目的として,講義形式で授業を行うものである。

一般・専門の別:専門
学習の分野:自然科学系共通・基礎

必修・選択の別:選択

基礎となる学問分野:工学 / 材料工学 / 構造・機能材料

学習・教育到達目標との関連:本科目は専攻科学習目標「(1)数学,物理を中心とした自然科学系の科目に関する知識を深め,機械・制御システム工学および電子・情報システム工学に関する基礎学力として応用する能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として,自然科学の幅広い分野の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:主に,様々な分野(機械・エレクトロニクス・エネルギー・環境・生体・医療・スポーツなど)において用いられている各種材料の開発段階において用いられる汎用機器の簡単な原理および工学との関連性に主眼を置き,具体例から学習する。その過程において,工学と科学の関係性について学習することにより, 幅広い視野を有するエンジニアとなることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業の方法:主に板書・スライドによる講義を実施する。重要なキーワードについて理解を深化させるために課題を課す。

成績評価方法:レポート課題(60%),授業への取組姿勢(40%)で評価する。レポート課題の内容について厳密に評価する。参考文献として,論文を引用すること。
注意点:
履修上の注意:本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あたり授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の学習が必修となる。これらの学習については担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:数式を用いることは少ないが, 化学反応や有機化学などの化学的知識を必要とすることが多いので, 化学をよく学習しておくことが望ましい。

基礎科目:化学Ⅰ(2年), 化学Ⅱ(3), 工業材料(機械2), 機械材料学Ⅰ(電子制御3), 機械材料学Ⅱ(電子制御4),
電気・電子材料学(電子制御5)。

関連科目:科学探究(専2), 材料強度学(専2)。

受講上のアドバイス:理学分野における分析機器に関する学習前知識は必要ないが,好奇心を持ち積極的に新しい知識の獲得を目指してほしい。分析機器の基本的な利用目的および原理が理解できるように自主的に学習しなければならない。授業開始後15分を過ぎて入室した場合,欠課として扱う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,自動車(ボディ・エンジン),航空機(授業時間外の学習:課題(1)航空機開発における理学と工学の各役割の考察) 工学と理学の関係性について説明できる。
2週 新幹線, パソコン筐体,金型(授業時間外の学習:課題(2)光触媒(TiO2)(本田・藤島効果について)
,電磁波遮蔽に関する法律について(5Gの帯域),ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜 (Sp2とSp3の割合とグレードについて)について)
光触媒の概要(理学分野で用いられる汎用分析機器の利用目的と簡易な原理)を説明できる。
3週 タービンブレード,スペースシャトル,インナーウェア(授業時間外の学習:課題(3)X線回折(X‐ray diffraction, XRD)について) X線回折の概要(理学分野で用いられる汎用分析機器の利用目的と簡易な原理)を説明できる。
4週 切削工具,ナノ・マイクロ部品(授業時間外の学習:課題(4)DLC (Diamond Like Carbon),ラマン分光法の原理と特徴について) ラマン分光法の概要(理学分野で用いられる汎用分析機器の利用目的と簡易な原理)を説明できる。
5週 液晶・プラズマディスプレイ,ハードディスクドライブ(授業時間外の学習:課題(5)バンドギャップ,プラズマとは,材料巨大磁気抵抗と磁気ヘッド,トンネル電流と磁気ヘッドについて) 記憶装置に用いられる材料開発
バンドギャップ,プラズマ,材料巨大磁気抵抗と磁気ヘッド,トンネル電流と磁気ヘッドの概要について説明できる。
6週 発光ダイオード,半導体レーザ,インバータ(授業時間外の学習:課題(6)ノーベル賞(化学賞・物理学賞)について調査) ノーベル賞(化学賞・物理学賞)についてる評価と論争調査し、原資、選考方法、資格について説明できる。
7週 光式スイッチ,電磁モータ,磁歪式音波探査センサ(授業時間外の学習:課題(7)VSM(Vibrating Sample Magnetometer)・SQUID(Superconducting QUantum Interference Device)の原理について) VSM・SQUIDの概要(理学分野で用いられる汎用分析機器の利用目的と簡易な原理)を説明できる。
8週 超音波エコ・非破壊検査装置,圧電アクチュエータ,通信機用フィルタ(授業時間外の学習:課題(8)日本における社会インフラの老朽化により、①水道・②ガス・③ダム・④橋・⑤高速道路(トンネル)など
 の現場で使用される最新の非破壊検査方法について調査する。(2つ以上))
非破壊検査方法の概要について説明できる。
4thQ
9週 結晶シリコン・アモルファスシリコン・化合物系太陽電池(授業時間外の学習:課題(9)太陽光発電システム評価方法(JIS C 8906)について調査する) 太陽光発電システム評価方法(JIS C 8906)の概要について説明できる。
10週 熱電変換素子・ペルチエ素子,機能性タイル,超伝導マグネット(授業時間外の学習:課題(10)触媒(無機・有機・生体どれでも)について) 触媒(無機・有機・生体どれでも)について説明できる。
11週 高温超伝導線材,リチウムイオン二次電池,機能性電極(授業時間外の学習:課題(11)当該年のノーベル化学賞受賞者に関する受賞理由と業績について) 当該年のノーベル化学賞の受賞内容について説明できる。
12週 燃料電池,海水淡水化システム(授業時間外の学習:課題(12)全固体セラミックス電池について) 全固体セラミックス電池の概要について説明できる。
13週 生体・医療分野における機能性材料(授業時間外の学習:課題(13)小型人工心臓にについて) 人工心臓の概要について説明できる。
14週 スポーツ分野における機能性材料(授業時間外の学習:カーボンファイバーについて) カーボンファイバーの概要について説明できる。
15週 (前期期末試験)
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

取組姿勢発表相互評価自己評価課題小テスト合計
総合評価割合40000600100
基礎的能力0000000
専門的能力40000600100
分野横断的能力0000000