商船演習

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 商船演習
科目番号 1912001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「Sally Port」(丸善)、「機械実習1」(実教出版)、配布テキスト
担当教員 清田 耕司,河村 義顕,小林 豪,大内 一弘,薮上 敦弘,濵田 朋起,片平 卓志,大野 遼太郎,金川 静子

到達目標

(1) 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。基本的なロープワークを身に付ける。
(2) チャートワークについて必要な知識を身に付け、海図上に自船の位置を記入することができる。
(3) 各種工具、測定器具の取扱について理解している。旋盤及びフライス盤を用いた機械加工及びアーク溶接ができる。
(4) 基礎的な船舶実務について理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1十分に集団行動・協調性・忍耐力が身に付いており、漕艇訓練を実施するにあたり、率先してリーダーシップ及びフォロワーシップを発揮できる。基本的なロープワークが身に付いており、実習中、必要に応じてロープワークを自ら実践することができる。海運についての基本的な知識が身に付いている。漕艇訓練を実施するにあたり、特に問題なく遂行できる程度に集団行動・協調性・忍耐力が身に付いている。基本的なロープワークが身に付いている。海運についての基本的な知識が身に付いている。集団行動・協調性・忍耐力が身に付いておらず、漕艇訓練を実施することに支障が出る。基本的なロープワークが身に付いていない。海運についての基本的な知識が身に付いていない。
評価項目2海図の知識、井上式三角定規の使用法等、チャートワークについて必要な知識が身に付いており、位置の線を利用して船位を求める手順を理解している。海図の知識、井上式三角定規の使用法等、チャートワークについて必要な知識が身に付いている。チャートワークについて必要な知識が身に付いていない。
評価項目3各種工具の取扱について理解し、用途に応じて使用することができる。また測定器具の原理及び取扱について理解し、それらを用いた計測を正確に行える。作業をする上での危険項目について理解し、適切な安全対策を自ら講じた上で、旋盤及びフライス盤を用いた機械加工及びアーク溶接ができる。各種工具の取扱について理解している。また測定器具の取扱について理解し、それらを用いた計測ができる。旋盤及びフライス盤を用いた機械加工及びアーク溶接ができる。各種工具の取扱について理解していない。また測定器具の取扱について理解しておらず、それらを用いた計測ができない。旋盤及びフライス盤を用いた機械加工及びアーク溶接ができない。
評価項目4各種号令を用いて操船及び船内作業を安全に遂行することができる。また機関整備で必要な工具の名称・取扱を理解しており、必要に応じて使用することができる。基礎的な船舶実務について理解しており、操船及び船内作業のために必要な号令を理解している。また機関整備で必要な工具の名称・取扱を理解している。基礎的な船舶実務について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
端艇実習、機械加工・溶接実習、「広島丸」での船舶実務実習等、専門科目の基礎的な内容について演習及び授業を実施し、船舶の運航や管理に関わる基本的な知識と技術を身につける。また、この授業で身につけた技術及び知識を活かし、地域社会に根付く海運の歴史や海運業への理解を深める。
授業の進め方・方法:
前期は主に海上にて端艇実習を行う。後期は広島丸の乗船実習や、機関工場において実習・講義を行う。
注意点:
・所定の作業服、作業帽、安全靴を着用し、時間厳守で所定の場所に集合すること。
・ 天候などの事情により授業内容を変更することがあるので注意すること。
・シラバスの項目・内容を確認して参考資料等で予習をしておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 端艇実習 整列・点呼・報告の意義を理解し、それらを実践できる。
2週 端艇実習 整列・点呼・報告の意義を理解し、それらを実践できる。
3週 端艇実習 基本的なロープワークを身に付ける。
4週 端艇実習 基本的なロープワークを身に付ける。
5週 端艇実習 海運についての基本的な知識を身に付ける。
6週 端艇実習 海運についての基本的な知識を身に付ける。
7週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
8週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
2ndQ
9週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
10週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
11週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
12週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
13週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
14週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
15週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
16週 端艇実習 漕艇訓練を通して集団行動・協調性・忍耐力を身に付ける。
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 前期の復習およびガイダンス
2週 船位測定 航海当直及び航海計器について基本的な知識を身に付ける。
3週 船位測定 緯度、経度、海里やノットといった航海術に必要な概念を理解する。
4週 船位測定 海図の知識、井上式三角定規の使用法等、チャートワークについて必要な知識を身に付ける。
5週 船位測定 位置の線の概念について理解し、位置の線を利用して船位を求める手順を理解する。
6週 工具取扱、機械加工、溶接 各種工具の取扱について理解する。
7週 工具取扱、機械加工、溶接 測定器具の取扱について理解し、それらを用いた計測ができる。
8週 工具取扱、機械加工、溶接 旋盤及びフライス盤を用いた機械加工ができる。
4thQ
9週 工具取扱、機械加工、溶接 アーク溶接ができる。
10週 工具取扱、機械加工、溶接 作業をする上での危険項目について理解し、適切な安全対策を講じることができる。
11週 船舶実務実習 船上での危険項目について理解し、安全に実習に取り組むことができる。
12週 船舶実務実習 船内の各部名称、作業に必要な号令を理解する。
13週 船舶実務実習 操舵号令を理解する。
14週 船舶実務実習 機関整備で必要な工具の名称・取扱を理解する。
15週 船舶実務実習 物標の方位測定を行い、海図へ方位線を記入できる。
16週 演習 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後6
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後6
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後6
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後6,後10
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後6,後10
専門的能力分野別の専門工学商船系分野(航海)地文航法海図に記載されている海図図式や航路標識を説明できる。3
水路書誌を利用して、航海に必要な情報を収集することができる。3
航路標識の種類と名称、意味を説明できる。3
船位測定に用いる方法の種類とその特徴を説明できる。3
交差方位法・レーダ等により船位を求めることができる。3
分野別の工学実験・実習能力商船系分野(航海)【実験・実習能力】練習船実習船内生活の特殊性を理解し、仲間と協力し、指示を受けた作業を安全に行うことができる。3
船内においてコミュニケーション(英語を含む)をとる方法を説明できる。3
航海当直の役割を説明できる。3
航海計器等を運用し、航海に必要な情報を活用することができる。3
実験実習実験・実習の目標と取り組むに当たっての心構えについて説明できる。3前1,前2,後1
実験・実習する際の災害防止と安全確保のためにすべきことを説明できる。3前1,前2,後1,後10
実験で行った内容をレポートにまとめることができる。3後16
整列及び人員確認、敬礼方法等、集団行動の基本を理解し、実践できる。3前1,前2
端艇の各部名称及び漕艇号令を理解し、号令に従った操作をすることができる。3前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
基本的なロープワークを習得し、実際に結ぶことができる。3前3,前4
商船系分野(機関)【実験・実習能力】実験実習ドライバー・スパナなどの各種工具の名称、特徴などを認識し、取り扱うことができる。3後6
ノギズ・マイクロメータなどの各種測定器具を認識し、目盛の読み方、使い方がわかる。3後7
アーク溶接で用いる溶接機、溶接器具、溶接棒の取扱方法がわかる。3後9
アーク溶接の基本作業ができる。3後9
旋盤等の工作機械の基本操作を習得し、工作機械の取扱ができる。3後8
整列及び人員確認、敬礼方法等、集団行動の基本を理解し、実践できる。3前1,前2
端艇の各部名称及び漕艇号令を理解し、号令に従った操作をすることができる。3前7
基本的なロープワークを習得し、実際に結ぶことができる。3前3,前4
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3前7,前8,前9,前10
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前7,前8,前9,前10
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前7,前8,前9,前10
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前7,前8,前9,前10
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前11,前12,前13
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前11,前12,前13
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前11,前12,前13
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前14,前15,前16
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前14,前15,前16
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3前14,前15,前16
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前1,前2,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3前1,前2,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16

評価割合

試験(実習評価)発表相互評価態度ポートフォリオ出席合計
総合評価割合800010010100
基礎的能力000001010
専門的能力8000100090
分野横断的能力0000000