線形代数学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 線形代数学
科目番号 0003 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子・情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 自作テキストを用いる。\\TFS3\users\gen\MATSUDAからダウンロードして準備すること。
担当教員 松田 修

到達目標

本講では,n次元¬数ベクトル空間の理論を学習する。特に,ジョルダン標準形,四元数,群などの新しい概念を学ぶ。
n次元¬数ベクトル空間の理論の基本的な考え方を身につける。
1. n次元数ベクトル空間が理解できる。
2. 内積や距離の概念が理解できる。
3. 行列の種類による空間の変形の違いを幾何学的に説明できる。
4. 表現行列と基底変換について説明できる。
5. ジョルダン標準形の考え方がわかる。
6. 四元数と空間の回転が理解できる。
7. 群の考え方と線形表現の考え方が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1n次元数ベクトル空間が十分理解できている。n次元数ベクトル空間が7割程度理解できている。n次元数ベクトル空間がだいたい理解できていない。
評価項目2内積や距離に関する十分理解ができている。内積や距離に関する理解が7割程度できている。内積や距離に関する理解ができていない。
評価項目3行列の種類による空間の変形の違いを幾何学的に精密に説明できる。行列の種類による空間の変形の違いを幾何学的に7割程度説明できる。行列の種類による空間の変形の違いを幾何学的に説明できない。
評価項目4表現行列と基底変換について精密に説明できる。表現行列と基底変換について7割程度説明できる。表現行列と基底変換について説明できない。
評価項目5ジョルダン標準形の考え方が十分わかっている。ジョルダン標準形の考え方が7割程度わかっている。ジョルダン標準形の考え方がわかっていない。
評価項目6四元数と空間の回転が十分理解できている。四元数と空間の回転が7割程度理解できている。四元数と空間の回転がおおよそ理解できていない。
評価項目7群の考え方と線形表現の考え方が十分理解できている。群の考え方と線形表現の考え方が7割程度理解できている。群の考え方と線形表現の考え方が理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
基礎となる学問分野:数物系科学/数学/代数学・幾何学
本科目は専攻科学習目標「(1) 数学,物理を中心とした自然科学系の科目に関する知識を深め,機械・制御システム工学および電子・情報システム工学に関する基礎学力として応用する能力を身につける」に相当する科目である。
本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として, 自然科学の幅広い分野の知識を修得し, 説明できること」である。
授業の進め方・方法:
最初に基本的な知識を例を用いて説明する。その後,理解のための演習課題を提示し,グループ学習を行う。
定期試験(50%)とレポート,小テスト(50%)の合計で評価する。
注意点:
本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あたり授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の学習が必修となる。これらの学習については担当教員の指示に従うこと。
線形代数をより深く理解し,さらにその応用を考えていきたいと思っている学生向けの講座である。
基礎科目:基礎線形代数(2年),微分方程式(3),数学続論(4)
関連科目:専門科目多数
グループ学習を重視するので,遅刻や欠席はしないこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,次元について(導入)
2週 n次元空間数ベクトル空間
3週 内積とグラムシュミットの直行化法
4週 行列による空間の変形1
5週 行列による空間の変形2
6週 表現行列と座標の関係
7週 次元定理
8週 中間試験
2ndQ
9週 ジョルダン細胞
10週 ジョルダン分解
11週 複素数と四元数
12週 四元数と回転
13週 群の考え方
14週 群の線形表現
15週 前期末試験
16週 答案の返却と解答解説,数学書の読み方

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力50000050100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000