航路論

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 航路論
科目番号 1942102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 商船学科(航海コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 地文航法(長谷川・平野,海文堂)、ECDIS訓練テキスト(海技大,海文堂)及び関連配布資料
担当教員 河村 義顕,小林 豪,薮上 敦弘

到達目標

(1) 堪航性を考慮した広島丸航海実習の航路計画を自ら立案し,その計画に沿って運航できる。
(2) 決定した航路に関する情報をもとに,ナビゲーションスケジュールを作成することができる。
(3) ECDISに関する基礎的な事項である電子海図情報表示装置の要素について説明できる。
(4) ECDISに関する基礎的な事項である電子海図情報表示装置を利用した当直について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 堪航性を考慮した航海計画を立案し,選択した航路についての理由を説明できる。 堪航性を考慮した航海計画を立案し,実際に運航できる。 堪航性を考慮した航海計画を立案できない。あるいは,計画が立案できても運航できない。
評価項目2 立案した航海計画について,航行する予定の海域に関する注意事項を加えたナビゲーションスケジュールを作成できる。 立案した航海計画をもとにナビゲーションスケジュールを作成できる。 立案した航海計画をもとにナビゲーションスケジュールを作成できない。
評価項目3 ECDISに関する基礎的な用語,装置の特性について説明できる。 ECDISに関する用語,装置の特性について説明できる。 ECDISに関する用語,装置の特性について説明できない。
 ECDISを利用した航海当直が実施でき,説明できる。 ECDISを利用した航海当直について説明できる。 ECDISを利用した航海当直について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 物標の方位または距離を測定することで自船の船位を求める「地文航法」を実際に航海実習で実践するため,学生自らが自船のコンディション等の設定された条件より最適な航路を選定し,出入港日時にあわせた計画であるナビゲーションスケジュールの完成を目標とする。また,これらの計画をもとに,実際に広島丸を運航することで,これまで学んできた「海図図式」「航路標識」「水路書誌」を復習し,安全航海の基礎知識とその実践能力を身につける。
授業の進め方・方法:
基本的に演習方式で授業を進める。
注意点:
(1) 授業は2班体制で実施する。別途予定表及び班編成表を配布するので,内容を確認の上受講のこと。
(2) ECDIS講習に関係する科目であるので、学習内容をしっかりと身に付ける必要がある。
(3) 学習内容の定着には,日々の予習復習が不可欠である。教科書・配付資料などを活用して主体的に学習すること。
(4) 復習課題を出題するので必ず期限内に提出すること。
(5) 学習内容についてわからないことがあれば,積極的に質問すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 瀬戸内海の航路選定 瀬戸内海の顕著な島嶼及び物標の名称と所在を説明できる。また、瀬戸内海を航行する上での一般的注意事項を説明できる。
2週 明石海峡における航路選定上の留意事項と操船上の注意を説明できる。
3週 備讃瀬戸における航路選定上の留意事項と操船上の注意を説明できる。
4週 来島海峡における航路選定上の留意事項と操船上の注意を説明できる。
5週 関門海峡における航路選定上の留意事項と操船上の注意を説明できる。
6週 本州南岸の航路選定 本州南岸の顕著な物標の名称と所在を説明できる。また、京浜~潮岬を航行する上での一般的注意事項を説明できる。
7週 潮岬~都井岬を航行する上での一般的注意事項を説明できる。
8週 電子海図情報表示装置の要素
演習
習熟計画,ECDISの目的,ECDISを用いた航行についての評価,適切な使用及び不適切な使用について説明できる。
2ndQ
9週 電子海図情報表示装置の要素
演習
ワークステーションの起動,停止及び配置,船位,位置情報源について説明できる。
10週 電子海図情報表示装置の要素
演習
基礎的なナビゲーション,進路及び偏流ベクトルについて説明できる。
11週 電子海図情報表示装置の要素
演習
海図データ,海図の品質及び精度,海図の構成について説明できる。
12週 電子海図情報表示装置の要素
演習
基本的なナビゲーションについて理解し,シミュレーター演習で実施できる。
13週 電子海図情報表示装置を利用した当直
演習
各種航海情報(センサー),各種航海情報からのデータ入力装置(ポート・データフィード),海図の選択について説明できる。
14週 電子海図情報表示装置を利用した当直
演習
海図の情報,設定変更について説明できる。
15週 電子海図情報表示装置を利用した当直
演習
海図の縮尺,情報の階層(情報レイヤー),システム及び位置警報について説明できる。
16週 電子海図情報表示装置を利用した当直
演習
ECDIS習熟テスト

評価割合

試験発表相互評価態度レポート・提出物その他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000