到達目標
(1) 数値計算の基礎を理解する。
(2) コンピュータにおける誤差の評価を理解する。
(3) 情報理論の基礎を理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 数値計算を理解し、適切なアルゴリズムを用いて、正確な答えを求めることができる。 | 与えられたアルゴリズムで、答えを求めることができる。 | 答えを求めることができない。 |
評価項目2 | 丸め誤差や誤差の累積など、誤差について理解し、必要な有効桁数を確保できる。 | 誤差について一応理解し説明できる。 | 誤差について説明できない。 |
評価項目3 | 情報理論の様々な概念を理解したうえで、数学的な計算に習熟している。 | 情報理論の様々な概念を理解し、説明できる。 | 情報理論の様々な概念を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
コンピュータ科学の基礎として、数値計算、情報理論について基本的なことを理解し、実践する。
授業の進め方・方法:
(1) 講義と演習を組み合わせながら進める。
(2) 演習課題をレポートとして提出してもらう。
(3) 学習内容についてわからないことばあれば、積極的に質問すること。
注意点:
テストの平均点が低い場合、課題を課すことがある。エクストラで発表点を加えることがある。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
0.コンピュータ、数値計算における誤差 |
コンピュータにおける誤差、数値計算における誤差について理解する。
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2週 |
1.方程式の解
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方程式の解を数値計算で求めることを考える。
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3週 |
1.ニュートン法 |
ニュートン法を用いて方程式の解を具体的に求める。
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4週 |
2.数値積分 |
定積分をコンピュータで実行することを考える。
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5週 |
2.台形公式 |
台形公式を用いて定積分を具体的に求める。
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6週 |
3.常微分方程式 |
高階の常微分方程式であっても、1階の常微分方程式の連立方程式に落とすことができるので、結局1階の常微分方程式が解ければよい。
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7週 |
3.オイラー法 |
オイラー法を用いて具体的に常微分方程式の解を求める。
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8週 |
3. ルンゲクッタ法について |
オイラー法では有効桁数を稼ぐのが難しいこと、したがって、有効桁数を必要とする場合はルンゲクッタ法などが必要となること。
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2ndQ |
9週 |
4.補間 |
与えられたデータの間を埋めることを考える。
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10週 |
4, ラグランジュ補間 |
ラグランジュ補間を用いて具体的にデータを補間する。
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11週 |
4.ラグランジュ補間の注意 |
ラグランジュ補間は簡単ではあるが、問題もあることを理解する。
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12週 |
5.連立方程式、逆行列 |
連立方程式を解くことは、数学的には逆行列を求めることではあるが、それは計算量が多く誤差も拾いやすいことを理解する。
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13週 |
5.逐次代入 |
連立方程式の解を求めるのに、直接求めるのではなく、逐次代入法を用いて求めることができる。
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14週 |
5.ヤコビ法 |
ヤコビ法を用いて具体的に連立方程式の解を求める。
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15週 |
5.ガウスザイデル法 |
ガウスザイデル法を用いて具体的に連立方程式の解を求める。
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16週 |
前期末試験 答案返却・解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
6.確率論の基礎 |
情報理論を理解するうえで必要となる確率論について復習する。
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2週 |
6.大数の法則、マルコフ過程 |
確率論の中で、大数の法則、マルコフ過程について理解する。
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3週 |
7.情報源符号化とは |
情報理論の大きな柱の一つ、情報源符号について理解する。
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4週 |
7.瞬時符号 |
瞬時符号について理解する。
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5週 |
7.クラフトの不等式 |
クラフトの不等式について理解する。
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6週 |
7.一意的に復号可能な符号 |
符号は常に一意的に復号可能とは限らない。
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7週 |
7.平均符号長とエントロピー |
平均符号長とエントロピーの関係を理解する。
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8週 |
7.情報源符号化定理 |
情報源符号化定理について理解する。
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4thQ |
9週 |
8.いろいろな符号 |
いくつかの符号を紹介する。
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10週 |
8.マルコフ情報源 |
マルコフ情報源について理解する。
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11週 |
8.マルコフ情報源に対する符号化 |
符号化の一例としてマルコフ情報源に対する符号化を理解する。
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12週 |
9.情報量 |
そもそも情報量とは何か。
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13週 |
9.エントロピー |
平均符号長を押さえるものとしてエントロピーがある。
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14週 |
9.相互情報量 |
条件付確率から求められる相互情報量について理解する。
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15週 |
9.通信路符号化について |
相互情報量を用いて通信路符号化について説明する。
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16週 |
学年末試験 答案返却・解説 |
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評価割合
| 試験 | 発表 | レポート・課題 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 20 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 20 | 0 | 0 | 0 | 70 |
専門的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |