情報工学実験Ⅲ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 情報工学実験Ⅲ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 1.5
教科書/教材 教科書:別途配布する。 参考書:テーマ毎に別途指示する。
担当教員 河合 雅弘,宮下 卓也,松島 由紀子,畑 良知

到達目標

学習目的:専門ならびに関連分野の基礎知識を理解した上で実験を行うことによって,総合応用能力を育成することを目的とする。

到達目標
◎1情報や工学についての基礎的原理を,実験を通じて理解できる。
◎2実験手法,手順,データ処理について理解する。実験装置類の取り扱いに慣れ,安全に実行できる。実験データの分析,誤差解析,有効桁数の評価,整理・考察の進め方を理解し,実践できる。
◎3実験結果の妥当性評価や考察について論理的な説明ができる。実験レポートの作成方法を理解し,実践できる。

ルーブリック

不可
評価項目1情報や工学についての基礎的原理を,他者に説明し,納得させることができる。軽微なミスが見られるものの,情報や工学についての基礎的原理を,他者に説明することができる。情報や工学についての基礎的原理を,実験を通じて理解できる。左記に達していない。
評価項目2自分だけでなく他者に対して実験手法,手順、データ処理についてのアドバイスをしたり,実験実施を先導したりすることができる。軽微なミスが見られるもの,他者が納得できるような内容で実験結果をまとめることができる。実験手法,手順,データ処理について理解する。実験装置類の取り扱いに慣れ,安全に実行できる。実験データの分析,誤差解析,有効桁数の評価,整理・考察の進め方を理解し,実践できる。左記に達していない。
評価項目3他者の模範となる実験レポートを作成できる。実験結果の妥当性評価や考察について論理的な説明ができる。実験レポートの作成方法を理解し,実践できる。少なくとも,指導書の指示に沿って,実験結果や考察を記した実験レポートを作成できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:実験・実習

必修・履修・履修選択・選択の別:必修

基礎となる学問分野:情報学/計算基盤/ソフトウェア,工学/電気電子工学/電子デバイス・電子機器

学科学習目標との関連:本科目は情報工学科学習目標「(3)実験や演習等の体験的学習を通じて知識理解を深化させるとともに,実験遂行能力,データを解析し考察する能力,システム作成能力を身につける。」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-3:実験・実習をとおして,技術に関する基礎知識の理解を深めるとともに,関連した技能や手法を修得し,説明できること」であるが,付随的に「D-2」にも関与する。本科目は,大学相当の内容を含む科目で,技術者教育プログラムの履修認定に関係する。

授業の概要:理論的背景や専門的な知識を必要とする内容を実施する。その内容は多岐にわたっており,実験内容を理解し考察する能力が必要とされる。

授業の進め方・方法:
授業の方法:実験はクラスを3グループに分け,各グループが3つの実験室を4週毎に巡回して実施する。学生は各実験室に設定された実験テーマについての演習と課題を実施し,実験報告書の提出を課す。実験報告書の提出は原則実験実施週の翌週とする。以下に第1グループによる授業計画の例を示す。

成績評価方法:原則として全ての実験を行って期日までに報告書を提出していることが必須条件であり,その上で前期(50%),後期(50%)で,各テーマ同等に評価する。評価は,実験報告書をもとに行う。

注意点:
履修上の注意:本科目は実技を主とする科目であるので,学年の課程修了のためには履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)・修得が必須である。本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あたり授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の学習が必修となる。これらの学習については担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:
• 事前に実験テキストを読み,実験内容や手順を把握しておくこと。
• 実験報告書は原則として実験の次回実施日までに提出すること。
• 実験報告書に不備があれば,再提出の処置となることがある。
• 欠課した場合は速やかに担当教員に連絡し,指示を仰ぐこと。

基礎科目:ディジタル基礎(1年),ディジタル工学Ⅰ(2),ディジタル工学Ⅱ(3),電気回路I(2)など

関連科目:電気回路Ⅱ(3年),電子工学(3),情報工学実験Ⅳ(4),情報工学実験Ⅴ(5),卒業研究(5)など

受講上のアドバイス:1,2年次に行った実験と異なり,時間のかかる実験が多くなっている。実験を効率よく進めるために,あらかじめ実験テキストを熟読し内容を把握しておくこと。また,無用な再実験や報告書の再提出を避けるために,得られた実験データについては実験中に必ず検算など正当性の確認を行うこと。
 なお,遅刻は授業開始から25分までとし,それを越えた場合は欠課とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 総合ガイダンス(全グループ共通)

授業時間外の学習内容:事前に実験テキストを読み,実験内容や手順を把握しておくこと。また,実験報告書は原則として次回実験開始時までに提出すること。もし実験報告書に不備があれば,担当者の指示に従い再提出を行うこと。
2週 電位降下法・置換法
3週 データ処理,レポート作成指導
4週 LSIの観察と分析
5週 双安定マルチバイブレータの製作
6週 スロースキャンコンピュータ
7週 Z80プログラミング基礎
8週 (前期中間試験)
〔再実験・報告書提出〕
2ndQ
9週 Z80プログラミング〔分岐〕
10週 Z80プログラミング〔LED制御〕
11週 プログラミング演習〔再帰〕
12週 プログラミング演習〔Nクイーン〕
13週 プログラミング演習〔カオス〕
14週 プログラミング演習〔オイラー法〕
15週 (前期末試験)〔再実験・報告書提出〕
16週 レポート指導ならびに最終提出,ガイダンス(再実験・報告書提出等)
後期
3rdQ
1週 総合ガイダンス(全グループ共通)
2週 ダイオード・トランジスタの特性
3週 演算増幅器とアクティブフィルタ
4週 LC共振特性の測定
5週 交流計器
6週 回路シミュレーション1
7週 回路シミュレーション2
8週 (後期中間試験)〔再実験・報告書提出〕
4thQ
9週 可視化シミュレーション1
10週 可視化シミュレーション2
11週 Z80プログラミング復習
12週 Z80プログラミング〔ステッピングモータ制御〕
13週 Z80プログラミング〔拡張IOボードの利用〕
14週 Z80プログラミング〔拡張IOボードの利用〕
15週 Z80プログラミング応用
16週 レポート指導ならびに最終提出,ガイダンス(再実験・報告書提出等)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価自己評価課題小テスト合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力00001000100