応用数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用数学Ⅰ
科目番号 0026 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:工学系数学教材研究会,工学系数学テキストシリーズ確率統計(森北出版社)
担当教員 松田 修

到達目標

学習目的:統計の意味をよく理解し,実際の統計データから推定や検定ができるようにする。
到達目標:1.いろいろな確率をもとめることができる。余事象の確率,確率の加法定理,排反事象の確率を理解している。2.条件付き確率を求めることができる。確率の乗法定理,独立事象の確率を理解している。3.1次元および2時限データを理解して,平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰直線を求めることができる。4.母数の推定,検定の方法の習得している。

ルーブリック

不可
評価項目1余事象の確率,確率の加法定理,排反事象の確率を明確に理解し基本的な問題を解くことができる.余事象の確率,確率の加法定理,排反事象の確率の基本的な問題を7割程度解くことができる.余事象の確率,確率の加法定理,排反事象の確率の基本的な問題を6割程度解くことができる.余事象の確率,確率の加法定理,排反事象の確率の基本的な問題を6割程度解くことができない.
評価項目2条件付き確率,確率の乗法定理,独立事象の確率を理解し基本的な問題を解くことができる.条件付き確率,確率の乗法定理,独立事象の確率の基本的な問題を7割程度解くことができる.条件付き確率,確率の乗法定理,独立事象の確率の基本的な問題を6割程度解くことができる.条件付き確率,確率の乗法定理,独立事象の確率の基本的な問題を6割程度解くことができない.
評価項目31次元および2次元データに関する平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰直線などの意味を明確に理解しそれらを算出できる.1次元および2次元データに関する平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰直線などを理解し算出できる.1次元および2次元データに関する平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰直線などを理解し算出できる.1次元および2次元データに関する平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰直線などを算出できない.
評価項目4基本的な標本分布の意味を明確に理解し,それを用いた確率計算ができる.基本的な標本分布を用いた確率計算が7割程度できる. 基本的な標本分布を用いた確率計算が6割程度できる. 基本的な標本分布を用いた確率計算が6割程度できない.
評価項目5母数の推定の方法,検定の方法を明確に理解し,それらに関する標準問題を解くことができる.母数の推定の方法,検定の方法に関する標準問題を解くことができる.母数の推定の方法,検定の方法に関する標準問題を6割程度解くことができる.母数の推定の方法,検定の方法に関する基本問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門
学習の分野:共通
必修・履修・履修選択・選択の別:履修
基礎となる学問分野:数物系科学/数学/数学一般
学科学習目標との関連:本科目は情報工学科の学習目標「(1) 数学,物理を中心とした自然科学系の科目に関する知識を修得し,情報工学に関する基礎知識として応用する能力を身につける。」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として, 自然科学の幅広い分野の知識を修得し, 説明できること」である。
授業の概要:応用数学Ⅰでは確率論と統計学の初歩を学ぶ。確率論では統計処理で重要な分布(二項分布,ポアソン分布,正規分布)の理論と中心極限定理を理解する。2変数のデータの整理として相関と回帰直線の方程式を学ぶ。最後に母集団の推定と検定の方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業の方法:板書を中心に内容の理解を重視し,またより深く理解するためにできるだけ多くの演習を課す。
成績評価方法:4回の定期試験(同等に評価し50%)と小テスト(25%),レポート(25%)の合計で評価する。成績等によっては,再試験を行う(レポート課題を課す)こともある。再試験は80点を上限として本試験と同様に評価する。試験には教科書・ノート等の持ち込みを許可しない。
注意点:
履修のアドバイス:本科目は工学に必要とする基礎的な確率の考え方と統計法を身につける科目であるので,履修する意義は大きい。
基礎科目:基礎数学Ⅰ,Ⅱ(1年),微分積分Ⅰ(2),微分積分Ⅱ(3)
関連科目:4年生以上の物理,専門科目
受講上のアドバイス:遅刻は10分までとし,遅刻の回数が多い場合は,警告を行った後,欠課扱いとすることもある。
本科目は非常勤講師担当である.連絡担当教員は松田修である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 確率の定義と性質1 確率の基本公式の理解
2週 確率の定義と性質2 反復試行の理解
3週 いろいろな確率3 条件付き確率の理解
4週 いろいろな確率4 ベイズの定理の理解
5週 確率変数と確率分布1 確率変数と確率分布の理解
6週 確率変数と確率分布2 二項分布,ポアソン分布の理解
7週 確率と確率変数の演習 到達目標の確認
8週 前期中間試験 到達目標の確認
2ndQ
9週 答案の返却と解説,確率変数と確率分布3 正規分布の理解
10週 確率変数と確率分布4 二項分布と正規分布の理解
11週 1次元のデータ1 度数分布表と代表値の理解
12週 1次元のデータ2 分散と標準偏差の理解
13週 2変数のデータ1 相関の理解
14週 2変数のデータ2 回帰直線の理解
15週 前期末試験 到達目標の確認
16週 答案の返却と解説,補足説明 到達目標の確認
後期
3rdQ
1週 統計量と標本分布1 統計量と標本分布の理解
2週 統計量と標本分布2 いろいろな確率分布の理解
3週 統計量と標本分布3 到達目標の確認
4週 統計的推定1 点検定・母平均の区間推定
5週 統計的推定2 母比率の区間推定
6週 統計的推定3 母分散の区間推定
7週 統計的推定の演習 到達目標の確認
8週 後期中間試験 到達目標の確認
4thQ
9週 答案の返却と解説,補足説明 到達目標の確認
10週 仮説の検定1 仮説と検定,母平均の検定
11週 仮説の検定2 母平均の検定
12週 仮説の検定3 母比率の検定
13週 仮説の検定4 母分散の検定
14週 仮説の検定の演習 到達目標の確認
15週 学年末試験 到達目標の確認
16週 答案の返却と解説,補足説明 到達目標の確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度小テストレポート合計
総合評価割合500002525100
基礎的能力500002525100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000