電子制御演習

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子制御演習
科目番号 0007 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「詳解 電磁気学演習」(共立出版)参考書:「電気磁気学」(森北出版)    「工科の物理3 電磁気学」(培風館)配付資料:http://www.tsuyama-ct.ac.jp/oke/contens/class.html解説動画:配付資料からYouTubeにリンク
担当教員 桶 真一郎

到達目標

学習目的:電磁気学の基本的な内容についての理解を深め,資格試験や編入試験・入社試験に対応できる実力を身に付ける。

到達目標:
1.静電界,電流と磁界等の電磁現象に関する説明ができる。
2.静電界における電界,電位,静電容量に関する計算ができる。
3.定常電流界における磁界に関する計算ができる。
4.磁気回路や電磁誘導に関する計算ができる。

ルーブリック

不可
評価項目1静電界,電流と磁界等の電磁現象に関する説明ができる。静電界,電流と磁界等の電磁現象に関する基本的な説明ができる。静電界,電流と磁界等の電磁現象に関するとくに基本的な説明ができる。静電界,電流と磁界等の電磁現象に関する説明ができない。
評価項目2静電界における電界,電位,静電容量に関する計算ができる。静電界における電界,電位,静電容量に関する簡単な計算ができる。静電界における電界,電位,静電容量に関するとくに簡単な計算ができる。静電界における電界,電位,静電容量に関する計算ができない。
評価項目3定常電流界における磁界に関する計算ができる。定常電流界における磁界に関する簡単な計算ができる。定常電流界における磁界に関するとくに簡単な計算ができる。定常電流界における磁界に関する計算ができない。
評価項目4磁気回路や電磁誘導に関する計算ができる。磁気回路や電磁誘導に関する簡単な計算ができる。磁気回路や電磁誘導に関するとくに簡単な計算ができる。磁気回路や電磁誘導に関する計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

学習の分野:情報と計測・制御

必修・必履修・履修選択・選択の別:履修選択

基礎となる学問分野:工学/電気工学/電気電子基礎

学習・教育目標との関連:本科目は電子制御工学科学習目標(2)「情報と計測・制御,設計と生産・管理,材料と構造,機械とシステム,運動と振動,エネルギーと流れに関する専門技術分野の知識を修得し,工学問題の解析やメカトロニクス関連機器の設計や製作ができる能力を身につける」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,「A-1」:工学に関する基礎知識として,自然科学の幅広い分野の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:3学年までに学んだ電子制御工学や電気工学に関連し,それらの基盤をなす電気磁気学について演習する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:学生は,事前にwebで配布される資料と解説動画を用いて予習をする。授業時間中には,学生同士で基本的な考え方を確認したのち,配付資料や教科書の演習問題をグループで解く。受講する学生同士が互いに説明し合うことで理解を深める。適宜,宿題を課す。

成績評価方法:定期試験(4回)の平均を50%,宿題を50%として評価する。ただし,各定期試験の結果が60点以下の場合,理解度の確認により60点を上限として試験の評価を変更することがある。
注意点:
履修上の注意:本科目は履修選択科目であり,「応用物理Ⅱ」が同時開講となる。

履修のアドバイス:電気・電子・情報工学関連分野への進学や就職を希望するものには,選択を勧める。また,本科目の内容は流体の物理などへの応用も可能である。

基礎科目:電気基礎Ⅰ(1年)・Ⅱ(2),電子工学(3),電気回路(3)

関連科目:電気磁気学(4年),電子回路(4),センサ工学(5),パワーエレクトロニクス(5)

受講上のアドバイス:事前に配布する資料を自分でダウンロード・印刷し,必ず持参すること。解説動画を視聴し,自分でよく考えてくること。授業中は学生同士で積極的に話し合い,必要に応じて質問をするなどして理解を確実にすること。提出物を期限を守って提出すること。授業冒頭の出席確認時に不在の場合,遅刻とし,授業開始から単位時間の半分を超過して入室した場合は欠課とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,電磁気に関する数学[積分とベクトル] 積分とベクトルの演算ができる
2週 電荷に働く力(クーロンの法則) クーロンの法則を説明できる
3週 電荷と電界1(点・線,クーロンの法則) クーロンの法則を使って計算ができる
4週 電荷と電界2(球,ガウスの法則) ガウスの法則を説明できる
5週 電荷と電界3(円筒,平面,ガウスの法則) ガウスの法則を使って計算ができる
6週 電位・電位差 電位・電位差について説明でき,計算ができる
7週 (前期中間試験) ここまでの内容を理解し説明や計算ができる
8週 前期中間試験の答案返却と解説 試験の内容を理解し説明や計算ができる
2ndQ
9週 導体系の電荷と電位 導体系の電荷と電位について説明でき,計算ができる。
10週 静電容量 静電容量について説明でき,計算ができる。
11週 導体系の静電エネルギー 導体系の静電エネルギーについて説明でき,計算ができる。
12週 誘電体中の電界と電位 誘電体中の電界と電位について説明でき,計算ができる。
13週 電束密度とガウスの法則,誘電体の境界条件 電束密度とガウスの法則,誘電体の境界条件について説明でき,計算ができる。
14週 誘電体に蓄えられるエネルギー 誘電体に蓄えられるエネルギーについて説明でき,計算ができる。
15週 (前期末試験) ここまでの内容を理解し説明や計算ができる
16週 前期末試験の答案返却と解説 試験の内容を理解し説明や計算ができる
後期
3rdQ
1週 電流と抵抗,電流密度,定常電流場と静電場 電流と抵抗,電流密度,定常電流場と静電場について説明でき,計算ができる。
2週 C-R変換 C-R変換について説明でき,計算ができる。
3週 電流と磁界1(線,ビオ・サヴァールの法則) ビオ・サヴァールの法則について説明でき,計算ができる。
4週 電流と磁界2(円筒,アンペアの周回積分の法則) アンペアの周回積分の法則について説明ができる
5週 電流と磁界3(ソレノイド,アンペアの周回積分の法則) アンペアの周回積分の法則を使って計算ができる。
6週 磁界中の電流にはたらく力 磁界中の電流にはたらく力について説明でき,計算ができる。
7週 磁性体,磁性体の境界条件 磁性体,磁性体の境界条件について説明でき,計算ができる。
8週 (後期中間試験) ここまでの内容を理解し説明や計算ができる
4thQ
9週 後期中間試験の答案返却と解説 試験の内容を理解し説明や計算ができる
10週 磁気回路 磁気回路について説明でき,計算ができる。
11週 電磁誘導(ファラデーの法則) 電磁誘導について説明でき,計算ができる。
12週 インダクタンス[自己インダクタンス,相互インダクタンス] インダクタンスについて説明でき,計算ができる。
13週 いろいろなインダクタンス[円筒導体,平行導線,ソレノイド] いろいろなインダクタンスについて説明でき,計算ができる。
14週 磁界のエネルギーと磁気力 磁界のエネルギーと磁気力について説明でき,計算ができる。
15週 (後期末試験) ここまでの内容を理解し説明や計算ができる
16週 後期末試験の答案返却と解説 試験の内容を理解し説明や計算ができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
静電エネルギーを説明できる。3
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。3
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。3
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。3
磁界中の電流に作用する力を説明できる。3
ローレンツ力を説明できる。3
磁気エネルギーを説明できる。3
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3
自己誘導と相互誘導を説明できる。3
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価自己評価課題小テスト合計
総合評価割合50000500100
基礎的能力0000000
専門的能力50000500100
分野横断的能力0000000