概要:
ビジネスパーソンとして習得すべき法学知識のうち私法の一般法である民法の概説をする。5年次配当の「コーポレートガバナンス」につなげるための下地を作ることを目的とする。
※この科目では、官公庁での実務経験がある教員が、その経験を活かして実践的なビジネス(主に契約)に関するルール等の教育を行う。
授業の進め方・方法:
授業の冒頭では、極力直近のニュースを取り上げ、社会に目を向けることを意識させるようにする。また、インターンシップや就活を前にし、企業の法的な仕組みについて理解することを目的とする。
また、授業1回分の時間を使い「日本弁理士会高専学生向け知的財産セミナー」を開催する場合がある。本セミナーは実務家である弁理士の先生をお呼びして、特許実務についての講演をしていただくものである。
注意点:
教科書は3年次に購入した教科書を使用する。授業を聞き、メモを取り、内容を理解してください。授業中私からの発問に対する応答の態様も重要です。
可能な範囲でケースメソッド方式による授業展開を図りたい。
毎時間、その日の授業についてのコメントを専用のシートに書いて、提出してもらう。書かれていない項目などがあれば、課題点から減点する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1.民法総則 |
1-(1)法律行為が理解できない。
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2週 |
1.民法総則 |
1-(2)パンデクテン方式を理解し、民法の体系を理解し、説明できる。
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3週 |
1.民法総則 |
1-(3)一般条項について理解し、説明できる。
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4週 |
1.民法総則 |
1-(4)権利能力について理解し、説明できる。
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5週 |
1.民法総則 |
1-(5)意思の合致について理解し、説明できる。
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6週 |
1.民法総則 |
1-(6)代理制度について理解し、説明できる。
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7週 |
1.民法総則 |
1-(7)時効制度について理解し、説明できる。
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8週 |
前期中間試験
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2ndQ |
9週 |
2.物権 |
2-(1)債権の発生原因を挙げられない。
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10週 |
2.物権 |
2-(2)所有権について理解し、説明できる。
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11週 |
2.物権 |
2-(3)担保物権について理解し、説明できる。
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12週 |
3.債権 |
3-(1)債権の発生原因について理解し、説明できる。
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13週 |
3.債権 |
3-(2)典型契約について理解し、説明できる。
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14週 |
3.債権 |
3-(3)保証契約について理解し、説明できる。
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15週 |
3.債権 |
3-(4)債務不履行について理解し、説明できる。
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16週 |
前期試験 答案返却・解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
3.債権
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3-(5)事務管理、不当利得について理解し、説明できる。
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2週 |
3.債権 |
3-(6)不法行為の要件について理解し、説明できる。
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3週 |
3.債権 |
3-(7)不法行為の効果について理解し、説明できる。
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4週 |
3.債権 |
3-(8)損害賠償請求に対する抗弁について理解し、説明できる。
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5週 |
3.債権 |
3-(9)特殊な不法行為について理解し説明できる。
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6週 |
4.民法と商法 |
4-(1)一般法と特別法の関係が理解できない。
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7週 |
4.民法と商法 |
4-(2)民法と商法を比較して、条文・制度を説明できる。
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8週 |
後期中間試験
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4thQ |
9週 |
5.親族法 |
5-(1)家族法の基本概念を理解し、説明できる。
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10週 |
5.親族法 |
5-(2)親族関係について理解し、説明できる。
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11週 |
5.親族法 |
5-(3)婚姻制度について理解し、説明できる。
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12週 |
5.親族法 |
5-(4) 離婚制度について理解し、説明できる。
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13週 |
6.相続法 |
6-(1)相続人が誰になるかを理解し、説明できる。
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14週 |
6.相続法 |
6-(2)相続割合について理解し、相続額を計算できる。
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15週 |
6.相続法 |
6-(3)遺産、寄与分、遺留分について理解し、説明できる。
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16週 |
前期試験 答案返却・解説 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 3 | |
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4 |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 3 | 前8,前9 |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 3 | 後1,後2,後8,後9 |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 3 | 後12,後13 |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 3 | 前5,前6 |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 3 | 前7 |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 経済・ビジネス系分野 | 法律 | 権利・義務関係について説明できる。 | 3 | |
自然人・法人概念を理解し、その能力について説明できる。 | 3 | |
物権と債権の概念、その種類について説明できる。 | 3 | |
契約と意思表示について説明できる。 | 3 | |
契約と物権変動について説明できる。 | 3 | |
契約の種類について説明できる。 | 3 | |
売買契約の法律関係について説明できる。 | 3 | |
貸借契約の法律関係について説明できる。 | 3 | |
代理制度と時効制度について説明できる。 | 3 | |
担保権の種類と役割について説明できる。 | 3 | |
契約以外の法律行為について説明できる。 | 3 | |