概要:
この授業では、得られた知識・技術を活用して、機器を製作する、あるいはプラントを運用管理するための基礎能力を習得することを目指します。
「蒸気タービン」は、LNGタンカーや発電所などで使用されている高出力の「エンジン」で、ボイラや付属装置などで構成された「蒸気動力プラント」の一部です。また「ガスタービン」は、航空機や大型船などで使用されている単体で高出力を発生させることが可能な「エンジン」ですが、近年、発電プラントの高効率化および環境面の観点から「蒸気動力プラント」の構成要素の一つとして用いられることがあります。
この授業では、「舶用蒸気タービン」および「ガスタービン」を中心に、動力プラントを構成する各機器の作動原理、性能について学習します。
授業の進め方・方法:
シラバスの項目に沿った講義および演習問題を組み合わせて行います。また必要に応じて、資料を配付します。
注意点:
(1) ノートを整理し、配付した資料はなくさないようにしてください。
(2) 講義、試験には電卓を持参してください。
(3) シラバスの項目・内容を確認して、教科書・参考書などで予習をしておいてください。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
蒸気動力プラントの概要 |
蒸気動力プラントの構成要素と特徴について説明できる。
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2週 |
蒸気動力プラントの概要 |
蒸気動力プラント内部を流動する蒸気の状態変化について説明できる。
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3週 |
蒸気タービンの概要 |
蒸気タービンの種類および基本構成について説明できる。
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4週 |
蒸気タービンの概要 |
蒸気タービン内部における蒸気の流れおよび状態変化について説明できる。
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5週 |
蒸気動力プラントの熱サイクル |
ランキンサイクルとプラント効率について説明できる。
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6週 |
蒸気動力プラントの熱サイクル |
再生サイクル、再熱サイクル、再熱再生サイクルの特徴について説明できる。
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7週 |
蒸気動力プラントの熱サイクル |
実際の蒸気動力プラントのサイクルとランキンサイクルの違いについて説明できる。
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8週 |
蒸気タービン各部の構造と作用 |
ノズルの種類および形状、ならびにノズル損失について説明できる。
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2ndQ |
9週 |
蒸気タービン各部の構造と作用 |
回転羽根の種類および形状、ならびに回転羽根の性能について説明できる。
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10週 |
蒸気タービン各部の構造と作用 |
車室、仕切板、ロータの構造および作用について説明できる。
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11週 |
蒸気タービン各部の構造と作用 |
気密装置、軸受、後進タービンについて説明できる。
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12週 |
タービンの付属装置 |
減速歯車の種類および構造について説明できる。
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13週 |
タービンの付属装置 |
復水器の構造、ならびに復水器の必要性および効用について説明できる。
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14週 |
タービンの付属装置 |
蒸気タービンの出力調整装置、安全装置について説明できる。
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
前期末試験答案返却・解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
蒸気タービンの性質 |
蒸気タービン内部で発生する諸速度について認識し、速度線図を描くことができる。
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2週 |
蒸気タービンの性質 |
蒸気タービン内部における熱落差、臨界圧力、超過膨張、不足膨張について説明できる。
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3週 |
蒸気タービンの諸損失 |
蒸気タービン内で発生する内部損失および外部損失の種類ならびに特徴について説明できる。
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4週 |
蒸気タービンの諸効率・性能 |
蒸気タービン内で発生する諸性能について認識し、計算により求めることができる。
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5週 |
蒸気動力プラントの運転管理 |
蒸気動力プラントの暖冷機時および運転時の取り扱いについて説明できる。
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6週 |
蒸気動力プラントの運転管理 |
蒸気動力プラント内で発生する故障およびその対応について説明できる。
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7週 |
蒸気動力プラントの運転管理 |
蒸気タービンおよび関連装置の開放検査について説明できる。
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8週 |
蒸気動力プラントの運転管理 |
蒸気タービンおよび関連装置の損傷とその対策について説明できる。
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4thQ |
9週 |
ガスタービンの構造と作用 |
ガスタービンの種類および特徴について説明できる。
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10週 |
ガスタービンの構造と作用 |
ガスタービンの構成要素および作動について説明できる。
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11週 |
ガスタービンの構造と作用 |
ガスタービンの構成要素の構造および特徴について説明できる。
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12週 |
ガスタービンの熱効率 |
ガスタービンの基本熱サイクルについて説明できる。
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13週 |
ガスタービンの熱効率 |
ガスタービンの再生サイクル、再熱サイクルについて説明できる。
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14週 |
ガスタービンの熱効率 |
ガスタービン全体の熱効率および出力を計算により求めることができる。
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15週 |
学年末試験 |
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16週 |
学年末試験答案返却・解説 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 熱 | エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
熱機関について理解し、熱効率に関する計算ができる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後14 |