工学倫理

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工学倫理
科目番号 0020 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子・情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:林・宮澤他「技術者の倫理(改訂版)」コロナ社, 参考書:加藤尚武「技術と人間の倫理」NHKライブラリなど
担当教員 細谷 和範,宮下 卓也

到達目標

学習目的: 工学倫理や技術者倫理の必要性を理解するとともに,今後技術者として活動していく上での基本的な責任感を身につける。

到達目標:
・技術者が社会に負っている責任と独創性を認識し,技術の成果が社会に受け入れられるように配慮することができる。
・技術者倫理が必要とされる歴史的および社会的背景や重要性を理解し,社会における技術者の役割と責任を説明できる。
・説明責任・内部告発・製造物責任・リスクマネジメントなど,技術者の行動に関する基本的事項を理解し,説明できる。
・グループによる課題検討を通じて,当事者意識を持ち協調して共同作業をすすめることができる。

ルーブリック

不可
評価項目1技術者が社会に負っている責任と独創性を認識し,技術の成果が社会に受け入れられるように配慮することを理解・説明でき,さらに応用までできる。技術者が社会に負っている責任と独創性を認識し,技術の成果が社会に受け入れられるように配慮することを理解し説明できる。技術者が社会に負っている責任と独創性を認識し,技術の成果が社会に受け入れられるように配慮することの重要性を認識できる。左記に達していない。
評価項目2技術者倫理が必要とされる歴史的および社会的背景や重要性を理解し,社会における技術者の役割と責任を理解・説明でき,さらに応用までできる。技術者倫理が必要とされる歴史的および社会的背景や重要性を理解し,社会における技術者の役割と責任を理解し説明できる。技術者倫理が必要とされる歴史的および社会的背景や重要性を理解し,社会における技術者の役割と責任の重要性認識できる。左記に達していない。
評価項目3説明責任・内部告発・製造物責任・リスクマネジメントなど,技術者の行動に関する基本的事項を理解・説明でき,さらに応用までできる。説明責任・内部告発・製造物責任・リスクマネジメントなど,技術者の行動に関する基本的事項を理解し説明できる。説明責任・内部告発・製造物責任・リスクマネジメントなど,技術者の行動に関する基本的事項の重要性を認識できる。左記に達していない。
評価項目4グループによる課題検討を通じて,当事者意識を持ち協調して共同作業をすすめることができ,討論のまとめ役となってメンバーをリードし、独自の意見を積極的に提示することができる。グループによる課題検討を通じて,当事者意識を持ち協調して共同作業をすすめることができ,討論に積極的に参加し、複数回発言することができる。グループによる課題検討を通じて,当事者意識を持ち協調して共同作業をすすめることができ,討論に参加することができる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
※実務との関係:この科目は,他機関において大型計算機やネットワークの管理運用業務に従事していた教員が,その経験を活かし,情報社会における技術者倫理問題について授業を行うものである。また,電機メーカーで設計・開発、環境調査会社で情報プログラミングの業務に従事していた教員が,その経験を活かし,実社会で起きえる技術者倫理問題について授業を行うものである。

一般・専門の別: 専門, 自然科学系基礎・共通

基礎となる学問分野: 工学倫理・技術者倫理

専攻科学習目標との関連: 本科目は専攻科学習目標「(5)工学倫理の学習や技術者倫理に関する特別講義を受講するとともに,広く技術者倫理の理解ができる」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連: 本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(G)技術者倫理の理解,G-1:倫理的・経済的および安全上の考察に関する理解を深め,技術者として社会に対する責任を自覚し,説明できること」であるが,付随的には「B-1」にも関与する。

授業の概要: 現代社会は多くの技術の上に成り立っており,技術の使い方を誤ると,社会や自然に重大な危機をもたらすことがある。このため,技術者は自分が扱う技術がどのような意味を持つかを正しく理解し,社会や自然にとって有用なものとする責任を持たなければならない。この観点から工学倫理全般を扱う。
授業の進め方・方法:
授業の方法: 主に機械・制御と電子・情報分野の事例研究を通して,板書・プロジェクタ・討議・発表等の多様な方法で授業を進める。自分で考え,調べ,積極的に意見交換を行うことを必要とする。

