舶用機関工学

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 舶用機関工学
科目番号 0005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 【平成28年度以降】商船学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 パワーポイントにより教科書作成
担当教員 武山 哲

到達目標

(1)船舶に使われている機関の種類,概略を説明できる.
(2)機関の動力が,船舶のプロペラに伝達され,推進する仕組みを説明できる。
(3)熱が機関の仕事に変換される物理的原理を説明できる.
(3)機関の仕事、出力の概略計算方法と単位を把握し説明できる.              

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
船舶に使われている機関の種類、概要を説明できる.ディーゼル機関、ガソリン機関、ガスタービン機関、蒸気機関,原子力機関の区別がつき説明できる.機関の区別がつかない
機関の動力がプロペラに伝わって推進する原理を説明できる.機関の動力が船舶に伝わって馬力を発生する仕組みを説明できる馬力発生の仕組みを説明できない
熱機関が仕事をする基本的な熱力学の原理を説明できる.              燃料が燃焼して熱を発生し,それが仕事に変わるメカニズムを説明できる.熱力学の基本原理を説明できない.
機関の始動の仕方、日常のメンテナンスの基本を説明できる.機関の始動方法,メンテナンスの重要ポイントを説明できる.始動方法,重要なメンテナンスポイントを説明できない.
機関の出力,船舶の出力の発生メカニズムを説明できる.機関の主力、船舶の出力、概略計算方法、単位を説明できる.出力、概略計算方法、単位を説明できる.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
船舶の運航において,機関とはなにかを学習する.また,船体にはどのような物理的現象が起きていて,それらの現象を理解しながら推進していく原理を理解する。




"(1)船舶の主駆動源である各種機関の概略を理解する.
(2)機関の基本的な作動原理と船舶の推進原理を理解する.                 
(3)船舶の機関の特徴を把握する.
(4)船舶の機関の作動のさせ方、日常のメンテナンスの基本を理解する."








授業の進め方・方法:
(1)船舶の主駆動源である各種機関の概略を理解する.
(2)機関の基本的な作動原理と船舶の推進原理を理解する.                 
(3)船舶の機関の特徴を把握する.
(4)船舶の機関の作動のさせ方、日常のメンテナンスの基本を理解する.






注意点:
(1)船舶の航行における様々な物理的現象の基礎を理解し,これから学習していく商船学科の土台としていく.
(2)決して暗記をするのではなく,現象や本質を理解する姿勢を身につける.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.船舶の機関とは何か 1-(1)船舶にとって機関とは何か
2週 1.船舶の機関とは何か 1-(2)船舶の機関の種類
3週 1.船舶の機関とは何か 1-(3)船舶用の機関それぞれの特徴
1-(3)陸上輸送機器、航空機と船舶の機関の違い
4週 2.動力の伝達と船の推進 2-(1)機関の動力の伝達
5週 2.動力の伝達と船の推進 2-(2)プロペラの回転
6週 2.動力の伝達と船の推進 2-(3)船の推進
7週 前期中間試験
8週 答案返却・解説
2ndQ
9週 3.機関の仕事,馬力 3-(1)機関の仕事とは、基本計算例
10週 3.機関の仕事,馬力 3-(1)機関の仕事とは、基本計算例
11週 3.機関の仕事,馬力 3-(2)機関の馬力とは,基本計算例
12週 3.機関の仕事,馬力 3-(2)機関の馬力とは,基本計算例
13週 3.機関の仕事,馬力 3-(3)船舶における動力の損失
14週 3.機関の仕事,馬力 3-(3)船舶における動力の損失
15週 前期中間試験
16週 答案返却・解説


2-(1)機関の動力の伝達
2-(2)プロペラの回転
2-(3)船の推進




3-(1)機関の仕事とは、基本計算例
3-(2)機関の馬力とは,基本計算例
3-(3)船舶における動力の損失






4-(1)機関の点検
4-(2)機関の始動
4-(3)機関の運転で気を付けること
4-(4)異常の見つけ方
4-(5)異常時の対応
4-(6)機関の停止
1-(2)船舶の機関の種類
1-(3)船舶用の機関それぞれの特徴
1-(4)陸上輸送機器、航空機と船舶の機関の違い



2-(1)機関の動力の伝達
2-(2)プロペラの回転
2-(3)船の推進




3-(1)機関の仕事とは、基本計算例
3-(2)機関の馬力とは,基本計算例
3-(3)船舶における動力の損失






4-(1)機関の点検
4-(2)機関の始動
4-(3)機関の運転で気を付けること
4-(4)異常の見つけ方
4-(5)異常時の対応
4-(6)機関の停止
後期
3rdQ
1週 4.機関の始動,船の発進,日常のメンテナンス 4-(1)機関の点検
2週 4.機関の始動,船の発進,日常のメンテナンス 4-(2)機関の始動
3週 4.機関の始動,船の発進,日常のメンテナンス 4-(3)機関の運転で気を付けること
4週 4.機関の始動,船の発進,日常のメンテナンス 4-(4)異常の見つけ方
5週 4.機関の始動,船の発進,日常のメンテナンス 4-(5)異常時の対応
6週 4.機関の始動,船の発進,日常のメンテナンス 4-(6)機関の停止
7週 4.機関の始動,船の発進,日常のメンテナンス 4-(7)日常のメンテナンス
8週 前期期末試験
4thQ
9週 答案返却・解説
10週 5.船舶用機関の今後の課題 5-(1)船舶用機関の利点
11週 5.船舶用機関の今後の課題 5-(1)船舶用機関の問題点
12週 5.船舶用機関の今後の課題 5-(2)今後の展望
13週 5.船舶用機関の今後の課題 5-(2)今後の展望
14週 前期期末試験
15週 前期期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
1元連立1次不等式を解くことができる。3
基本的な2次不等式を解くことができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
行列の和・差・数との積の計算ができる。3
行列の積の計算ができる。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
波動横波と縦波の違いについて説明できる。3
波の重ね合わせの原理について説明できる。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。3
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700010020100
基礎的能力700010020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000