機械力学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械力学
科目番号 0052 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:青木 繁「機械力学」(コロナ社),参考書:山本敏男「機械力学」(朝倉書店)など
担当教員 山本 吉範

到達目標

学習目的: これまでの静的な力学から,振動などの動的力学を学び,機械の運動を理解する。

到達目標:
1.機械力学の基礎を理解できる。
2.振動に関わる物理現象の数式化を理解できる。
3.自由振動と強制振動および減衰振動等の振動特性を理解できる。
4.回転機械の振動のメカニズムと防振について理解できる。

ルーブリック

不可
評価項目1振動現象とそれに関する用語,理論式について図やグラフを用いて説明できる。振動現象とそれに関する用語,理論式について概念的に説明できる。振動現象とそれに関する用語,理論式について説明できる。振動現象とそれに関する用語,理論式について説明できない。
評価項目21 自由度の振動の理論式を導出でき,発生する振動現象と関連させてこれを説明できる。1 自由度の各振動の理論式を導出でき,説明できる。1 自由度の各振動の理論式を導出できる。1 自由度の各振動の理論式を導出できない。
評価項目3機械の振動現象について図やグラフ,理論式を用いて説明でき,応用問題を解くことができる。機械の振動現象について概念的に説明でき,基本的な問題を解くことができる。機械の振動現象について説明でき,基本的な問題を解くことができる。機械の振動現象について説明できず,基本的な問題を解くことができない。
評価項目4回転機械の振動現象や防振について図やグラフ,理論式を用いて説明でき,応用問題を解くことができる。回転機械の振動現象や防振について概念的に説明でき,基本的な問題を解くことができる。回転機械の振動現象や防振について説明でき,基本的な問題を解くことができる。回転機械の振動現象や防振について説明できず,基本的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:

基礎となる学問分野: 工学/機械工学/機械力学・制御

電子制御工学科学習目標との関連: 本科目は電子制御工学科学習目標「(2)情報と計測・制御,設計と生産,材料と構造,機械とシステム,運動と振動,エネルギーと流れに関する専門技術分野の知識を修得し,工学問題の解析やメカトロニクス関連機器の設計や製作ができる能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連: 本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化」,A-2:「材料と構造」,「運動と振動」,「エネルギーと流れ」,「情報と計測・制御」,「設計と生産」,「機械とシステム」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:機械および機械部品の振動は機械強度や騒音公害などの問題を含んでおり,機械設計上重要な課題である。ここでは,機械に関する振動を中心に機械の動力学的問題を扱う。

授業の進め方・方法:
授業の方法: 板書を中心に講義を進める。演習を多く取り入れ,物理現象を数式で表現できる力を養う。微分方程式の解法や,力,速度,加速度,モーメントなどNewton力学の理解を深めるように注意をはらいながら授業を進める。

成績評価方法: 定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。小テスト・演習・レポート(30%)。総合評価が60点未満の者に対して,再試験を行うことがあり,定期試験と同等に評価する。各試験は筆記用具,電卓のみ持ち込み可能。
注意点:
履修上の注意: 学年の課程修了のため履修が必須である。

履修のアドバイス: 物理現象の方程式化と線形微分方程式の解法が主であり,数学と物理をしっかり理解しておくことが肝要である。

基礎科目: 物理Ⅰ(2年)・Ⅱ(3),基礎数学Ⅰ(1)・Ⅱ(1),微分積分Ⅰ(2),
Ⅱ(3),工業力学(3),材料力学Ⅰ(3)など


関連科目:制御工学Ⅰ(4年)・Ⅱ(5), 材料力学Ⅱ(4),電子制御工学実験Ⅱ(4),振動工学(専2)など


受講上のアドバイス: 本科目は,メカトロニクス人材育成関連科目である。ここで扱うのは回転も含め主に1次元問題であるので,その方程式は線形微分方程式となる。従って,微分方程式の解法が主になるので復習をしておくことが望ましい。また,物理的解釈は工業力学が基礎となるのでこれもしっかり復習しておくことを奨める。課題レポートは提出期限までに必ず提出すること。20分を越える遅刻は1欠課と見なす。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ●  ガイダンス(講義概要の説明),力学の基礎,力学モデル,運動方程式
2週 ●  三角関数,行列,行列式,慣性モーメント,平行軸の定理
3週 ● 1自由度系非減衰自由振動(1)
4週 ● 1自由度系非減衰自由振動(2)
5週 ● 1自由度系減衰自由振動
6週 ● 衝撃入力を受ける1自由度系
7週 ● 1自由度系強制振動(1)
8週     (前期中間試験)
4thQ
9週 ●  前期中間試験の答案返却および解答解説,1自由度系強制振動(2)
10週 ● 回転体の危険速度,不釣合いによる励振を受ける振動
11週 ● 回転体の釣合わせ
12週 ●  振動絶縁,基礎絶縁
13週 ●  力入力および変位入力を受ける2自由度系の強制振動
14週 ●  減衰のない動吸振器
15週 ●前期末試験の答案返却および解答解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価自己 評価課題小 テスト合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000