機関システム工学

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機関システム工学
科目番号 19専16024 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 海事システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「熱・流体のエネルギー変換工学」 (花岡 裕 著 森北出版(株))、機械系教科書シリーズ20 「熱機関工学」 (越智 敏明、老固 潔一、吉本 隆光 共著 コロナ社)
担当教員 濵田 朋起

到達目標

(1) 熱力学に関する基礎について説明できる。
(2) エネルギー変換システムの概要について説明できる。
(3) エクセルギー、アネルギーについて説明できる。
(4) エネルギー変換システムの性能を、エクセルギーを用いて説明できる。
(5) 機関システムの問題点と現状について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 熱力学に関する基礎について説明でき、機関システムへ適用することができる。 熱力学に関する基礎について、概ね説明できる。 熱力学に関する基礎について、理解できていない。
評価項目2 エネルギー変換システムの種類、構成ならびに概要について説明できる。 エネルギー変換システムの種類および概要について概ね説明できる。 エネルギー変換システムの概要について、理解できていない。
評価項目3 エクセルギーとアネルギーなど、エクセルギーの概要について説明できるとともに、機関システムにおけるエクセルギー評価ができる。 エクセルギーとアネルギーなど、エクセルギーの概要について説明できる。 エクセルギーの概要について、理解できてない。
評価項目4 エネルギー変換システムの性能を、熱力学に関する基礎知識をもとに系統立てて説明できる。 エネルギー変換システムの性能について、概ね説明できる。 エネルギー変換システムの性能について、理解できていない。
評価項目5 機関システムの問題点と現状について説明できるとともに、その対応策について考察することができる。 機関システムの問題点と現状について、概ね説明できる。 機関システムの問題点と現状について、理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 この授業では、熱機関を中心とする機関システムに関する分野に精通し、研究状況や技術動向を把握する能力を養うことを目指します。
 現在の我々の快適な日常生活は、質の高い熱エネルギーを環境から取り入れ、低質な熱に変えて環境に放出し、その間に有用なエネルギーの一部を利用することで成り立っていると考えることができます。この授業では、熱機関を中心とする機関システムに関連するエネルギー変換技術について紹介していきます。また、エクセルギーの基礎概念について学習し、エクセルギーを用いた熱の質的評価を行います。さらに、機関システムの問題点と現状について学習します。
授業の進め方・方法:
シラバスの項目に沿った講義および演習問題を組み合わせて行います。また必要に応じて、資料を配付します。
注意点:
(1) ノートを整理し、配付した資料はなくさないようにしてください。
(2) 講義、試験には電卓を持参してください。
(3) 課題などは、自分で積極的に調べるようにしてください。
(4) 宿題および自主的な学習活動は、レポートとして提出してください。
(5) シラバスの項目・内容を確認して、参考書などで予習をしておいてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 工業熱力学 熱力学の第一法則および熱力学の第二法則について説明できる。
2週 工業熱力学 熱力学の一般的関係式について説明できる。
3週 工業熱力学 熱機関の燃焼について説明できる。
4週 システムエネルギー エネルギー変換システムの構成要素および概要について説明できる。
5週 システムエネルギー エネルギー変換システムの熱利用について説明できる。
6週 エクセルギー評価 エクセルギーの概念について説明できる。
7週 エクセルギー評価 エクセルギーとアネルギー、エクセルギー効率について説明できる。
8週 エクセルギー評価 エクセルギー損失について説明できる。
4thQ
9週 エクセルギー評価 熱エネルギーから力学的エネルギーへの変換について説明できる。
10週 機関システムの基本計画 熱機関の分類と変遷、熱機関を適用するに当たり考慮すべき事項などについて説明できる。
11週 機関システムの基本計画 各種機関システムのエネルギー変換性能について評価できる。
12週 機関システムの問題点と現状 エクセルギーの概念による機関システムの省エネルギー対策について説明できる。
13週 機関システムの問題点と現状 機関システムの熱効率向上技術について説明できる。
14週 機関システムの問題点と現状 機関システムの環境問題とその解決策について理解し、評価することができる。
15週 学年末試験
16週 学年末試験答案返却・解説

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合500004010100
基礎的能力1000010525
専門的能力2000020040
分野横断的能力2000010535