電磁気学

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電磁気学
科目番号 1943002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 【平成28年度以降】電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 山口昌一郎「基礎電磁気学」(電気学会、オーム社)
担当教員 梶原 和範

到達目標

(1) 物質内の電荷と電荷による場および電荷間の力を理解できる。
(2) ベクトル量およびスカラー量に関する微分演算、積分演算ができる。
(3) 電束、電気力線および電場を定義し、静電場におけるガウスの定理を理解できる。
(4) 静電場における仕事の概念が理解できる。 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質内の電荷と電荷による場および電荷間の力を理解し、種々の電荷の配置における電界や電荷に働く力を計算できる。 物質内の電荷と電荷による場および電荷間の力を理解できる。 物質内の電荷と電荷による場および電荷間の力を理解できない。
評価項目2ベクトル量およびスカラー量に関する微分演算、積分演算ができ、それらの演算結果と生じている場の状況を理解している。ベクトル量およびスカラー量に関する微分演算、積分演算ができる。ベクトル量およびスカラー量に関する微分演算、積分演算ができない。
評価項目3電束、電気力線および電場を定義し、静電場におけるガウスの定理を理解して、この定理から電界の計算ができる。 電束、電気力線および電場を定義し、静電場におけるガウスの定理を理解できる。 電束、電気力線および電場を定義し、静電場におけるガウスの定理を理解できない。
評価項目4静電場における仕事の概念を理解して、電位や電位差の計算ができる。静電場における仕事の概念が理解できる。静電場における仕事の概念が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目は、自然科学や専門分野の知識・技術の基礎となる電磁気学の基本概念の理解を深めるため、数式的な取り扱いを中心にする。ベクトル演算やスカラー演算による場の概念を導入し、ポテンシャルやベクトル場の意義を理解する。
本科目は、電子制御系の全ての科目に関係している。
授業の進め方・方法:
(1) 教科書、ノート、電卓等、指示されたものを持参してくること。 シラバスの項目•内容を確認して、教科書で予習をしておくこと。授業と関連しない行為を行った場合は減点する。
(2) 本科目は、電子制御系の全ての科目に関係している。(電気回路、計測工学、電子回路、電気数学I、など)
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電荷と電界 電荷、電荷量、物質の電気的性質を理解できる
2週 電荷と電界 静電誘導、クーロンの法則を理解できる
3週 電荷と電界 電界の性質を理解できる
4週 電荷と電界 電界、ベクトル演算(スカラー積) を理解する
5週 電荷と電界 ベクトル演算(ベクトル関数の微分)を理解できる
6週 電荷と電界 ベクトル演算(ベクトル関数の積分) を理解できる
7週 電荷と電界 電気力線を理解できる
8週 電荷と電界 電気力線と電界の強さを理解できる
2ndQ
9週 電荷と電界 電束と電束密度、ガウスの法則
10週 電荷と電界 ガウスの法則(積分形)を理解できる
11週 電荷と電界 ガウスの法則(積分形)を理解できる
12週 電荷と電界 ガウスの法則(微分形)を理解できる
13週 電荷と電界 ガウスの法則(微分形)を理解できる
14週 座標系 直角座標、円筒座標、球座標を理解できる
15週 座標系 座標系間のベクトル、座標の変換を理解できる
16週 定期試験
後期
3rdQ
1週 座標系 各座標の積分要素、発散の式を理解できる
2週 電位 電界中で電荷を動かすのに要する仕事を理解できる
3週 電位 電界中で電荷を動かすのに要する仕事を理解できる
4週 電位 電界中で電荷を動かすのに要する仕事および準静的過程を理解できる
5週 電位 電位の定義を理解できる
6週 電位 電位差を理解できる
7週 電位 経路による仕事の違い、保存場を理解する
8週 電位 電位の傾きを理解できる
4thQ
9週 電位 電気力線と等電位面を理解できる
10週 電位 ベクトルの回転とストークスの定理を理解できる
11週 電位 ベクトルの回転とストークスの定理から場の状態を理解できる
12週 電位 静電界の保存性を理解できる
13週 電位 ラプラス方程式とポアソン方程式を理解できる
14週 電位 ラプラス方程式とポアソン方程式による場の状態を理解できる
15週 電位 マクスウェル方程式への関連を理解できる
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3前1,前2
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3前9,前10,前11,前12,前13
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
静電エネルギーを説明できる。3
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。3
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3

評価割合

試験発表演習・課題態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70030000100
基礎的能力2001000030
専門的能力5002000070
分野横断的能力0000000