概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:実験・実習
必修・履修・履修選択・選択の別:必修
基礎となる学問分野:工学/機械工学/知能機械学・機械システム
学科学習目標との関連:本科目は電子制御工学科学習目標「(3)設計製図,CAD/CAM,実験・実習の実技を伴う科目を通じて,専門知識を深化させるとともに,実験の遂行能力と結果を考察する能力を身につける。」に相当する。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-3:実験・実習をとおして,技術に関する基礎知識の理解を深めるとともに,関連した技能や手法を修得し,説明できること」であるが,付随的には「A-1」にも関与する。
授業の概要:本実験は,機器組込用プロセッサの基本と周辺機器の制御用電子回路実験(PIC),マイクロマウスの迷路走行プログラミングを行う実験(Mouse)およびDTPソフトを用いて技術報告書を電子化する実験(TeX)を共通のテーマとして設定し,実験メニューの締めくくりとして,関連の深い卒業研究と連携をとりながら実施していく。
授業の進め方・方法:
授業の方法:クラスを3グループに分けて3テーマの実験(PIC,Mouse,TeX)を巡回して実施した後,卒業論文作成を含めた卒業研究を本実験の一環として実施する。以下に示す授業計画は第1グループの例である。各テーマで個別に指導するが,独自に提案された計画,手法,問題提起を尊重し,実験手法を強制するような指導を極力しないよう努める。テーマごとのレポート提出と毎週の実施報告書の提出を課す。
成績評価方法:3テーマの実験で課せられたレポートの評価の平均(70%)。毎週課す実施報告書(30%)。
注意点:
履修上の注意:本科目は実技を主とする科目で,学年の課程修了のため履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)と修得が必須である。また,本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あたり授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の学習が必修となる。これらの学習については担当教員の指示に従うこと。
履修のアドバイス:電子制御工学Ⅱ(3年),情報処理Ⅰ(2),情報処理Ⅱ(3)で習った内容を十分復習しておくことが望ましい。
基礎科目:電子制御実習Ⅰ(1年),電子制御実習Ⅱ(2),電子制御工学実験Ⅰ(3),電子制御工学実験Ⅱ(4)
関連科目:卒業研究(5年),特別実験(専1)
受講上のアドバイス:本科目は,メカトロニクス人材育成関連科目である。低学年での,実験・実習のように毎週完結した内容で行う実験ではないので,実験計画を立て,これに基づき毎週の成果を独自に評価していくことが重要である。毎週課す実施報告書をこのために有効利用して欲しい。また,授業の弊害となるので遅刻はしないこと。大幅に遅れた場合は欠課とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
総合ガイダンス(終了後グループ別ガイダンス) PIC(第1Gr.:1~8週,第2Gr.:17~24週,第3Gr.:9~16週) |
ガイダンスに従い,目標と心構えを理解し年間計画を立てることができる。
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2週 |
・PICの概略説明とPICの取り扱い 授業時間外にレポート作成 |
災害防止と安全確保を考慮しPIC実験の履修計画を立て,提示された実験を遂行することができる。
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3週 |
・PICの動作確認とC言語プログラミング 授業時間外にレポート作成 |
要求される動作を行うプログラミングができ,実験準備,装置の操作を行い,結果をレポートにまとめることができる。
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4週 |
・PIC基本プログラミング〔LED点灯〕 授業時間外にレポート作成 |
要求される動作を行うプログラミングができ,実験準備,装置の操作を行い,結果をレポートにまとめることができる。
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5週 |
・PIC基本プログラミング〔7seg.LED点灯〕 授業時間外にレポート作成 |
要求される動作を行うプログラミングができ,実験準備,装置の操作を行い,結果をレポートにまとめることができる。
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6週 |
・PIC応用プログラム〔ブザー鳴動〕 授業時間外にレポート作成 |
要求される応用動作を行うプログラミングができ,実験準備,装置の操作を行い,結果をレポートにまとめることができる。
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7週 |
・PIC応用プログラム〔音階〕 授業時間外にレポート作成 |
要求される応用動作を行うプログラミングができ,フローチャートを用いてレポートにまとめることができる。
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8週 |
・PIC応用プログラム〔モーター制御〕 授業時間外にレポート作成 Mouse(第1Gr.:9~16週,第2Gr.:1~8週,第3Gr.:17~24週) |
要求される応用動作を行うプログラミングができ,フローチャートをレポートにまとめることができる。
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2ndQ |
9週 |
・Mouseに関するガイダンスと概要 |
災害防止と安全確保を考慮しMouse実験の履修計画を立て,実験の概要を理解することができる。
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10週 |
・Mouse制御アルゴリズムの検討 授業時間外にレポート作成 |
Mouse制御アルゴリズムを構築することができる。
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11週 |
・Mouse制御仕様書の作成 授業時間外にレポート作成 |
求められるMouse制御の仕様書を作成することができる。
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12週 |
・Mouse迷路データの管理 授業時間外にレポート作成 |
求められるMouse迷路データの管理をすることができる。
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13週 |
・Mouse等高線マップ 授業時間外にレポート作成 |
Mouse等高線マップを作ることができる。
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14週 |
・Mouse探索方向の決定 授業時間外にレポート作成 |
Mouse探索方向を検討し,その手法について理解できる。
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15週 |
・Mouse探索方向の決定の続き 授業時間外にレポート作成 |
Mouse探索方向をプログラミングできる。
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16週 |
・Mouse探索方向の決定 授業時間外にレポート作成 |
Mouse探索方向をプログラミングし,その評価ができる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
・Mouse探索方向の決定のつづき TeX(第1Gr.:17~24週,第2Gr.:9~16週,第3Gr.:1~8週) |
Mouse探索方向をプログラミングし,その評価ができる。
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2週 |
・TeXガイダンス・DTPソフトと技術報告書 |
災害防止と安全確保を考慮しTeX実験の履修計画を立て,TeXの概要を理解できる。
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3週 |
・TeXによる文書作成の基本 授業時間外にレポート作成 |
TeXと必要なDTPソフトを使って簡単な文章を作成できる。
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4週 |
・TeXの基本命令と環境を使った文書作成 授業時間外にレポート作成 |
TeXを使った必要なDTPソフトを使って技術報告書の様式が理解できる。
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5週 |
・TeXの基本命令と環境を使った文書作成の続き 授業時間外にレポート作成 |
TeXを使って数式,表などを組版することができる。
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6週 |
・TeXによるイラスト,グラフの組版 授業時間外にレポート作成 |
TeXを使ってイラスト,グラフを組版することができる。
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7週 |
・TeXによる報告書の組版〔報告書指定〕 授業時間外にレポート作成 |
TeXを使って指定する報告書を組版できる。
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8週 |
・TeXによる報告書の組版〔各自の選んだ報告書〕 授業時間外にレポート作成 |
TeXを使って技術報告書を組版できる。
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4thQ |
9週 |
・TeXによる報告書の組版〔各自の選んだ報告書の続き〕 授業時間外にレポート作成 |
TeXを使って技術報告書を組版できる。
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10週 |
全グループ共通(卒業研究グループ:25~30週) ・卒業論文の作成を含めた卒業研究活動 |
卒業論文の作成を含め,研究活動を主体的に遂行できる。
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11週 |
・卒業論文の作成を含めた卒業研究活動 |
卒業論文の作成を含め,研究活動を主体的に遂行できる。
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12週 |
・卒業論文の作成を含めた卒業研究活動 |
卒業論文の作成を含め,研究活動を主体的に遂行できる。
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13週 |
・卒業論文の作成を含めた卒業研究活動 |
卒業論文の作成を含め,研究活動を主体的に遂行できる。
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14週 |
・卒業論文の作成を含めた卒業研究活動 |
卒業論文の作成を含め,研究活動を主体的に遂行できる。
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15週 |
・卒業論文の作成を含めた卒業研究活動 |
卒業論文の作成を含め,研究活動を主体的に遂行できる。
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16週 |
・卒業論文の作成を含めた卒業研究活動 |
卒業論文の作成を含め,研究活動を主体的に遂行できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 4 | |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 4 | |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。 | 4 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 | 3 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。 | 2 | |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。 | 2 | |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。 | 2 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 4 | |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 4 | 前2 |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 4 | 前2 |
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。 | 4 | |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 4 | |
情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 2 | 前5 |
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 2 | |
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。 | 2 | |
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。 | 2 | |
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。 | 2 | |
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。 | 2 | |
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。 | 2 | |
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。 | 2 | |
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。 | 2 | |