計測工学

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 計測工学
科目番号 0258 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 松代・吉田「計測工学(第2版)」(産業図書) 自作テキスト
担当教員 水村 正昭

到達目標

1.次元と単位および測定方式について説明ができ,関連した計算ができること。
2.測定量の拡大・縮小・および質量・力などについて説明ができ,関連した計算ができること。
3.物理量を計測する各種計測機器の原理が理解でき,説明することができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1次元と単位および測定方式について説明ができ,計算が適切にできること。次元と単位および測定方式について説明ができ,計算ができること。次元と単位および測定方式について説明や計算ができない。
評価項目2測定量の拡大・縮小および質量・力などについて,説明と関連した計算が適切にできること。測定量の拡大・縮小および質量・力などについて,説明と関連した計算ができること。測定量の拡大・縮小および質量・力などについて,説明と関連した計算ができない。
評価項目3各計測器の原理について説明でき,関連した計算が適切にできること。各計測器の原理について説明でき,関連した計算ができること。各計測器の原理について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学の各分野では,必ず物量の計測を行わなければならない。得られた計測結果は,物づくりのためのデータとして反映されたり,新しい知見のデータとなる。
機械技術者として,数多くの計測方法を知ること,さらに対象物の最適な計測方法を選択し,正確に計測を行う能力を養うために,計測技術の一般的な知識を学習する。
本授業は,就職・進学に関連し,計測に関する基礎的事項を習得することを目的する。
授業の進め方・方法:
講義および演習を基本とし、必要に応じてレポートを課す。なお、新型コロナウイルスの影響により、前期はオンラインにて授業を実施する。
注意点:
授業内容に理解できない点があれば,授業中またはオフィースアワーを利用して個別に質問することが大切である。また,関連する分野と関連付けながら理解するように心がける。
計測工学とは,物の評価をする際に必要な学問である。本講義を通じて,測定対象に如何なる方法を適用すれば精度良く計測可能かを判断できる能力を養ってもらいたい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第1章 計測概論
1.1 次元と単位
次元と単位が理解でき,次元解析に関する計算ができる。
2週 第1章 計測概論
1.2 測定の種類と測定方式
測定の種類と測定方式について,理解し説明ができる。
3週 第1章 計測概論
1.3 測定量の表示
各測定器の表示の原理を理解し,目盛の読み取りについて説明できる。動特性に関する計算ができる。
4週 第1章 計測概論
1.4 測定の誤差
測定誤差とその種類を理解し,測定誤差の要因と対策について,説明できる。
5週 第1章 計測概論
1.5 測定精度とその表し方
測定精度について理解し,有効数字について説明できる。
最小二乗法が使える。
6週 第2章 測定量の拡大・縮小・変換
2.1 機械的拡大と縮小
てこと歯車,光てこの原理などが理解でき,それに関連した計算ができる。
7週 中間試験 測定の定義,次元解析,有効数字および最小二乗法などの考え方を理解し,関連した計算ができること.
8週 第2章 測定量の拡大・縮小・変換
2.2 機械量への変換
線変位と角変位について,理解すると共に関連した計算ができる。
2ndQ
9週 第2章 測定量の拡大・縮小・変換
2.3 電気的量のへの変換
特に電圧,電流の測定は精度がよく,迅速にかつ比較的簡便に行われることについて理解できる。
10週 第2章 測定量の拡大・縮小・変換
2.4 拡大,変換とフィードバック
拡大,変換とフィードバックについて説明ができる。
11週 第3章 長さ,角度,形状の計測
3.1 長さおよび角度の標準
長さおよび角度の標準について,説明ができる。
12週 第3章 長さ,角度,形状の計測
3.2 長さの測定および測定器
アッベの原理が説明でき,アッベの原理に従う計測器と従わない計測器が列挙できる。
13週 第3章 長さ,角度,形状の計測
3.3 
角度の測定及び測定器について説明できる。
14週 第3章 長さ,角度,形状の計測
3.4 面の測定
表面粗さについて理解し,関連した計算ができる。
15週 期末試験 測定の拡大・縮小に必要性とその原理が理解でき,関連した計算ができること。
16週 第4章 質量,力,動力の計測
4.1 質量,力の標準
質量,力の標準について理解し,説明できる。
後期
3rdQ
1週 第4章 質量,力,動力の計測
4.2 てんびんとはかり
二重秤量法について理解ができ,関連した計算ができる。
2週 第4章 質量,力,動力の計測
4.3 力の大きさとの単位と測定
力の大きさの単位,測定について説明ができる。
3週 第4章 質量,力,動力の計測
4.4 動力の計測
動力計の原理が理解でき,関連した計算ができる。
4週 第5章 時間,回転数,振動数の計測
5.1 時間の標準
時間の標準について説明できる。
5週 第5章 時間,回転数,振動数の計測
5.2 時計
 時計の種類と原理が説明できる。
6週 第5章 時間,回転数,振動数の計測
5.3 時間,回転数の計測
時間,回転数について,理解し説明できる。
7週 第5章 時間,回転数,振動数の計測
5.4 振動の計測
振動計の原理が理解でき,関連した計算ができる。
8週 中間試験 質量,力,動力の計測といった,機械の基本量について理解を深め,それに関連した計算ができること。
4thQ
9週 第6章 温度,湿度,熱量の計測
6.1 温度計測の基礎
温度という量の意味が理解でき,説明できる。
10週 第6章 温度,湿度,熱量の計測
6.2 実用温度計・正しい温度計測を行うための注意事項
実用温度計と正しい温度計測を行うための注意事項について,理解しポイントが説明できる。
11週 第6章 温度,湿度,熱量の計測
6.2 湿度と熱量の計測
湿度と熱量の計測について,その原理が説明できる。
12週 第7章 流量,体積,圧力,粘土の計測
7.1 流量の計測
流量の計測について,その原理が説明できる。
13週 第7章 流量,体積,圧力,粘土の計測
7.2 体積の計測
体積の計測について,その原理が説明できる。
14週 第7章 流量,体積,圧力,粘土の計測
7.3 圧力の測定
圧力の計測について,その原理が説明できる。
15週 第7章 流量,体積,圧力,粘土の計測
7.4 粘度の計測
粘土の計測について,その原理が説明できる。
16週 学年末試験
各計測器の原理を理解し,精度良く計測するための注意事項が説明できること。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000