成績評価方法: 前半(宮下)と後半(細谷)の成績を均等に評価する。前半では,グループ報告書を40%,他者評価を含む個人報告書を60%で評価する。後半では,レポート課題を含む報告書を60%,グループディスカッションとプレゼンテーションを40%で評価する。
注意点:
履修上の注意: 本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス: 技術者教育プログラムで必須となる内容を含む科目である。将来,技術者として活躍することを目指す人は必ず受講すること。『本科目は環境教育ならびに原子力コア人材育成関連科目である。』事前に行う準備学習の具体的な内容は担当教員の指示に従うこと。

基礎科目: 倫理(1年)と技術者倫理(5年)および工学全般にわたる科目ほ か,社会・経済・自然・環境・企業などに関する基本的な知識

関連科目: 先端技術特別講義(専1,専2),特別研究(専1,専2),環境科学(専1),現代哲学(専2),生命工学(専1)など

受講上のアドバイス: 一般科目教員による工業倫理学(5)の概説を受けて,専門教員が教える本科目はいっそう実践的な技術者倫理教育を目指している。科学・技術,ものつくり,社会・経済,企業,地球環境等に関する幅広い視野が大切である。本科目は環境教育関連科目である。
本講義では,授業開始から30分未満の出席を遅刻とし,それ以降に出席しても欠席扱いとする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ガイダンス
・授業時間外の学習内容:討議内容の報告(毎週)
教育目的や学習内容、評価方法などについて理解する。また、前半の討議グループを決定する
2週 ・討議課題およびグループ内役割分担の決定
・授業時間外の学習内容:・討議内容に基づく調査と整理(毎週)
左記項目を理解し,説明できる
3週 ・グループ討議1〔議論ポイントの洗い出し〕
・授業時間外の学習内容:・全体討議の準備
左記項目を理解し,説明できる
4週 ・グループ討議2〔全体討議に向けたまとめ〕
・授業時間外の学習内容:発表資料の作成
左記項目を理解し,説明できる
5週 ・全体討議〔他者評価〕
・授業時間外の学習内容:検討課題に関する調査
左記項目を理解し,説明できる
6週 ・全体討議を受けての再グループ討議
・授業時間外の学習内容:全体報告書作成に向けた打合せ
左記項目を理解し,説明できる
7週 ・グループ討議のまとめ,報告書作成
・授業時間外の学習内容:グループ報告書および個別報告書の作成
前半の討議内容について、グループの議論結果をまとめる
8週 ・ガイダンス
・授業時間外の学習内容:[討議のための予習]
2ndQ
9週 ・4章 歴史の中の技術者
・授業時間外の学習内容:[討議のための予習,発表準備]
左記項目を理解し,説明できる
10週 ・5章 技術者倫理と企業倫理
・授業時間外の学習内容:[討議のための予習,発表準備]
左記項目を理解し,説明できる
11週 ・6章 内部告発の倫理
・授業時間外の学習内容:[討議のための予習,発表準備]
左記項目を理解し,説明できる
12週 ・7章 製造物責任,14章 意図せざる技術流出
・授業時間外の学習内容:[討議のための予習,発表準備]
左記項目を理解し,説明できる
13週 ・8章 知的財産と営業秘密
・授業時間外の学習内容:[討議のための予習,発表準備]
左記項目を理解し,説明できる
14週 ・11章 研究の倫理
・授業時間外の学習内容:・[グループ討議,レポート作成]](1)「科学技術と倫理的問題」
(2)「技術者のアイデンティティ」
左記項目を理解し,説明できる
15週 期末試験はレポートにより評価するため試験は実施しない.
16週 ・レポート指導

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価自己 評価課題グループ討議合計
総合評価割合020505520100
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力020505520100