機械材料学Ⅰ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械材料学Ⅰ
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:門間改三,「大学基礎 機械材料 SI単位版」(実教出版) 参考書:「機械製作法」(朝倉書店)
担当教員 細谷 和範

到達目標

学習目的:機械材料学を学ぶことで設計・製作の場合の適材選定の知識を身に付ける。機械材料学Ⅰでは,その基礎となる鉄鋼の状態図や熱処理に関する知識を修得する。

到達目標:
1.工業分野で一般的に使用されている金属と合金について,性質と用途を説明できる。
2.鉄鋼材料の結晶構造を理解し,説明できる。
3.合金の状態図を理解して標準組織について説明できる。
4.引張試験の方法を理解し,応力ひずみ線図を説明できる。
5.熱処理の目的および熱処理に伴う組織と機械的性質の変化を説明できる。

ルーブリック

不可
評価項目1工業分野で一般的に使用されている金属と合金について,性質と用途を理解・説明でき,さらに得た知識を応用することができる。工業分野で一般的に使用されている金属と合金について,性質と用途を理解し説明できる。工業分野で一般的に使用されている金属と合金についてその性質と用途を認識している。 左記に達していない。
評価項目2鉄鋼材料の結晶構造を理解・説明でき,さらに得た知識を応用することができる。鉄鋼材料の結晶構造を理解し説明できる。鉄鋼材料の結晶構造の違いを認識している。左記に達していない。
評価項目3合金の状態図を理解して標準組織を説明でき,さらに得た知識を応用することができる。合金の状態図を理解して標準組織を説明できる。合金の状態図の重要性と,標準組織を認識している。左記に達していない。
評価項目4引張試験の方法を理解し,応力ひずみ線図を理解・説明でき,さらに得た知識を応用することができる。引張試験の方法を理解し,応力ひずみ線図を理解し説明できる。応力ひずみ線図の重要性を理解しており,引張試験の方法を認識している。左記に達していない。
評価項目5熱処理の目的および熱処理に伴う組織と機械的性質の変化を理解・説明でき,さらに得た知識を応用することができる。熱処理の目的および熱処理に伴う組織と機械的性質の変化を理解し説明できる。熱処理に伴い組織と機械的性質が変化することを認識している。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門・材料と構造

必修・履修・履修選択・選択の別:必修

基礎となる学問分野: 工学/機械工学/機械材料・材料力学

学科学習目標との関連: 本科目は電子制御工学科学習目標「(2)情報と計測・制御,設計と生産,材料と構造,機械とシステム,運動と振動,エネルギーと流れに関する専門技術分野の知識を修得し,工学問題の解析やメカトロニクス関連機器の設計や製作ができる能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連: 本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-2:「材料と構造」「運動と振動」「エネルギーと流れ」「情報と計測・制御」「設計と生産」「機械とシステム」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」であるが,付随的には「A-1」にも関与する。

授業の概要: 材料の特徴を十分理解することが適材を選択して合理的な設計・製作を行ううえで重要である。そこで,まず金属の結晶構造,平衡状態図などについて理解させた後,鉄鋼材料の基本となる鉄と鋼の組織や特性について講義を行う。
授業の進め方・方法:
授業の方法: 本科目は,授業では板書を中心に授業を進める。また,学生の理解度を確認するために随時質問を行う。さらに,一層理解度が高まるよう演習問題を行わせるとともに課題レポートも課す。

成績評価方法: 2回の定期試験結果を70%,演習及び課題レポートを30%の配分で評価する。必要に応じて再試験(上限60点)を実施する。
注意点:
履修上の注意: 学年の課程修了のためには本科目の履修が必須である。

履修のアドバイス: 本科目は機械材料学Ⅱ(4年)で継続される。(教科書は同じものを使用する)

基礎科目: 設計製図(1年),機械工作法(2)

関連科目: 機械材料学Ⅱ(4年),電気・電子材料学(5),材料強度学(専2),機能性材料学(専2)

受講上のアドバイス: 身近な材料に関心を持ち,材料に関する知識を高めること。また,機械材料学では専門用語が頻出するので,それらの用語に慣れるために平素から学習に努めること。演習課題やレポート課題は講義の要点を纏めた内容を網羅しているので,試験前には良く復習すること。なお,授業開始時に着席していない場合は遅刻とし,授業開始後40分で1欠課,80分で2欠課とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・ガイダンス
2週 ・材料の種々の分類方法,金属の通性,結晶構造
3週 ・鉄と鋼Ⅰ〔製銑法と製鋼法,純鉄の変態と組織,製銑法と製鋼法,純鉄の変態
4週 ・合金の平衡状態図Ⅰ〔合金の相とその通性,金属の凝固と融点の測定〕
5週 ・合金の平衡状態図Ⅰ〔合金の相とその通性,金属の凝固と融点の測定〕
6週 ・合金の平衡状態図Ⅱ〔状態図とその見方1〕
7週 (中間試験)
8週 ・中間試験の答案返却と解答解説
4thQ
9週 ・合金の平衡状態図Ⅱ〔状態図とその見方2〕
10週 ・鉄と鋼Ⅱ〔炭素鋼の状態図とその組織,鋼の降伏点現象〕
11週 ・鉄と鋼Ⅱ〔鋼の性質に及ぼす不純物の影響〕
12週 ・鉄と鋼Ⅲ〔鋼の熱処理(焼きなまし,鋼の熱処理(焼きなまし,焼入れ)〕
13週 ・鉄と鋼Ⅲ〔鋼の熱処理(連続冷却変態と恒温変態)〕
14週 ・鉄と鋼Ⅳ〔鋼の熱処理(焼きもどし),炭素鋼の組成と用途〕
15週 (期末試験)
16週 ・期末試験の答案返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価自己 評価課題小 テスト合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000