学習目的:3年生までに学んだ専門講義科目の内容を主体的に実験することにより,専門分野の理解力を高め,合わせて実践力を養う。また,与えられた課題に計画的に取り組むことで課題解決能力を養う。さらに,報告書の作成により,実験内容の文書化やプレゼンテーション技術を習得する。
1.基本的な実験手順を決定でき,実験で得られたデータを整理・考察して成果報告書にまとめることができる。
2.実験結果を分析し,結果の精度を評価できる。
◎さまざまな手段で収集した情報を取捨選択し,考察に活用できる。
概要:
一般・専門の別:専門,学習の分野:実験・実習
必修・履修・履修選択・選択の別:必修
基礎となる学問分野:工学/機械工学/知能機械学・機械システム,工学/電気電子工学/制御工学
学科学習目標との関連:本科目は電子制御工学科学習目標「(3)設計製図,CAD/CAM,実験・実習の実技を伴う科目を通じて,専門知識を深化させるとともに,実験の遂行能力と結果を考察する能力を身につける」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:主体とする学習・教育到達目標は「(A):技術に関する基礎的知識の深化,「A-3」:実験・実習をとおして,技術に関する基礎知識の理解を深めるとともに,関連した技能や手法を修得し,説明できること」であるが,付随的には「A-1」,「D-3」,「F-1」にも関与する。
授業の概要:3年生までに学んだ専門講義科目の内容(計測制御系,機械系,情報系,強電系,弱電系)を実験する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:開設する6コースのテーマ群の中から5コースを選択して実施する。ただし,設計課題コース(ペーパープレーン)は必修コースとする。各コースの実験実施回数は4回ずつである。また,レポート指導や総合指導を途中に組み込み,報告書の指導を強化することで専門知識を深化するよう努める。
成績評価方法:選択した5コースで課した全ての報告書の提出があることを前提として,報告書100%で評価する。コースごとの評価を平均して総合評価とする。各レポートの評価は完成度とともに提出状況も考慮して行う。
注意点:
履修上の注意:本科目は実技を主とする科目で,学年の課程修了のため履修と修得が必須である。また,本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あたり授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の学習が必修となる。これらの学習については担当教員の指示に従うこと。
履修のアドバイス:関連する専門分野の内容について予習・復習しておくとよい。
基礎科目:電子制御工学実験Ⅰ(3年)など
関連科目:電子制御工学実験Ⅲ(5年),卒業研究(5),特別実験(専1),特別研究I(専1)・II(専2)
受講上のアドバイス:本科目は,メカトロニクス人材育成関連科目である。実験開始時に着席していない場合,遅刻とする。コースは将来の進路を視野に入れて選択することが望ましい。ガイダンスでのテーマ説明をしっかり聞いて選んで欲しい。また,レポート指導日や総合指導日を利用して,担当教員から密に指導を受けて実験内容の理解を深めて欲しい。
対象学生:S-4
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 4 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 4 | |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 4 | |
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。 | 4 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 4 | |
電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。 | 3 | |
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。 | 3 | |
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 3 | |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 3 | |
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。 | 3 | |
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。 | 3 | |
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。 | 3 | |
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。 | 3 | |
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。 | 3 | |
共振について、実験結果を考察できる。 | 3 | |
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 3 | |
論理回路の動作について実験結果を考察できる。 | 3 | |
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 3 | |
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 3 | |
ディジタルICの使用方法を習得する。 | 3 | |
情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 3 | |
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 3 | |
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。 | 3 | |
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。 | 3 | |
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。 | 3 | |
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。 | 3 | |
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。 | 3 | |
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。 | 3 | |
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。 | 3 | |
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。 | 3 | |
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。 | 2 | |