CAD/CAM

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 CAD/CAM
科目番号 0073 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:電子製図(実教出版,1年次の設計製図教科書), やさしく学ぶ SOLIDWORKS(エクスナレッジ)参考書:図解SolidWorks実習(森北出版),JIS規格,配布プリント
担当教員 趙 菲菲

到達目標

学習目的:CAD等のハードウェア・ソフトウェアを利用して,実用的な機械設計を実行する能力を身に付けることを目的とする。機械工学の課題に対して,汎用的なソフトウェアを活用して問題を解決する能力を身に付ける。

到達目標
1これまで学習した種々の知識,技術を活用して,機械要素を合理的かつ安全に設計できる能力を身につける。
2課題を解決するための構想力および構想したものを図,文章,式,プログラム等で表現する能力を身につける。
3汎用プログラムを使って機械工学に関する問題を解くことができる。
4課題に対して適切な解析条件を考えることができる。
5解析結果から必要な情報を取得することができる。

ルーブリック

不可
評価項目1これまで学習した種々の知識,技術を活用して,自ら設計手順を考えながら,各種機械要素の設計を合理的かつ安全に遂行できる。これまで学習した種々の知識,技術を活用して,適切な資料を調査・参照しながら,各種機械要素の設計ができる。これまで学習した種々の知識,技術を活用して,指示された手順に従い,各種機械要素の設計ができる。これまで学習した種々の知識,技術を機械要素の設計に活用できない。
評価項目2課題を解決するための優れた構想力を持ち,構想したものを図,文章,式,プログラム等,最も有効かつ適切な方法を選択して,表現できる。課題を解決するための構想力および構想したものを図,文章,式,プログラム等,有効な方法を考えながら,表現する能力が身についている。課題を解決するための構想力および構想したものを図,文章,式,プログラム等,指定された方法で表現する能力が身についている。課題を解決するための構想力および構想したものを図,文章,式,プログラム等で表現する能力が身についていない。
評価項目3汎用プログラムを使って機械工学の課題を解き,内容を説明することができる。汎用プログラムを使って機械工学の課題を解くことができる。汎用プログラムを使って機械工学の簡単な課題を解くことができる。左記に達していない。
評価項目4課題に対して,適切な解析条件を選択し,物理的に説明することができる。課題に対して,適切な解析条件を選択することができる。課題に対して,助言を受けながら適切な解析条件を選択することができる。左記に達していない。
評価項目5解析結果から必要な情報を適切に取得し,物理的に説明することができる。解析結果から必要な情報を適切に取得することができる。解析結果から簡単な情報を取得することができる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別・学習の分野:専門・設計と生産・管理

必修・履修・履修選択・選択の別:必修

学科学習目標との関連:本科目は電子制御工学科学習目標「(3)設計製図,CAD/CAM,実験・実習の実技を伴う科目を通じて,専門知識を深化させるとともに,実験の遂行能力と結果を考察する能力を身につける。」に相当する。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(D)課題解決能力の育成,D-2:ハードウェア・ソフトウェアを利用した適切な方法を用いて,要求された機械・制御システムを制約の下でデザインできる」である。

授業の概要:製図分野の専門性の深化を目指して,2次元CADを使用し,歯車,リンク・カム機構等を製図する。また,歯車減速装置を仕様に基づき設計し,設計書等を提出する。後期には,3次元CAD/CAMの概念等を学び,3次元CADを使用し,パーツおよびアセンブリングモデルを作成する。本科目は,ハードウェア・ソフトウェアを利用して実施する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:板書による講義と演習を適宜加えながら,テキストに沿って各自設計を進める。テキスト以外に必要な資料は準備する。設計書が完成した後,CAD (ハードウェア・ソフトウェア)を利用して図面の作成に取り掛かる。
設計計算書・図面を提出させ,適宜コメントとともに返却するので,各自で必要に応じてして軌道修正を加えながら設計計算書・図面を完成させること。


成績評価方法:減速機の設計を行う中で,演習(10%)により学習過程の評価を行う。設計計算書はレポートにて提出,図面はCAD データファイルと印刷図面にて提出する。提出された設計計算書(40%),図面(50%)で評価する。演習,設計計算書,図面のすべてが提出された者のみ評価の対象とする。上記提出物が一部でも未提出の場合は本科目の評価点を不合格とする。
注意点:
履修上の注意:本科目は実技を主体とする科目で,学年の課程終了のためには履修(欠課時間数が20時間以内)と修得が必須である。

