電気電子計測

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気電子計測
科目番号 0087 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:阿部武雄,村山 実「電気・電子計測(第3版)」(森北出版)
担当教員 眞鍋 由雄

到達目標

学習目的:系統的にまとめられた計測の理解を通し,各専門科目で学んだ色々な項目の理解を深化させる。

到達目標
1. 測定方法を分類でき,精度と誤差,有効数字を考慮できる。
2. SI単位・計測標準などを理解する。
3. 指示計器の動作・使い方を説明でき,分流器・分圧器の計算ができる。
4. A/D変換とディジタル計器の原理を理解する。
5. 電圧降下法・ブリッジ回路によるインピーダンス測定を説明できる。
6. 有効電力・無効電力・力率・電力量の測定原理と方法を説明できる。
7.オシロスコープの原理を理解し,波形観測の方法を説明できる。

ルーブリック

不可
評価項目1最小二乗法の計算ができる。測定方法を分類でき,精度と誤差について説明できる。有効数字を考慮できる。測定方法を分類でき,精度と誤差について説明できる。 測定方法を分類できない。精度と誤差,有効数字を考慮でない。
評価項目2量子標準などの高度な計測標準を説明できる。SI単位について説明でき,一般的な計測標準を説明できる。SI単位について説明できる。SI単位・計測標準を説明できない。
評価項目3直流計器のトルクが生じる仕組みを説明できる。複雑な分流器・分圧器の計算(直流)ができる。指示計器の使い方を説明できる。トルクや指針の振れ角の計算ができる。指示計器の内部抵抗を説明し,簡単な分流器・分圧器の計算(直流)ができる。指示計器の使い方を説明できる。指示計器の簡単な分流器・分圧器の計算(直流)ができる。指示計器の使い方を説明できない。トルクや指針の振れ角の計算ができない。指示計器の内部抵抗を説明できない。簡単な分流器・分圧器の計算(直流)ができない。
評価項目4AD変換,DA変換のブロック線図が描ける。AD変換,DA変換の計算ができる。簡単なAD変換, DA変換の計算ができる。 AD変換,DA変換の計算がでない。
評価項目5電位差計の仕組みを説明できる。ブリッジ回路の平衡条件を導出できる。直流の電圧降下法・ブリッジ回路による抵抗測定を説明でき,計算できる。直流の電圧降下法・ブリッジ回路による抵抗測定を説明できる。直流の電圧降下法・ブリッジ回路による抵抗測定を説明できない。直流の電圧降下法・ブリッジ回路による抵抗測定の計算できない。
評価項目6電力量計の仕組みを説明できる。単相の有効電力,無効電力,皮相電力,力率を説明できる。簡単な交流電力,電力量の計算ができる。単相の有効電力,無効電力,皮相電力,力率を説明できる。単相の有効電力,無効電力,皮相電力,力率を説明できない。簡単な交流電力,電力量の計算ができない。
評価項目7オシロスコープの仕組みを説明できる。オシロスコープの使い方が説明でき,周期や電圧が読み取れる。オシロスコープの使い方が説明できる。オシロスコープの使い方が説明できない。周期や電圧が読み取れない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:電気・電子

必修・履修・履修選択・選択の別:履修

基礎となる学問分野:電気電子工学/計測工学

学科学習目標との関連:本科目は電気電子工学科学習目標「(2)電気理論,電子・通信,情報・制御,電力・機器・設計に関する専門技術分野の知識を修得し,電気現象の解析や電気・電子機器の設計・製作に応用できる能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として,自然科学の幅広い分野の知識を習得し,説明できること」であるが,付随的には「A-2」にも関与する。本科目は大学相当の内容を含む科目で,技術者教育プログラムの履修認定に関係する。

授業の概要:産業分野における自動化・省力化から科学分野における実験まで,諸現象を電気・電子的に計測し,そのデータをコンピュータに取り込んで処理し,また制御に用いることが広く行われている。本科目では,この計測に必要な基礎理論から,センサー技術,インタフェース等の要素技術から応用技術の実際までを学習する。

授業の進め方・方法:
授業の方法:板書を中心に授業を進めていく。理解を深めるために,便宜演習を解かせながら授業を進めていく。また,状況に応じてレポート・課題を与える。

成績評価方法:4回の定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。小テストの成績,レポートの成績,演習で評価する(30%)。
成績不振者には再試験を実施することがある。再試験を行う場合は再試験結果を上限60点として定期試験結果に入れる。

注意点:
履修上の注意:なし

履修のアドバイス:扱う項目は,電気・電子・電力工学,ディジタル技術全般に関係し,広範囲にわたっているので,各分野の基礎をしっかりと身につけていることが必要である。

基礎科目:電気機器Ⅰ,Ⅱ(1,2年),電気回路Ⅰ(3),電気磁気学Ⅰ(3)

受講上のアドバイス:復習を十分にすること。レポートは欠かさず提出すること。他の科目で学習した知識と関連させて学習するよう心掛けること。授業の開始時に出欠をとり,その際に返事がなく,その後入室してきた者は遅刻とする。遅刻3回で1回の欠席とする。20分以上の遅刻は1欠課,65分以上の遅刻は2欠課とする。


授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,電気計測とは
2週 計測の基礎(精度と誤差,測定値の処理)
3週 計測の基礎(精度と誤差,測定値の処理)
4週 計測の基礎(精度と誤差,測定値の処理)
5週 単位系と標準(SI単位,電気量の単位と標準)
6週 単位系と標準(SI単位,電気量の単位と標準)
7週 計器の基礎(各種指示計器,電子計器,ディジタル計器)
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解答解説
10週 計器の基礎(各種指示計器,電子計器,ディジタル計器)
11週 計器の基礎(各種指示計器,電子計器,ディジタル計器)
12週 計器の基礎(各種指示計器,電子計器,ディジタル計器)
13週 電気量の測定1(電圧・電流の測定)
14週 電気量の測定1(電圧・電流の測定)
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の返却と解答解説
後期
3rdQ
1週 電気量の測定2(抵抗・インピーダンスの測定)
2週 電気量の測定2(抵抗・インピーダンスの測定)
3週 電気量の測定2(抵抗・インピーダンスの測定)
4週 電気量の測定3(電力・力率等の測定)
5週 電気量の測定3(電力・力率等の測定)
6週 電気量の測定3(電力・力率等の測定)
7週 波形の観測と記録装置
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 後期中間試験の返却と解答解説
10週 電気量以外の測定(機械,温度,光,磁気量の電気量への変換)
11週 電気量以外の測定(機械,温度,光,磁気量の電気量への変換)
12週 計測用増幅器(演算増幅器)
13週 計測用増幅器(演算増幅器)
14週 AD/DA変換器(標本化・量子化,AD変換器,DA変換器)
15週 (学年末試験)
16週 学年末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価自己評価課題小テスト合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000