船舶管理工学

科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 船舶管理工学
科目番号 702007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 海事システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料
担当教員 河村 義顕

到達目標

(1)高品質の船舶管理を行うため、有能で適切な資格を持った船員を本船に配乗し適切に管理する事に関する知識の習得。
(2)コスト管理を含む船用品、予備品、潤滑油、燃料の適切な手配および、運行管理に関する知識の習得。
(3)保険をかけ、修繕ドックを含む保守整備を行い「安全」「経済」「環境」に配慮できる運行管理に関する知識の習得。
(4)日本船籍の法的管理に関する枠組み及び、国際的に行われている船舶の運航に関する船舶管理者の役割に関する知識の習得。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1船員の国籍、船種による乗組員数や構成及び配乗形態について説明できる。船員の配乗・管理に関する資格、労働協約、国際条約に関する知識を習得している。船員の配乗に関する国際条約が理解出来ていない。
評価項目2船用品、予備品、潤滑油、燃料に関するコスト管理について説明出来る。船用品、予備品、潤滑油、燃料に関するコスト管理の必要性についが理解出来る。船用品、予備品、潤滑油、燃料に関するコスト管理の必要性についが理解ない。
評価項目3「安全」「経済」「環境」に配慮できる運行管理の必要性について説明できる。「安全」「経済」「環境」に配慮できる運行管理の必要性について理解出来る。「安全」「経済」「環境」に配慮できる運行管理の必要性について理解出来ない。
日本船籍の法的管理に関する枠組みについて説明できる。日本船籍の法的管理に関する枠組みについて理解出来る。日本船籍の法的管理に関する枠組みについて理解出来ない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
(1)船舶への船員の配乗。
(2)船舶への船用品、部品、潤滑油、燃料の手配。
(3)船舶の保守整備
(4)船舶管理の法的枠組み
授業の進め方・方法:
基本的には講義形式で進める。
注意点:
(1)船舶管理は船舶の質を維持するために必要な事項であり、船主や船舶運航者また荷主にとって非常に貴重な事項であることをしっかり理解することが必要である。
(2)配布した資料を中心に授業を行うので授業時には必ず持参すること。
(3)課題の提出やプレゼンテーションによる発表を義務付けるのでしっかりと自己学習すること。
(4)復習課題を出題するので必ず期限内に提出すること。
(5)小テストは授業中の口頭による質問も含む。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.海運ビジネスの概要 1-(1)国際海上輸送の仕組みを理解する。
1-(2)船体構造を理解する。
1-(3)危険物輸送について理解する。
2週 2.船舶管理の基本概念 2-(1)船舶管理の必要性について理解する。
2-(2)傭船契約について理解する。
2-(3)各種証書関連事項について理解する。
3週 3.条約及び関連団体ルール 3-(1)IMO関連の国際条約を把握する
3-(2)ISM・IPSPの概要を理解する。
3-(3)船級規則の概要を理解する。
4週 4.船体保険、P&I保険、戦争保険の基礎 4-(1)船体保険について理解する。
4-(2)P&I保険について理解する
4-(3)戦争保険について理解する。
5週 5.報告書の作成及びデータ管理 5-(1)報告書の内容及びその作成に関する留意事項を理解する。
5-(2)データ管理について理解する。
6週 6.IT関連業務 6-(1)乗組員へのIT教育及び船舶管理業務のシステム化について理解する。
7週 7.船員の配乗管理 7-(1)船員配乗の基本、船内組織と船員の職務について理解する。
7-(2)労働組合及び船員の教育訓練について理解する。
8週 8.運行管理 8-(1)安全運航管理及び積荷管理について理解する。
2ndQ
9週 9.リスクマネージメントと安全管理 9-(1)船舶運航とリスクコントロールについて理解する。
9-(2)事故の発生原因の分析及びヒューマンエラ―について理解する。
10週 10.購買管理 10-(1)購買管理及び業者の選択、手配、評価、選考基準について理解出来ること。
11週 11.コスト管理 11-(1)年間のコスト管理について理解する。
11-(2)中長期の船舶コスト管理及び予算と実績の差異分析について理解する。
12週 12.本船の保守整備 12-(1)船体・機関・甲板機器の整備計画立案・実施について理解する。
12-(2)故障・不具合への対応及び修理業者の手配について理解する。
13週 13.検査・修繕ドック 13-(1)法定検査の概要及び検査の準備手配について理解する
13-(2)工事仕様書の作成及び造船所の選定について理解出来ること。
13-(3)検査・修繕に必要な船用品及び備品の手配受領について理解出来ること。
14週 14.Inspection関連作業 14-(1)PSC、ISPS、IS等のInspectionへの対応について理解出来ること。
14-(2)オイルメジャー、荷主、傭船者のInspectionについて理解出来ること。
15週 15.海難対応 15-(1)海難対応マニュアル及び初期対応について理解出来ること。
15-(2)事故対策本部の設置及びその対応について理解出来ること。
16週 まとめ

評価割合

試験発表レポート・課題発表ポートフォリオその他合計
総合評価割合600103000100
基礎的能力0000000
専門的能力600103000100
分野横断的能力0000000