送配電工学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 送配電工学
科目番号 0083 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:田辺茂著 「送配電工学」(電気書院)   参考書:道上勉著「送配電工学」(電気学会)
担当教員 石邊 信治

到達目標

学習目的:送配電システムを理解し,送電線や配電系統の定常時および故障時の挙動を考えることができる能力を修得すると共に,電力システムの保護思想を理解する。

【到達目標】
1. 電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。
2. 交流および直流送電方式について,それぞれの特徴について説明できる。
3. 電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。
4. 電力システムの各種障害について理解している。

ルーブリック

不可
評価項目1電力システムの構成,および構成要素とその役割を説明できる。電力システムの構成,および構成要素を説明できる。電力システムの構成,および構成要素を理解している。左記に達していない。
評価項目2交流および直流送電方式について,それぞれの特徴を説明でき,電力などの基礎的な計算ができる。交流および直流送電方式について,それぞれの特徴を説明できる。交流および直流送電方式について,それぞれの特徴を理解している。左記に達していない。
評価項目3電力品質の定義およびその維持に必要な手段について,図式を用いて説明できる。電力品質の定義およびその維持に必要な手段について説明できる。電力品質の定義およびその維持に必要な手段について理解している。左記に達していない。
評価項目4電力システムの各種障害について定量的に説明できる。電力システムの各種障害について説明できる。電力システムの各種障害について理解している。 左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門・電気・電子

必修・履修・履修選択・選択の別:必修

基礎となる学問分野 :工学/電気電子工学/電力工学・電力変換・電気機器

学科学習目標との関連:本科目は電気電子工学科学習目標「(2)電気理論,電子・通信,情報・制御,電力・機器・設計に関する専門技術分野の知識を修得し,電気現象の解析や電気・電子機器の設計・製作に応用できる能力を身につける」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-2:「電気・電子」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:電力系統は人類が作ったもっとも複雑で巨大なシステムの1つである。今や我々の生活に一瞬たりとも欠かせなくなった電気を需要家まで安全に届けるための基礎理論と構成機器,制御・保護方式を学習し,送配電システムを構成している基本思想について考察する。



授業の進め方・方法:
授業の方法:教科書を主体に講義を進めるが,必要に応じてレポートを課す。また実際の設備写真・構造を紹介して,フィールドを実感できるような工夫をする。

成績評価方法:定期試験70%(4回の定期試験をそれぞれ同等に評価する。試験には自筆ノートの持込を許可する。状況により本試験と同等に扱う再試験を実施する。)演習問題30%
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のために履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:具体的なハードウエアをイメージして学習するとともに,計算問題が多くでるが計算で求めた数字を直感的に捉えて,極端な間違いはすぐにわかるように心がけて欲しい。

基礎科目:電気機器Ⅰ,Ⅱ(2,3年),電気磁気学Ⅰ,Ⅱ(3,4),電気回路Ⅰ,Ⅱ(3,4)

関連科目:高電圧工学(5年),発電工学(5),電気法規(5),電気電子機器設計(5)

受講上のアドバイス:電気主任技術者試験(電力)の勉強をしていると理解しやすい。授業開始25分以内であれば遅刻とし,遅刻3回で1欠課とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,総論
2週 系統構成
3週 架空送電線の構成
4週 地中送電線の構成
5週 送電線路定数
6週 送電線路の等価回路
7週 送電特性
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 中間試験の答案返却と解答解説,
故障計算
10週 電力系統の安定度
11週 電力系統の安定度向上策
12週 送電系統の電圧と無効電力
13週 故障計算法〔対象座標法〕
14週 電力系統の接地方式
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の答案返却と解答解説
後期
3rdQ
1週 電力系統の異常電圧
2週 異常電圧の影響と異常電圧低減策
3週 絶縁協調
4週 電力系統の保護〔継電器〕
5週 電力系統の保護〔継電方式〕
6週 安定化保護,機器保護
7週 送電線による障害〔電磁・静電誘導〕
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 中間試験の返却と解答解説,
送電線による障害〔コロナ他〕
10週 直流送電〔概要〕
11週 直流送電〔構成と送電方式〕
12週 直流送電〔自励式直流送電〕
13週 配電系統〔系統構成〕
14週 配電系統〔配電方式・電気特性〕
15週 (後期末試験)
16週 後期末試験の答案返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度課題その他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000