情報システム特論

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 情報システム特論
科目番号 0017 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子・情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:なし 参考書:関連した書籍・文献等,インターネット上のオンライン資源
担当教員 大西 淳

到達目標

学習目的:身近にある情報システムの仕組みを理解することで,適切で安全な利用ができるようになり,情報活用能力や情報機器利用能力を向上させる。
到達目標:
◎与えられた課題を調査し,分かりやすく説明できる。
◎他の人が説明したことを整理して適切に利用できる。
◎自分の使っている情報システムを総合的にとらえて説明し活用できる。

ルーブリック

不可
評価項目1与えられた課題について誤りのない十分な調査を自ら行い,指定されたタイミングで分かりやすく発表できる。与えられた課題について,他者からの質問やアドバイスで内容を補完しつつ,最終的に十分な調査内容を発表できる。与えられた課題について,最低限の調査内容を発表できる。与えられた課題について,発表されるべき内容が発表されていない。
評価項目2他者の報告を聴講し,適切な質問を行って内容を確認した上で,自身の調査に反映できる。他者の報告を聴講し,自身の調査に反映できる。他者の報告内容と自身の報告内容に矛盾が少ない。他者の報告内容と自身の報告内容に矛盾が多い。
評価項目3与えられた情報システムに関する課題について,関連分野を含めて網羅的に調査できる。与えられた情報システムに関する課題について,十分な内容を調査できる。与えられた情報システムに関する課題について,最低限の内容を調査できる。与えられた情報システムに関する課題について,最低限の内容を調査できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門
学習の分野:情報・制御,情報システム・プログラミング・ネットワーク
基礎となる学問分野:情報科学,情報工学およびその関連分野/計算機システム関連,情報ネットワーク関連
専攻科学習目標との関連:本科目は専攻科学習目標「(2)電気・電子,情報・制御に関する専門分野技術の知識を修得し,機械やシステムの設計・製作・運用に活用できる能力を身につける」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(C)情報技術の修得,C-1:電気・電子・情報技術者に必要な情報技術を修得し,活用できること」であるが,付随的には「A-2」「C-2」「F-1」にも関与する。
授業の概要:情報システムはあらゆる学習の場面に関係する,多数の技術の複合体である。この複雑な情報システムを適切に構築するための技術と,活用するための基本的考え方を扱う。

授業の進め方・方法:
授業の方法:これまで学んできた背景の違いに配慮して,一方的な一般論の講義ではなく,自ら調査し発表するという形の講義とする。すなわち,情報システムに関して個人別の課題を設定し,各自で調査し,結果をまとめた報告書を順次作成し,この報告書の内容を受講者の前で説明するという形で授業を進めていく。これによって,内容の理解を深めるとともに,資料調査を通した学習の進め方を体験し,他の人の調査内容を聞いて情報を共有する。
個人別に設定する具体的な課題は,受講者数などを勘案して決定するが,参考のため,課題分野の例を下記に記しておく。
課題分野の例
・パソコンの構成要素と機能の拡張方法
・パソコン周辺装置(入力用/出力用)の種類と接続規格[障がい者対応を含む]
・情報の保存・共有に関するテクノロジ変化の歴史,種類と特徴,使い分け[フロッピーからクラウドまで,等]
・オペレーティングシステム(OS)の役目および種類別の構造・特徴
・サーバ仮想化技術の概要,利用する上でのメリットと注意点
・情報ネットワークの構造と規格および接続用ネットワーク機器の種類
・家庭用インターネット接続のための回線提供サービスの概要・プロバイダサービスの概要,業者間の違い
・VR,AR,MRを実現する技術やそれぞれの特徴,使い分け,今後発展の展望
・個人認証方式の種類と特徴,使い分けや限界
・情報機器を使うときの個人レベルでのセキュリティ対策
・クラウドサービスを実現する技術の概要,提供されているサービスの種類と特徴
成績評価方法:課題を総合的に理解するよう調査して積極的に発表に取り組んだか(50%),他の報告を聴講して理解し,その理解内容と矛盾しないように自身の調査内容を最終の報告書として適切にまとめて提出したか(50%)によって評価する。
注意点:
履修上の注意:本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。
履修のアドバイス:調査が重要な科目であるので,授業時間外の学修で手を抜かないこと。また,「受講上のアドバイス」にある通り,授業への参加(自身の発表,他者発表の聴講)が重要な意味を持つ科目であることを自覚すること。事前に行う準備学習として,これまでに学習したコンピュータに関する内容を復習すること,および,社会の情報化やディジタル化に関するニュースに注目しておくことを勧める。
基礎科目:情報リテラシー(1年),コンピュータ概論(情報3),コンピュータシステム(情報5)
関連科目:コンピュータシステム工学(専1年)
受講上のアドバイス:他人の調査内容を聞いてそれを自身の調査に反映させることが求められるため,欠課した場合は授業時間外に他の学生と欠課した授業の内容を共有すること。欠課時数が4時間を越えた場合には,欠課分の情報の共有が十分行われているかを確認するため,確認試験を課す場合がある。確認試験を課した場合,その得点は成績に反映させないが,確認試験に不合格の場合は,全報告書を不受理扱い(0点)として処理する。
授業開始直後に行う出席確認に遅れた場合は遅刻とする。遅刻2回で2時間の欠課(授業1回分の欠課)として扱う。
報告書の提出や確認・助言のやりとりは,すべてネットワーク経由で行うので,この方法をまず修得すること。調査方法や内容に不明な点があれば,積極的に教員に連絡をとって助言を受けること。授業を聞きながら自分の使っている情報システムとの関連を常に意識する。不明な点があれば,その場で積極的に質問するよう心がける。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス〔教育目標や学習の進め方の説明,課題の決定〕
調査と説明資料作成
各自テーマの決定
2週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
各自調査・発表計画の確定
3週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
先行グループの第一回発表完了
4週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
後行グループの第一回発表完了
5週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
先行グループの第二回発表完了
6週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
後行グループの第二回発表完了
7週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
先行グループの第三回発表完了
8週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
後行グループの第三回発表完了
2ndQ
9週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
先行グループの第四回発表完了
10週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
後行グループの第四回発表完了
11週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
先行グループの第五回発表完了
12週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
後行グループの第五回発表完了
13週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
先行グループの第六回発表完了
14週 調査内容の説明と質疑
調査と説明資料作成
後行グループの第六回発表完了
15週 調査内容の説明と質疑
最終報告書の作成
最終報告書の構想確認
16週 まとめ 発表資料・最終報告書の最終回収,成績確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価自己評価課題小テスト合計
総合評価割合05000500100
基礎的能力0000000
専門的能力0250025050
分野横断的能力0250025050