環境科学特論

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 環境科学特論
科目番号 0019 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子・情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 教科書:Barron's "Environmental Science, 8th edition", 授業中にプリント資料を配布する。参考書:御代川喜久夫 「環境科学の基礎 改訂版」(培風館)
担当教員 小林 敏郎

到達目標

学習目的:地球環境問題の現状と対策を理解する。また,演習やレポートを通じて,種々の学問・技術の総合応用力,複眼的思考による問題設定能力,公衆の健康・安全,倫理等の観点から問題点を認識する能力を養う。

到達目標:
1.地球のエネルギー資源について理解し,説明できる(化石燃料,核エネルギ,更新性エネルギなど)
2.地球の環境問題について理解し,説明できる(大気汚染,酸性雨,地球温暖化など)
3.環境管理について理解し,説明できる(生態系破壊)
4.環境問題の指標であるCO2の排出量の計算ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1・地球のエネルギー資源について理解し,それらの功罪を比較説明できる(化石燃料,核エネルギ,更新性エネルギなど)・地球のエネルギー資源について理解し,説明できる(化石燃料,核エネルギ,更新性エネルギなど)・地球のエネルギー資源の基本について理解し,説明できる(化石燃料,核エネルギ,更新性エネルギなど)・地球のエネルギー資源について,説明できない(化石燃料,核エネルギ,更新性エネルギなど)
評価項目2・地球の環境問題について理解し,課題の打ち手が議論できる(大気汚染,酸性雨,地球温暖化など)・地球の環境問題について理解し,説明できる(大気汚染,酸性雨,地球温暖化など)・基本的な地球の環境問題について理解し,説明できる(大気汚染,酸性雨,地球温暖化など)・地球の環境問題について,説明できない(大気汚染,酸性雨,地球温暖化など)
評価項目3・環境管理について理解し,課題の打ち手が議論できる(生態系破壊)・環境管理について理解し,説明できる(生態系破壊)・基本的な環境管理について理解し,説明できる(生態系破壊)・環境管理について,説明できない(生態系破壊)
評価項目4・環境問題の指標であるCO2の排出量の計算が出来,考察ができる・環境問題の指標であるCO2の排出量の計算ができる・環境問題の指標であるCO2の排出量の基本的な計算方法を知っている・環境問題の指標であるCO2の排出量の計算方法がわからない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
※実務との関係:この科目は,重工系メーカーで,燃料電池,水素製造装置,太陽電池製造装置などのクリーンエネルギー関連機器や,高速増殖炉用センサー,核融合装置用真空ポンプなどの原子エネルギー関連機器の研究および開発業務の経験がある教員が,その経験を活かし,社会的な背景や環境技術の現状と課題を踏まえつつ,化石エネルギー,再生可能エネルギー,原子力エネルギー,地球温暖化,大気汚染などについて,基礎的な科学と技術ついて授業を行うものである。

一般・専門の別:専門   
学習の分野:自然科学系基礎・共通

基礎となる学問分野:理工系/工学/総合工学/地球・資源システム工学

専攻科学習目標との関連:本科目は専攻科学習目標「(1) 数学,物理を中心とした自然科学系の科目に関する知識を深め,機械・制御システム工学および電子・情報システム工学に関する基礎学力として応用できる。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(F) 地球的視点から多面的に物事を考えることができ,地域との連携による総合能力の展開ができる」であり,付随的に(A)に関連する。

授業の概要:温暖化,オゾン層破壊などに代表される地球環境の悪化は,人類の経済活動の活発化などに伴い進行していると考えられており,これら地球環境問題の実態について外国文献も利用して学ぶ。次に,国連,各国政府および各国宇宙機関の取り組み,具体的な環境保全の対策などについて理解を深める。
授業の進め方・方法:
授業の方法:配布プリント,プロジェクタおよび板書により授業を進める。授業では外国文献も教材として使用する。また,学生の理解度を確認するために随時質問を行う。さらに,演習を行わせることで理解度を高めるとともにレポートを課すことで学生の技術者としての環境問題に対する自覚を養成する。

成績評価方法:レポート課題は,指定した期日までに必ず提出すること。試験(70%)「原則1回であるが,状況により再試験を行うことがある。再試験は本試験と同等に評価する」。レポート課題,演習の配点は30%とする。なお,試験には,自筆ノート,配布プリント,電卓の他,講義で使用した原稿をプリントアウトしたものを持込可とする。
注意点:
履修上の注意:本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:事前に行う準備学習として,最新の環境に関する情報,データ,時事ニュースに関心を持ち,随時閲覧して,自身の知見を広げることが望ましい。また,英語のテキストを用い,部分的には英語での講義が行われるので,日常から積極的に英語に触れておくことが望ましい。

基礎科目:環境科学(5年)

関連科目:数理科学Ⅱ(5年),生命科学Ⅱ(5),科学探求(専2)

受講上のアドバイス:『本科目は環境教育ならびに原子力コア人材育成関連科目である。』環境に関する情報は国連や環境省のホームページをはじめとして種々のホームページで公開されているので,随時閲覧して,自身の知見を広げることが望ましい。授業開始時に着席していない場合,遅刻とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ●ガイダンス,地球の環境問題の概
要,地球環境の成り立ち
地球環境の成り立ちが説明できる。
2週 ●資源Ⅰ〔エネルギーと環境〕 エネルギーと環境の関係が説明できる。
3週 ●資源Ⅱ〔化石燃料と環境〕 化石燃料と環境の関係が説明できる。
4週 ●資源Ⅲ〔核エネルギーと環境〕 核エネルギーと環境の関係が説明できる。
5週 ●資源Ⅳ〔更新性エネルギー〕
レポート課題(1)
「環境・エネルギー問題の現状と課題」(各人それぞれ異なった調査項目を選択)
更新性エネルギーについて説明できる。
6週 ●地球科学の基礎 地球科学の基礎について説明できる。
7週 ●環境管理Ⅰ〔大気汚染〕 大気汚染のメカニズムと対策が説明できる。
8週 ●環境管理Ⅱ〔酸性雨〕 酸性雨のメカニズムと対策が説明でき
4thQ
9週 ●環境管理Ⅲ〔地球温暖化①/温室効
果ガス〕
レポート課題(2)「自宅でのエネルギー消費量とCO2排出量の調査検討」
温室効果ガスについて説明できる。
10週 ●環境管理Ⅳ〔地球温暖化②/予測と
対策〕
地球温暖化のメカニズムと予測手法について説明できる。
対策〕
11週 ●環境管理Ⅴ〔生態系の破壊〕 生態系の破壊について説明できる。
12週 ●環境管理Ⅵ〔水圏の汚染〕 水圏の汚染,循環について説明できる。
13週 ●将来のエネルギー選択ディスカッション(類似価値観学生同士) 環境に配慮したエネルギー選択について自分の見解が説明できる。
14週 ●将来のエネルギー選択ディスカッション(異価値観学生同士) 環境に配慮したエネルギー選択について自分の見解が論理的に説明できる。
15週 (期末試験) 出席し答案を提出する。
16週 期末試験の答案返却と解答解説 誤答問題を修正する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000