電子回路

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子回路
科目番号 1943003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高木茂孝「アナログ電子回路」(培風館)
担当教員 浜崎 淳

到達目標

(1) ダイオードとバイポーラトランジスタの単体の動作が理解できる。
(2) ダイオードとバイポーラトランジスタの大信号・小信号モデルが理解できる。
(3) バイポーラトランジスタをつかった基本的な増幅回路の少信号解析ができる。
(4) バイポーラトランジスタをつかった増幅回路の周波数特性が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ダイオードとバイポーラトランジスタの動作原理から動作を理解できる。ダイオードとバイポーラトランジスタの単体の動作が理解できる。ダイオードとバイポーラトランジスタの単体の動作が理解できない。
評価項目2大信号・小信号モデルの特徴を理解し,そのモデルが使える範囲が理解できる。ダイオードとバイポーラトランジスタの大信号・小信号モデルが理解できる。ダイオードとバイポーラトランジスタの大信号・小信号モデルが理解できない。
評価項目3出力抵抗を含めた小信号モデルでも解析ができる。バイポーラトランジスタをつかった基本的な増幅回路の小信号解析ができる。バイポーラトランジスタをつかった基本的な増幅回路の小信号解析ができない。
評価項目4寄生容量を考慮することで高周波特性を予想し,理解することができる。バイポーラトランジスタをつかった増幅回路の周波数特性が理解できる。バイポーラトランジスタをつかった増幅回路の周波数特性が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電子機器の設計に不可欠となっている電子回路に関する知識・技術を修得し、それを実際に活用してシステムを作る基礎能力を習得することを目的とする。トランジスタの小信号等価回路と回路の線形化を用いて、回路の特性を簡単に見積もることができるようになり、様々な回路の解析に応用できるようにする。またオペアンプを用いた様々な回路の解析や周波数特性を理解できるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
(1) 電子回路系の応用となる科目であるので、これまでの電子回路系の学習内容を身につけていることが前提である。
(2) 学習内容の定着には、日々の復習が不可欠である。教科書・参考書などを活用して主体的に学習すること。
(3) 復習のための課題にはすみやかに取り組み、理解できないことは授業内外を問わず、積極的に質問すること。
(4) 単元ごとに復習プリントを配布するので、各自が取り組むこと。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 半導体(ダイオード) 半導体の性質
2週 半導体(ダイオード) ダイオードと電流-電圧特性
3週 半導体(バイポーラトランジスタ) バイポーラトランジスタの構造
4週 半導体(バイポーラトランジスタ) 電流-電圧特性,電流式
5週 トランジスタの増幅作用 増幅とは何か,どのようにすると信号を増幅できるのか
6週 ダイオードのモデリング 理想ダイオードと近似ダイオードの特性
7週 抵抗とダイオードの直列回路 抵抗とダイオードの直列回路の解析方法
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 抵抗とダイオードの直列回路 小信号等価回路の考え方と近似ダイオードの考え方
10週 バイポーラトランジスタのモデリング バイポーラトランジスタの大信号モデル
11週 バイポーラトランジスタのモデリング バイポーラトランジスタの小信号モデル
12週 増幅回路の特徴を表すパラメータ 入力インピーダンス,出力インピーダンス,電圧利得,電流利得,電力利得の定義および計算
13週 エミッタ接地増幅回路 エミッタ接地増幅回路の大信号解析と計算
14週 エミッタ接地増幅回路 エミッタ接地増幅回路の小信号解析と計算
15週 エミッタ接地増幅回路 エミッタ接地増幅回路の増幅率・入力インピーダンス・出力インピーダンスの解析と計算
16週 前期末試験答案返却・解説 前期末試験答案返却・解説
後期
3rdQ
1週 ベース接地増幅回路 ベース接地増幅回路の増幅率・入力インピーダンス・出力インピーダンスの解析と計算
2週 コレクタ接地増幅回路 コレクタ接地増幅回路の増幅率・入力インピーダンス・出力インピーダンスの解析と計算
3週 バイポーラトランジスタ基本増幅回路の比較 エミッタ接地・ベース接地・コレクタ接地の各特徴を比較し,最適な用途を検討する.
4週 バイアス回路 適切なバイアス設定をするための解析と計算
5週 バイアス回路 適切なバイアス設定をするための解析と計算
6週 結合容量・パイバス容量 結合容量とバイパス容量の説明
7週 バイアス回路を含んだエミッタ接地増幅回路 バイアス回路を含んだときのエミッタ接地回増幅回路の増幅率・入力インピーダンス・出力インピーダンスの解析と計算
8週 後期中間試験
4thQ
9週 バイアス回路を含んだベース接地増幅回路 バイアス回路を含んだときのベース接地回増幅回路の増幅率・入力インピーダンス・出力インピーダンスの解析と計算
10週 バイアス回路を含んだコレクタ接地増幅回路 バイアス回路を含んだときのコレクタ接地回増幅回路の増幅率・入力インピーダンス・出力インピーダンスの解析と計算
11週 複数のトランジスタを用いた増幅回路 縦続接続型増幅回路の増幅率の解析と計算
12週 フィルタ回路 フィルタ回路の特性の解析と計算
13週 トランジスタの高周波モデル 容量を含んだトランジスタの小信号モデル
14週 増幅回路の周波数解析 容量や抵抗の大小と周波数による出力信号の大小
15週 エミッタ接地増幅回路の周波数特性 バイアス回路を含んだ高周波モデルによる特性の解析と計算
16週 学年末試験答案返却・解説 学年末試験答案返却・解説

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00