応用機械設計

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用機械設計
科目番号 0089 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 教科書:岩井ほか:新機械設計製図演習「歯車増―減速機・油圧ジャッキ・動力ウインチ」(オーム社) ,参考書:機械設計製図および機械設計法で使った教科書,JIS ハンドブック「機械要素」(日本規格協会),軸受カタログ
担当教員 佐藤 紳二

到達目標

学習目的:CAD等のハードウェア・ソフトウェアを利用して,実用的な機械設計を実行する能力を身に付けることを目的とする。
到達目標
1. これまで学習した種々の知識,技術を活用して,機械要素を合理的かつ安全に設計できる能力を身につける。
2. 課題を解決するための構想力および構想したものを図,文章,式,プログラム等で表現する能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安良好な到達レベルの目安(良)標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1これまで学習した種々の知識,技術を活用して,自ら設計手順を考えながら,各種機械要素の設計を合理的かつ安全に遂行できる。これまで学習した種々の知識,技術を活用して,適切な資料を調査・参照しながら,各種機械要素の設計ができる。これまで学習した種々の知識,技術を活用して,指示された手順に従い,各種機械要素の設計ができる。これまで学習した種々の知識,技術を機械要素の設計に活用できない。
評価項目2課題を解決するための優れた構想力を持ち,構想したものを図,文章,式,プログラム等,最も有効かつ適切な方法を選択して,表現できる。課題を解決するための構想力および構想したものを図,文章,式,プログラム等,有効な方法を考えながら,表現する能力が身についている。課題を解決するための構想力および構想したものを図,文章,式,プログラム等,指定された方法で表現する能力が身についている。課題を解決するための構想力および構想したものを図,文章,式,プログラム等で表現する能力が身についていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門・設計と生産・管理

必修・履修・履修選択・選択の別:履修

基礎となる学問分野:工学/機械工学/設計工学・機械機能要素・トライボロジー

学科学習目標との関連:本科目は機械工学科学習目標「(3)設計製図,実験・実習の体験的学習を通じて,知識理解を深化させると同時に,実験の遂行能力,データの解析能力および考察能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(D) 課題解決能力の育成,D-2:ハードウェア・ソフトウェアを利用した適切な方法を用いて,要求された機械・制御システムを制約の下でデザインできること」であるが,付随的には「A―2」,「C-1」にも関与する。

授業の概要:二段はすば歯車減速機を設計課題とし,一人一人に伝達動力と減速比の仕様を与えて,各自が設計計算とそれに基づく製作図面(組立図と部品図)を完成させる。この中で,設計手順,設計計算法,各種規格を理解するとともに,これまで学習した機械設計法や機械工作法などの知識と製図に関する知識とを統合して,機械具現化のための手法を修得する。

授業の進め方・方法:
授業の方法:板書による講義と演習を適宜加えながら,テキストに沿って各自設計を進める。テキスト以外に必要な資料は準備する。設計書が完成した後,CAD (ハードウェア・ソフトウェア)を利用して図面の作成に取り掛かる。
設計計算書・図面を提出させ,適宜コメントとともに返却するので,各自で必要に応じてして軌道修正を加えながら設計計算書・図面を完成させること。

成績評価方法:減速機の設計を行う中で,演習(10%)により学習過程の評価を行う。設計計算書はレポートにて提出,組立図・部品図はCAD データファイルと印刷図面にて提出する。提出された設計計算書(40%),図面(50%)で評価する。演習,設計計算書,図面のすべてが提出された者のみ評価の対象とする。上記提出物が一部でも未提出の場合は本科目の評価点を不合格とする。

注意点:
履修上の注意:なし

履修のアドバイス:歯車・軸・軸受・キーなどの機械要素についての知識,設計解を操作するための知識,設計過程を制御するための知識などが求められるので,関連する基礎科目の内容を設計で使えるように良く理解しておくこと。

基礎科目:材料・工作,機械設計,設計製図に関する全科目

関連科目:応用設計工学(専攻科1 年),精密加工学(専1)

受講上のアドバイス:・授業を欠席しないようにすること。
・定められた期間内に,各単元の設計を完了させていくこと。
・遅刻は25分までとし,これを越えるときは欠席と見なす。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス[増-減速機設計の基礎知識]
2週 基本設計[設計仕様,減速比,伝達動力とトルク]
3週 基本設計[モジュール,歯面に作用する力,かみあい率]
4週 歯車の設計 [歯の曲げ強さ・全体構想図(計画図)作成1]
5週 全体構想図(計画図)作成2
6週 全体構想図(計画図)作成3
7週 軸の設計[入力軸の構想図作成]
8週 軸の設計[中間軸の構想図作成]
2ndQ
9週 軸の設計[出力軸の構想図作成]
10週 軸の設計[軸および軸受に作用する力]
11週 軸の設計[軸径の検討]
12週 軸受の設計[入力軸軸受の決定]
13週 軸受の設計[中間軸軸受の決定]
14週 軸受の設計[出力軸軸受の決定]
15週 前期末試験(本科目では定期試験は実施しない)
16週 軸受設計のまとめ・キーの設計
後期
3rdQ
1週 設計に基づいたCADによる図面作成[組立図1]
2週 設計に基づいたCADによる図面作成[組立図2]
3週 設計に基づいたCADによる図面作成[組立図3]
4週 設計に基づいたCADによる図面作成[組立図4]
5週 設計に基づいたCADによる図面作成[ギアケース部品図1]
6週 設計に基づいたCADによる図面作成[ギアケース部品図2]
7週 設計に基づいたCADによる図面作成[ギアケース部品図3]
8週 設計に基づいたCADによる図面作成[ギアケースカバー部品図1]
4thQ
9週 設計に基づいたCADによる図面作成[ギアケースカバー部品図2]
10週 設計に基づいたCADによる図面作成[ギアケースカバー部品図3]
11週 設計に基づいたCADによる図面作成[一次側ピニオン軸部品図]
12週 設計に基づいたCADによる図面作成[中間軸部品図]
13週 設計に基づいたCADによる図面作成[二次側ピニオン軸部品図]
14週 設計に基づいたCADによる図面作成[中間軸ギア・出力軸ギア部品図1]
15週 学年末試験(本科目では定期試験は実施しない)
16週 設計に基づいたCADによる図面作成[中間軸ギア・出力軸ギア部品図2]

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表課題【図面】課題【設計計算書】課題【演習問題】その他合計
総合評価割合005040100100
基礎的能力0000000
専門的能力005040100100
分野横断的能力0000000