機械創造演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械創造演習Ⅱ
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 各教員指定の書籍,インターネット,物理や専門の教科書,専門参考書,友人など,自分の周辺が全て教材である。
担当教員 佐伯 文浩

到達目標

学習目的:テーマの目的を把握し,準備すべき事柄を認識し,発生した問題点に対し,自分の専門性を活かしながら,かつ他の専門技術とコミュニケーションを取りながら,解決に向けての創意・工夫を行うことによりエンジニアリングデザイン能力やチームワーク力を身につける。

到達目標:
◎準備すべき事柄を認識し,学習を進めることができる。
◎解決すべき課題を把握し,自律的に学習することができる。
◎ゴールを意識しながら計画的にものごとを進めることができる。
◎他のメンバーとの役割分担を意識しながら創意・工夫ができる。
◎最終発表において理解しやすく工夫した発表ができ,的確な討論をすることができる。

ルーブリック

不可
評価項目1・現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をすることができる。 ・複雑な事象の本質を要約・整理し構造化できる。・現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、解決のために必要な情報収集・分析・整理のための方法をしっかり理解できる。 ・事象の本質を客観的・論理的にとらえることができ、最良の選択肢を選ぶことができる。 ・現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、解決のために必要な情報収集・分析・整理のための基本的な方法を理解できる。 ・事象の本質を客観的・論理的にとらえることができ、ほぼ適当な選択肢を選ぶことができる。 ・現状と目標を把握はできるが、その乖離の中に自課題を見つけることが出来ないか、もしくは課題の因果関係や優先度などが理解できないなど、解決行動の提案を行うためにクリアすべき課題がある。 ・事象の本質を要約できないか、もしくは構造化できないなど、論理的に自分の意見や手順をまとめるためにはクリアすべき課題がある。
評価項目2・現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をすることができる。 ・複雑な事象の本質を要約・整理し構造化できる。 ・現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、解決のために必要な情報収集・分析・整理のための方法をしっかり理解できる。 ・事象の本質を客観的・論理的にとらえることができ、最良の選択肢を選ぶことができる。 ・現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、解決のために必要な情報収集・分析・整理のための基本的な方法を理解できる。 ・事象の本質を客観的・論理的にとらえることができ、ほぼ適当な選択肢を選ぶことができる。 ・現状と目標を把握はできるが、その乖離の中に自課題を見つけることが出来ないか、もしくは課題の因果関係や優先度などが理解できないなど、解決行動の提案を行うためにクリアすべき課題がある。 ・事象の本質を要約できないか、もしくは構造化できないなど、論理的に自分の意見や手順をまとめるためにはクリアすべき課題がある。
評価項目3・身内の中で、周囲の状況を改善すべく自身の能力を発揮できる。 ・日常生活の管理ができ、常に良い状態を維持するための努力を怠らない。 ・自身で主体的な行動の重要性を理解し、最適な行動がとれる。 ・日常生活の管理ができ、責任ある行動がとれる。 ・自身で主体的な行動の重要性を理解し、ほぼ満足な行動がとれる。 ・日常生活の管理ができ、概ね責任ある行動がとれる。 ・他者の助言がなければ自身の能力を発揮することができない。 ・日常生活の管理ができず、不安定な状態である。
評価項目4・集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。 ・社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。 ・チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し,自分の感情の抑制,コントロールをし,他者の意見を尊重し,適切なコミュニケーションを持つとともに,当事者意識をもち協調して共同作業・研究を進めることができる。 ・先に立って行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し,他者に対し適切な協調行動を促し,共同作業・研究を進めることができる。 ・集団において、集団の意見を聞き、自分の意見を述べ、集団における個々の役割をしっかり理解できる。 ・責任感の重要性を理解することができ、最適な行動がとれる。 ・組織が効果的に機能するためのチームワークに必要な項目をしっかり理解している。 ・組織が効果的に機能するためのリーダーの役割を理解し実行できる。 ・集団において、集団の意見を聞き、自分の意見を述べ、集団における個々の役割を概ね理解できる。 ・責任感の重要性を理解することができ、基本的な行動がとれる。 ・組織が効果的に機能するためのチームワークに必要な項目を概ね理解している。 ・組織が効果的に機能するためのリーダーの役割を理解している。 ・集団において、集団の意見を聞くことが出来ない、もしくは自分の意見を述べることが出来ないなど、合意形成のためにはクリアすべき課題がある。 ・責任感の重要性を理解することなく、身勝手な行動をする。 ・目標達成のために他者と協力して行動することが困難であり,多面的な観点や,他者の意見を尊重しながら行動することができない。 ・課題解決や目標達成に向けて,他者に方向性を示すことが困難である。また,他者に対して機付けを行うことやチームの構築が困難である。
評価項目5・ICTやICTツール、文章等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。 ・ICTやICTツール、文章等を情報収集・活用・発信に扱うことができ、ICTの応用・将来性を理解できる。 ・ICTやICTツール、文章等を情報収集・活用・発信に扱うことができる。 ・ICTやICTツール、文章等を情報収集・発信に利用できないか、もしくは得られた情報を加工・作成・整理などを行うためにクリアすべき課題がある。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