履修のアドバイス:設計製図の教科書が必携である。実技を伴う科目であるので未提出物があると,5年といえども留年することになるので十分注意すること。

基礎科目:設計製図(1年),機械工作法(2),材料力学Ⅰ(3),機械材料学Ⅰ(3)
工業力学(3),機械力学(4)

関連科目:設計工学(5年),応用設計工学(専1)

受講上のアドバイス :設計製図は,実際のモノつくりを念頭に置き,実物をイメージしまたその加工方法等も意識しながら取り組むことが肝要である。年間を通じて多くの課題に取り組むため,提出期限を厳守すること。遅れて提出する場合は減点となるため注意すること。なお,遅刻については,各時間の開始時間後15分までは遅刻として扱うが,それ以降は欠課として扱う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス[増-減速機設計の基礎知識],基本設計[設計仕様,減速比,伝達動力とトルク] 歯車増-減速機の基礎と設計の概略ならびに与えられた仕様による全体設計の概要を理解する。
2週 歯車の設計 歯車増-減速機の主要要素である歯車の設計手順や方法を理解する。
3週 全体構想図(計画図)作成1 全体構想図(計画図)の作成法を理解する。
4週 全体構想図(計画図)作成2 全体構想図(計画図)の作成法を理解する。
5週 軸の設計1[入力軸・中間軸・出力軸の構想図作成] 軸の構想図の作成方法を理解する。
6週 軸の設計2[軸および軸受に作用する力,軸径の検討] 軸と軸受の設計手順や方法を理解する。
7週 軸受の設計 軸と軸受の設計手順や方法を理解する。
8週 軸受設計のまとめ・キーの設計 軸と軸受,これに関連した要素の設計手順や方法を理解する。
2ndQ
9週 設計に基づいたCADによる図面作成1 歯車増-減速機のCAD製図を通して、これに含まれる各種機械要素のCADによる製図法を理解する。
10週 設計に基づいたCADによる図面作成2 歯車増-減速機のCAD製図を通して、これに含まれる各種機械要素のCADによる製図法を理解する。
11週 設計に基づいたCADによる図面作成3 歯車増-減速機のCAD製図を通して、これに含まれる各種機械要素のCADによる製図法を理解する。
12週 設計に基づいたCADによる図面作成4 歯車増-減速機のCAD製図を通して、これに含まれる各種機械要素のCADによる製図法を理解する。
13週 設計に基づいたCADによる図面作成5 歯車増-減速機のCAD製図を通して、これに含まれる各種機械要素のCADによる製図法を理解する。
14週 設計に基づいたCADによる図面作成6 歯車増-減速機のCAD製図を通して、これに含まれる各種機械要素のCADによる製図法を理解する。
15週 前期末試験(本科目では定期試験は実施しない)
16週 設計に基づいたCADによる図面作成7 歯車増-減速機のCAD製図を通して、これに含まれる各種機械要素のCADによる製図法を理解する。
後期
3rdQ
1週 ガイダンス〔日程,心構え,注意事項など〕
材料力学の基礎知識の確認(応力と変形量)
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。応力と変形量の定義や考え方を理解する。
2週 材料力学の基礎知識の確認(応力と変形量) 許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。応力と変形量の定義や考え方を理解する。
3週 3D-CADの基本操作 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
4週 【ここから、3D-CADを用いた構造解析】
単純な棒の作図と構造解析の方法
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
5週 単純な棒の構造解析(3D-CAD製図) CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
6週 単純な棒の構造解析(3D-CAD製図と解析手順) CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
7週 単純な棒の構造解析(解析結果の表示と意味) CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
8週 機械工学(材料力学)による計算結果との比較 ・CADシステムの役割と基本機能を理解する。
・許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。
4thQ
9週 データ整理と報告書作成 ・CADシステムの役割と基本機能を理解する。
・許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。
10週 複雑な形状を持つはりの作図 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
11週 複雑な形状を持つはりの作図 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
12週 複雑な形状を持つはりの構造解析 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
13週 解析結果の表示と考察 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
14週 機械工学(材料力学)による計算結果との比較 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。
15週 データ整理と報告書作成 許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。
16週 報告書作成 許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4前1,後1
製図用具を正しく使うことができる。4前1,後1
線の種類と用途を説明できる。4前1,後1
物体の投影図を正確にかくことができる。4前2,後2
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4前2,後2,後3,後4,後5,後6
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4前2,前3,後7
部品のスケッチ図を書くことができる。4前2,後7
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4前10,前11,前12,前16
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4前13,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00008020100
基礎的能力0000000
専門的能力0000502070
分野横断的能力000030030