機械力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械力学Ⅱ
科目番号 0206 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 青木 繁著「機械力学」(コロナ社)
担当教員 尾川 茂

到達目標

1.ニュートンの運動の法則に基づいた振動系の運動方程式(微分方程式)の意味が理解できる.
2.1自由度線形系の振動問題が解ける.
3.1自由度振動系の強制振動が理解できる.
4.2自由度線形系(連成振動)の運動方程式が理解できる.
5.2自由度線形系の基本的な問題が解ける.
6.防振技術など,2自由度振動系の簡単な応用が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ニュートンの運動の法則に基づいた振動系の運動方程式(微分方程式)の意味がより良く理解できる.ニュートンの運動の法則に基づいた振動系の運動方程式(微分方程式)の意味が理解できる.ニュートンの運動の法則に基づいた振動系の運動方程式(微分方程式)の意味が理解できない.
評価項目21自由度線形系の振動の基礎的な問題が適切に解ける.1自由度線形系の振動の基礎的な問題が解ける.1自由度線形系の振動の基礎的な問題が解けない.
評価項目31自由度振動系の強制振動より良く理解できる.1自由度振動系の強制振動が理解できる.1自由度振動系の強制振動が理解できない.
評価項目4連続体・回転体の振動がより良く理解できる.連続体・回転体の振動がが理解できる.連続体・回転体の振動が理解できない.
評価項目5連続体・回転体の振動の基本的な問題がより良く解ける.連続体・回転体の振動の基本的な問題が解ける.連続体・回転体の振動の基本的な問題が解けない.
評価項目6防振技術など,2自由度振動系の簡単な応用がより良く理解できる.防振技術など,2自由度振動系の簡単な応用が理解できる.防振技術など,2自由度振動系の簡単な応用が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械力学は機械に関連した動力学の問題,すなわち振動,衝撃,安定性などについて学習する学問で,機械の運転に対する障害および機械が環境に与える害をいかに除くか,また動力学の問題をいかに利用するかなど,機械の設計に際して重要な役割を果たしている.このため,振動についての基本的な事項および代表的な機械の動特性について学習する.本授業は就職および進学の両方に関連する
授業の進め方・方法:
講義を基本とし,適宜課題レポートを課す.この科目は学習単位科目のため,レポートによる課題を課すとともにプレゼンテーションを義務付け,提出物の評価およびプレゼンテーションの内容によって学習状況を確認する。【コロナの影響で授業内容を変更する可能性があります。】
注意点:
質問等は,授業後も積極的に利用してください.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 第5章 2自由度系の振動(1) 2自由度系の運動方程式が立案でき理解できる.
2週 第5章 2自由度系の振動(2) 固有振動数および固有振動モードが理解できる
3週 第6章 連続体の振動(1) 弦の振動が理解できる.
4週 第6章 連続体の振動(2) 棒の縦・ねじり・せん断振動が理解できる.
5週 第6章 連続体の振動(3) はりの横振動が理解できる.
6週 2自由度系と連続体の振動の演習 簡単な2自由度と連続体の振動が解ける.
7週 中間試験 2自由度と連続体の振動が理解できる.
8週 中間試験返却と解答説明 解答例を参考に理解を深める.
4thQ
9週 第7章 回転体の振動(1) 回転体の危険速度が理解できる.
10週 第7章 回転体の振動(2) 回転体の釣り合わせが理科できる.
11週 第8章 振動の防止(1) 振動絶縁および基礎絶縁の考え方が理解できる.
12週 第8章 振動の防止(2) 動吸振器が理解できる.
13週 第9章 複素数による振動計算(1) 複素数を用いた,1自由度系の振動の解法が理解できる.
14週 第9章 複素数による振動計算(2) 複素数を用いた,2自由度系の振動の解法が理解できる.
15週 期末試験 回転体の振動・振動の防止・複素数による振動計算の基本が理解できる.
16週 答案返却・解答説明 解答例を参考に理解を深める.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4後1
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4後1
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4後2
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4後3
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4後4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4後5
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4後6
仕事の意味を理解し、計算できる。4後6
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4後8
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4後9
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4後10
動力の意味を理解し、計算できる。4後11
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4後12
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4後12
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4後13
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4後14
振動の種類および調和振動を説明できる。4後13
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後11
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後13
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後14
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4後14

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力201030
専門的能力401050
分野横断的能力101020