地文航法

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 地文航法
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 商船学科(航海コース) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 地文航法(長谷川・平野,海文堂)
担当教員 河村 義顕

到達目標

(1) 交差方位法やレーダによる船位測定法により,自船の位置を海図上に示すことができる
(2) 航程線航法により,自船の経緯度や針路,航走距離等の諸元を求めることができる。
(3) 流潮航法により,目的地に対してとるべき針路及び速力,または実航針路及び速力等の諸元を求めることができる。
(4) 大圏航法及び集成大圏航法により諸元を計算で求めることができる。
(5) 日本近海及び世界の主要な海流を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 交差方位法やレーダによる船位測定法等,自船の位置を求める方法を状況により選択でき,海図上に示すことができる。 交差方位法やレーダによる船位測定法等,自船の位置を求める方法を理解し,海図上に示すことができる。 交差方位法やレーダによる船位測定法等,自船の位置を求めることができない。
評価項目2 自船の状況から適切な航程線航法を選択し,自船の経緯度や針路,航走距離等の諸元を求めることができる。 航程線航法の基礎を理解し,自船の経緯度や針路,航走距離等の諸元を求めることができる。 自船の経緯度や針路,航走距離等の諸元を計算で求めることができない。
評価項目3 潮流の影響による灯台までの最接近距離及び時間等,流潮航法の応用問題を解くことができる。 流潮航法の基礎を理解し,目的地に対してとるべき針路及び速力,または実航針路及び速力等の諸元を求めることができる。 目的地に対してとるべき針路及び速力,または実航針路及び速力等の諸元を求めることができない。
 大圏航法及び集成大圏航法の相違点を説明でき,海域によって使い分けることができる。 航程線航法と大圏航法のそれぞれの有利な点を説明でき,大圏航法及び集成大圏航法に関する諸元を計算できる。 大圏航法及び集成大圏航法に関する諸元を計算できない。
 日本近海及び世界の主要な海流を理解し,その特長を生かした航海計画を立案することができる。 日本近海及び世界の主要な海流について,流れている場所と特徴を説明できる。 日本近海及び世界の主要な海流について,流れている場所と特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 地文航法とは,灯台や山,岬,島など陸上の物標を対象にして船位を測定する方法をいい,もっとも初歩的な航法である。
この授業では,沿岸航行時における自船の位置を測定する算出する航程線航法及び流潮航法,航海の状況及び海域における各操船上の注意事項,海流の存在と名称を学び,演習を交えながら安全航海の基礎知識を身につける。
授業の進め方・方法:
基本的には講義形式で授業を進めるが、内容によっては演習形式で行う。
注意点:
(1) 海技教育機構や広島丸航海実習の基礎となる科目であるから,学習内容をしっかりと身に付ける必要がある。
(2) 学習内容の定着には,日々の予習復習が不可欠である。教科書・配付資料などを活用して主体的に学習すること。
(3) 復習課題を出題するので必ず期限内に提出すること。
(4) 学習内容についてわからないことがあれば,積極的に質問すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.船位測定 1-(1) 船位の種類及び船位測定方法を説明できる。
2週 1-(2) 交差方位法による船位測定法を説明でき,海図上で示すことができる。
3週 1-(3) レーダによる船位測定法を説明でき,海図上で示すことができる。
4週 1-(4) 隔時観測の物標方位による船位測定を説明でき,海図上で示すことができる。
5週 2.一般航行・特殊航行 2-(1) 航海計画及び見張りの基本,出入港に関する注意事項を説明できる。
6週 2-(2) 離隔距離及び変針要領,錨地の選定に関する注意事項を説明できる。
7週 2-(3) 狭水道や河川航行,氷海航行等,特殊な海域における注意事項を説明できる。
8週 一般航行・特殊航行まとめ
2ndQ
9週 3.航程線航法 3-(1) 各種航程線航法の特長を説明できる。
10週 3-(2) 平面航法に関する計算問題が解ける。
11週 3-(3) 距等圏航法に関する計算問題が解ける。
12週 3-(4) 連針路航法に関する計算問題が解ける。
13週 4.流潮航法 4-(1) 流潮航法の概念を説明できる。
14週 4-(2) 流潮航法に関する計算問題が解ける。
15週 4-(3) 流潮航法に関する計算問題が解ける。
16週 4-(4) 流潮航法に関する応用問題が解ける。
後期
3rdQ
1週 4-(5) 流潮航法に関する応用問題が解ける。
2週 4-(6) 流潮航法に関する応用問題が解ける。
3週 航程線航法・流潮航法まとめ
4週 5.大圏航法 5-(1) 航程線航法と大圏航法のそれぞれの利点と概要について説明できる。
5週 5-(2) 大圏距離,起程針路及び着達針路,頂点の算出方法について説明できる。
6週 5-(3) 大圏航法に関する航法計算ができる。
7週 5-(4) 大圏航法に関する航法計算の応用ができる。
8週 5-(5) 集成大圏航法の特長と頂点,大圏距離の算出方法について説明できる。
4thQ
9週 5-(6) 集成大圏航法に関する航法計算ができる。
10週 大圏航法まとめ
11週 6.海流 6-(1) 海流の概要や海水の循環,熱移動について説明できる。
12週 6-(2) 日本近海の主要海流について説明できる。
13週 6-(3) 太平洋の主要海流について説明できる。
14週 6-(4) 大西洋の主要海流について説明できる。
15週 6-(5) インド洋の主要海流について説明できる。
16週 海流まとめ

評価割合

試験小テストレポート・課題発表ポートフォリオその他合計
総合評価割合4020103000100
基礎的能力0000000
専門的能力4020103000100
分野横断的能力0000000