到達目標
学習目的:機械の制御は制御対象のある基準点からの距離,角度,回転数などを知ることによって可能となる。各種センサによってこれらの情報を取得し,機械の制御に応用する能力を習得する。
到達目標:
1.各種センサに応用されている原理と特徴を説明できる。
2.生産工場におけるセンサの活用例が説明できる。
3.センサを使って機械装置の制御系を構成できる。
ルーブリック
| 優 | 良 | 可 | 不可 |
評価項目1 | 各種センサに応用されている原理と特徴を説明できる。 | 各種センサに応用されている原理と特徴を理解できる。 | 各種センサに応用されている原理を特徴の概念を理解できる。 | 左記に達していない。 |
評価項目2 | 生産工場において必要とされるセンサを適切に選択でき,選定理由を説明できる。 | 生産工場におけるセンサの活用例が説明できる。 | 生産工場におけるセンサの必要性が説明できる。 | 左記に達していない。 |
評価項目3 | センサを使った制御系の評価ができる。 | センサを使った制御系の安定性が評価できる。 | センサを制御系に導入できる。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
「一般・専門の別」:専門,「学習の分野」:情報と計測・制御,「必修・履修・履修選択・選択の別」:履修選択
基礎となる学問分野: 工学/工学基礎
電子制御工学科学習目標との関連: 本科目は電子制御工学科学習目標「(2)情報と計測・制御,設計と生産・管理,材料と構造,機械とシステム,運動と振動,エネルギーと流れに関する専門技術分野の知識を修得し,工学問題の解析やメカトロニクス関連機器の設計や製作ができる能力を身につける。」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連: 本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として,自然科学の幅広い分野の知識を修得し説明できること」であるが付随的には「A-2」にも関与する。
授業の概要:センサ工学は計測技術をこえて,ロボットや自動化機械などの状態を知る知能化された情報システム工学であり,メカトロニクスの基礎技術である。電子回路(領域)分野の専門性の深化を目指して,各種のセンサを使って電気信号に変換する原理や種々の自動制御に活用されている用途や回路を解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:板書を中心に授業を進め,出来るだけ具体的に解説を行う。内容の把握を重視して授業を進める。また,課題を出して理解が深まるよう努める。
成績評価方法:定期試験の結果を同等に評価する(60%)。課題(40%)。再試験は必要に応じて実施する。再試験は80点満点で評価し,定期試験より高得点の場合には定期試験の得点と入れ替える。
注意点:
履修上の注意: 本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あたり授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の学習が必修になる。これらの学習については担当教員の指示に従うこと。
履修のアドバイス: 本科目は選択科目であり,「数値計算」,「環境工学」が同時開講される。
基礎科目:電子工学(3年),電気磁気学(4),計測工学(5)など
関連科目:電気・電子材料学(5年),メカトロニクス(5),ロボット工学(5),機械・制御システム特別実験(専1)
受講上のアドバイス: 板書の内容を理解しながらノートに書き,理解し難い内容には質問すること。授業開始時に出席を確認し,その時いなければ欠課とする。25分以内に入室したら遅刻とするが,遅刻3回で1欠課と扱う。
本科目は,メカトロニクス人材育成関連科目である。
連絡担当教員は教務委員とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス,センサ概論 |
センサとは,その概念を理解できる。
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2週 |
センサの基礎〔センサの概要〕 |
制御系の構成要素としてのセンサの位置づけを理解できる。
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3週 |
センサの基礎〔センサの応用例〕 |
多様な環境下の中でセンサに求められる機能を理解できる。
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4週 |
機械量検出センサ〔差動変圧器〕 |
差動変圧器の原理と特徴を理解できる。
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5週 |
機械量検出センサ〔ポテンショメータ,ロータリーエンコーダ〕 |
ポテンショメータ,ロータリーエンコーダーの原理を理解できる。
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6週 |
機械量検出センサ〔圧力センサ,加速度センサ〕 |
圧力センサ,加速度センサの原理を理解できる。
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7週 |
機械量検出センサ〔ひずみゲージ〕 |
ひずみゲージを使った機械量の測定法を理解できる。
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8週 |
(後期中間試験) |
これまでの復習を行い,センサの基礎と簡単な応用例を説明できる。
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4thQ |
9週 |
後期中間試験の答案返却と試験解説 |
定期試験によってセンサ工学の理解度を点検できる。
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10週 |
光センサ〔種類,動作〕 |
光センサの種類と動作原理について理解できる。
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11週 |
光センサ〔応用〕 |
光センサの応用例を示すことができる。
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12週 |
温度センサ〔種類,動作とその応用〕 |
温度センサの種類と動作原理について理解できる。
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13週 |
磁気センサ〔種類,動作とその応用〕 |
磁気センサの種類と動作原理について理解できる。
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14週 |
その他のセンサ |
超音波センサ,ガスセンサの概略を理解できる。
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15週 |
(後期末試験) |
これまでの復習を行い,各種センサの原理と応用例を説明できる。
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16週 |
後期末試験の答案返却と試験解説 |
定期試験によってセンサ工学の理解度を点検できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 4 | |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 | 4 | |
FETの特徴と等価回路を説明できる。 | 4 | |
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。 | 4 | |
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。 | 4 | |
演算増幅器の特性を説明できる。 | 4 | |
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。 | 4 | |
発振回路の特性、動作原理を説明できる。 | 4 | |
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。 | 4 | |
電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 4 | |
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。 | 4 | |
原子の構造を説明できる。 | 4 | |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 4 | |
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 4 | |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 4 | |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 4 | |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 4 | |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 自己 評価 | 課題 | 小 テスト | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |