制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 制御工学Ⅰ
科目番号 1943004 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「自動制御理論」(森北出版株式会社)
担当教員 石橋 和葵

到達目標

(1)フィードバック制御の考え方と基本的な要素の構成を説明できる。
(2)簡単なシステムを微分方程式で表現することができる。
(3)ラプラス変換を利用して伝達関数を求めることができる。
(4)システムの特性(過渡特性、周波数特性)が説明できる。
(5)PID制御系が設計できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
フィードバック制御フィードバック制御の考え方と基本的な要素の構成を理解し、具体的な例をもって説明できる。フィードバック制御の考え方と基本的な要素の構成を理解している。フィードバック制御の考え方を理解していない。
システムの微分方程式与えられたシステムに対して、微分方程式を立てることができ、その微分方程式の意味を説明できる。与えられた微分方程式の意味を説明できる。システムの微分方程式を説明できない。
伝達関数ラプラス変換を利用して伝達関数を求めることができ、発展問題もとくことができる。ラプラス変換を利用して伝達関数を求めることができ、基礎問題を解くことができる。ラプラス変換を利用して伝達関数を求めることができない。
システムの特性システムの特性(過渡特性、周波数特性)が十分理解でき、ステップ応答やボード線図を用いてこれらの特性が説明できる。システムの特性(過渡特性、周波数特性)が理解できる。システムの特性(過渡特性、周波数特性)が理解できない。
PID制御PID制御に含まれる比例、積分、微分の各動作の物理的な意味を理解し、「一次遅れ+むだ時間」系に対して、PID制御系が設計できる。PID制御に含まれる比例、積分、微分の各動作の物理的な意味が理解できる。PID制御に含まれる比例、積分、微分の各動作の物理的な意味が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
制御工学の基礎となる古典制御の理論、ならびに制御系設計法について講義する。
授業の進め方・方法:
講義中、説明したあと、練習問題を行い理解を深める。講義中、発表の機会を設ける。小テストを行う。
注意点:
授業と関係しない行為を行った場合は減点する。電卓を使用する

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 制御とは何かを説明する 制御とは何かを説明できる
2週 複素数の復習を行う 複素数を使うことができる
3週 ラプラス変換の定義を説明する ラプラス変換の定義を用いてラプラス変換を計算できる
4週 逆ラプラス変換について説明する 逆ラプラス変換を説明できる
5週 ラプラス変換表について説明する ラプラス変換表を使うことができる
6週 ラプラス変換の基本的な性質(線形性、微分値のラプラス変換、積分値のラプラス変換)について説明する ラプラス変換の基本的な性質(線形性、微分値のラプラス変換、積分値のラプラス変換)について説明する
7週 部分分数展開について説明する 部分分数展開を行うことができる。
8週 ラプラス変換を用いた微分方程式の解法について説明する ラプラス変換を用いて、微分方程式を解くことができる
2ndQ
9週 要素の伝達関数について説明する 要素の伝達関数について説明できる
10週 ブロック線図について説明する ブロック線図について説明できる
11週 複雑なブロック線図の等価変換について説明する 複雑なブロック線図の等価変換について説明する
12週 インパルス応答について説明する インパルス応答について説明できる
13週 一次遅れ系のインパルス応答について説明する 一次遅れ系のインパルス応答が計算できる
14週 ステップ応答について説明する ステップ応答について説明できる
15週 一次遅れ系のステップ応答について説明する 一次遅れ系のステップ応答について説明する
16週 二次遅れ系のステップ応答について説明する 二次遅れ系のステップ応答について説明する
後期
3rdQ
1週 周波数伝達関数について説明する 周波数伝達関数について説明できる
2週 ボード線図の概要を説明する ボード線図の概要を説明できる
3週 比例要素および積分要素のボード線図を説明する 比例要素および積分要素のボード線図を説明できる
4週 一次遅れ要素のボード線図を説明する 一次遅れ要素のボード線図を説明できる
5週 複雑な伝達関数のボード線図を説明する 複雑な伝達関数のボード線図を説明できる
6週 ボード線図の描き方について説明する ボード線図の描き方について説明する
7週 ボード線図のまとめ ボード線図を描ける
8週 制御系の安定性について説明する 制御系の安定性について説明できる
4thQ
9週 安定判別法の概要について説明する 安定判別法の概要について説明できる
10週 ラウスの安定判別法について説明する ラウスの安定判別法について説明できる
11週 ラウス法の特殊な場合について説明する ラウス法の特殊な場合について説明できる
12週 ラウスの安定判別法の複雑な場合について説明する ラウスの安定判別法の複雑な場合について説明できる
13週 ボード線図による安定判別について説明する ボード線図による安定判別について説明できる
14週 ボード線図による安定判別の応用について説明する ボード線図による安定判別の応用について説明できる
15週 古典制御に関する総合的な問題の解き方について説明を行う 古典制御に関する総合的な問題の解き方について説明を行う
16週 年間の授業内容についてまとめを行う 年間の授業内容について十分に理解する

評価割合

試験小テスト課題合計
総合評価割合702010100
基礎的能力702010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000