学習の分野:実験・実習

必修・履修・履修選択・選択の別:必修

基礎となる学問分野:工学/機械工学

学科学習目標との関連:本科目は機械工学科学習目標「(4)自発的学習科目を含む科目の学習を通じ,創造的,主体的,積極的にモノつくりに取り組み,学んだ技術・知識を具体的なモノつくりに応用できる能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-3:実験・実習をとおして,技術に関する基礎知識の理解を深めるとともに,関連した技能や手法を修得し,説明できること」であるが,付随的には「D-1」,「F-2」にも関与する。本科目は大学相当の内容を含む科目で,技術者教育プログラム履修認定に関連する。

授業の概要:教員が提示したテーマあるいは自ら設定したテーマに,専門分野の異なる数人のチームで取り組み,目標実現のために解決すべき課題を発見し,課題解決方法をチームで実践的に体験する。主な課題テーマは,機械工学,電気電子工学,電子制御工学,情報工学に関するものとし,専門分野外の課題テーマを選択することも可能である。この演習では,すでに習得している技術・知識を更に深める,あるいは,専門分野外の技術・知識を新たに習得することができる。
授業の進め方・方法:
授業の方法:
各学科より提示された課題テーマをもとに学生に配属アンケートを実施し,課題テーマを決定する。課題テーマは,機械工学,電気電子工学,電子制御工学,情報工学に関するものであり,専門分野外の課題テーマを選択することも可能である。学生は1年間かけて課題テーマに取り組み,最後に成果をまとめ発表する。
課題テーマに対して,専門分野の異なる数人(状況によっては10数人)のチームで取り組み,目標実現のために解決すべき課題を発見し,課題解決方法をチームで検討し,計画的に実行する。


成績評価方法:
・指導教員による演習計画書,中間報告書,最終報告書の評価(30%)
・指導教員による最終成果の評価(40%)
・審査員によるポスター発表の評価(30%)
なお,指導教員による最終成果に対する評価には,時間割以外の時間も含めた自発的な取り組みの状況(遅刻や欠課の状況を含む)や,技術指導やコミュニケーションへの取り組みの状況に対する評価が含まれる。また,審査員による評価の一部として,質疑応答などを通して同様の評価が含まれる。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のために履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。本科目は授業時間以外の自発的学習を含む科目であり,週1単位時間の時間数に対して2単位が設定されている。したがって,時間割の1単位の授業時間以外に,自己学習として放課後等の時間を自主的にこの演習に充て,2単位分を確保すること。

履修のアドバイス:本授業では,技術的課題を自ら作り出し,それを解決する能力や新しいものを創造する能力,そして限られた制約条件下で(チーム全体で協力しながら)課題解決を行うエンジニアリングデザイン能力を養うことを目的としている。

基礎科目:2学年までに学習してきた科目全般

関連科目:設計製作課題演習(4年),卒業研究(5)など

受講上のアドバイス:他の専門分野のチームメイトと課題を共有する(コミュニケーション能力を向上させる)ことで,自分の専門を意識した学習(自己の専門性の高度化)を行うと同時に,他の専門分野と自分の専門分野の接点を見出し(異分野融合能力の向上),課題解決策を生み出す工夫をしてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ガイダンス,課題テーマの説明と希望アンケート
・機械工学科の課題テーマ
(スターリングエンジンの製作,はりの製作と強度試験,ウインドカーの製作)
・電気電子工学科の課題テーマ
(ロボットのセンサー制御&プログラミング,迷路探索ロボット「マイクロマウス」,ソーラーカー&乾電池自動車,目指そう宇宙エレベーター)
・電子制御工学科の課題テーマ
(移動装置の製作(機械設計コース,電気電子コース,制御プログラミングコース))
・情報工学科課題のテーマ
(ソフトウェア系,組み込み系,通信・システム系)
2週 ・学科へ配属,グループ分け
3週 ・課題テーマの内容について調査・検討,演習計画を策定
4週 ・課題テーマの内容について調査・検討,演習計画を策定
5週 ・課題テーマの内容について調査・検討,演習計画を策定
6週 ・課題テーマの内容について調査・検討,演習計画を策定
(演習計画書の作成・提出)
7週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
8週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
2ndQ
9週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
10週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
11週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
12週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
13週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
14週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
15週 ・中間成果のまとめ(中間報告書の作成・提出)
16週
後期
3rdQ
1週 ・中間報告結果をもとに問題点および計画修正などの検討
2週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
3週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
4週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
5週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
6週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
7週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
8週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
4thQ
9週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
10週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
11週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
12週 ・学習および製作・実験など各テーマの実現に向け作業開始
13週 ・ポスター発表準備と発表会の実施(ポスター作成)
14週 ・ポスター発表準備と発表会の実施(ポスター作成)
15週 ・成果のまとめ(最終報告書の作成・提出)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

報告書演習状況等発表合計
総合評価割合304030100
基礎的能力0000
専門的能力0000
分野横断的能力304030100