応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 0027 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:上野健爾 監修 高専テキストシリーズ 応用数学,応用数学問題集(森北出版)
担当教員 宮下 卓也

到達目標

学習目的:工学の基礎的な問題を解決するために必要な数学の知識,計算技術および応用能力をラプラス変換,ベクトル解析,フーリエ級数及びフーリエ変換を通して習得する。

到達目標:
1.自らの専門分野の課題解決に数学的手法を適用できる。
2.ラプラス変換,ベクトル解析,及びフーリエ解析の概念を理解し,工学分野に現れる微分方程式の解法に応用することができる。

ルーブリック

不可
評価項目1ラプラス変換に関する応用問題を解ける。ラプラス変換に関する基本問題を7割程度解ける。ラプラス変換に関する基本問題を6割程度解ける。ラプラス変換に関する基本問題を6割程度解けない。
評価項目2ベクトル解析に関する応用問題を解ける。ベクトル解析に関する基本問題を7割程度解ける。ベクトル解析に関する基本問題を6割程度解ける。ベクトル解析に関する基本問題を6割程度解けない。
評価項目3フーリエ級数とフーリエ変換に関する応用問題を解ける。フーリエ級数とフーリエ変換に関する基本問題を7割程度解ける。フーリエ級数とフーリエ変換に関する基本問題を6割程度解ける。フーリエ級数とフーリエ変換に関する基本問題を6割程度解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:共通

基礎となる学問分野:数物系科学/数学/解析学基礎

学習教育目標との関連:本科目は情報工学科学習目標「(1)数学,物理を中心とした自然科学系の科目に関する知識を修得し,情報工学に関する基礎知識として応用する能力を身につける」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として,自然科学の幅広い分野の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:前期はラプラス変換,フーリエ級数,フーリエ変換を扱う。後期は,ベクトル解析を扱う。
授業の進め方・方法:
授業の方法:基本的に講義を行なうが,理解をより深めるために演習も行なう。

成績評価方法:4回の定期試験の結果(同等に評価し60%)とその他(演習・提出物等、40%)の合計により評価する。なお,成績によっては再試験の実施や追加レポート課題を課すこともある。
注意点:
履修上の注意:単位認定のためには履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:事前に行う準備学習として3年生までの数学,特に,三角関数,空間のベクトル,行列式,微分法(偏微分を含む),積分法(重積分を含む)の既習内容をしっかり確認しておくこと。

基礎科目:基礎数学Ⅰ,Ⅱ(1年),基礎線形代数(2),微分積分Ⅰ,Ⅱ(2,3),線形数学(3)

関連科目:4年生以上の物理,専門科目

受講上のアドバイス:必要に応じて復習しながら講義を進めるが,3年生までの数学を折に触れて復習しておくこと。毎回の予習復習が重要なのは言うまでもない。遅刻は授業時間(=2コマ)の4分の1(=0.5コマ)刻みで取り扱う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期ガイダンス、遠隔授業に関する通信確認、Microsoft Teamsの試用 授業の概要を理解するとともに、遠隔授業に向けた環境確認を行う。
2週 ラプラス変換 基本的な関数のラプラス変換を求めることができる。
3週 逆ラプラス変換 基本的な関数の逆ラプラス変換を求めることができる。
4週 微分公式と微分方程式の解法 ラプラス変換を用いて基本的な微分方程式を解くことができる。
5週 単位ステップ関数とデルタ関数 単位ステップ関数とデルタ関数のラプラス変換を求めることができる。
6週 合成積 基本的な関数の合成積を計算することができる。
7週 線形システム 線形システムについて、基本的な入力に対する応答を求めることができる。
8週 演習 基本事項確認、レポート提出
2ndQ
9週 周期関数 周期関数の周期と基本的な三角関数の積分を求めることができる。
10週 フーリエ級数 基本的な周期関数のフーリエ級数を求めることができる。
11週 複素フーリエ級数 基本的な周期関数の複素フーリエ級数を求めることができる。
12週 フーリエ変換とフーリエ積分定理 基本的な関数のフーリエ変換を求めることができる。また、フーリエ積分定理を応用した問題を解くことができる。
13週 離散フーリエ変換 基本的な関数の離散フーリエ変換を求めることができる。
14週 演習 基本事項確認
15週 前期末試験
16週 前期末試験答案の返却と解説 基本事項確認
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス,ベクトルとその内積 ベクトルの内積を計算することができる。
2週 ベクトルの外積 ベクトルの外積を計算することができる。
3週 スカラー場とベクトル場,勾配 スカラー場の勾配を求めることができる。
4週 発散 スカラー場の発散を求めることができる。
5週 回転 ベクトル場の回転を求めることができる。
6週 曲線,スカラー場の線積分 スカラー場の線積分を求めることができる。
7週 ベクトル場の線積分 ベクトル場の線積分を求めることができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 中間試験答案の返却と解説,曲面の媒介変数表示,曲面の接ベクトルと法線ベクトル 曲面の媒介変数表示,曲面の接ベクトルと法線ベクトルを求めることができる。
10週 スカラー場の面積分 スカラー場の面積分を求めることができる。
11週 ベクトル場の面積分 ベクトル場の面積分を求めることができる。
12週 演習 基本事項確認
13週 ガウスの発散定理,グリーンの定理 ガウスの発散定理を用いて、立体の表面における面積分を求めることができる。
14週 ストークスの定理 ストークスの定理を用いて、曲面の境界線に沿う線積分を求めることができる。
15週 後期末試験
16週 後期末試験答案の返却と解説 基本事項確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後1,後2
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後1,後2
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後6,後9

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力50000050100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000