機械力学

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械力学
科目番号 0292 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 青木 繁著「機械力学」(コロナ社)
担当教員 尾川 茂

到達目標

1.ニュートンの運動の法則に基づいた振動系の運動方程式(微分方程式)の意味が理解できる.
2.1自由度線形系の振動問題が解ける.
3.1自由度振動系の強制振動が理解できる.
4.2自由度線形系(連成振動)の運動方程式が理解できる.
5.2自由度線形系の基本的な問題が解ける.
6.防振技術など,2自由度振動系の簡単な応用が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ニュートンの運動の法則に基づいた振動系の運動方程式(微分方程式)の意味がより良く理解できる.ニュートンの運動の法則に基づいた振動系の運動方程式(微分方程式)の意味が理解できる.ニュートンの運動の法則に基づいた振動系の運動方程式(微分方程式)の意味が理解できない.
評価項目21自由度線形系の振動の基礎的な問題が適切に解ける.1自由度線形系の振動の基礎的な問題が解ける.1自由度線形系の振動の基礎的な問題が解けない.
評価項目31自由度振動系の強制振動より良く理解できる.1自由度振動系の強制振動が理解できる.1自由度振動系の強制振動が理解できない.
評価項目42自由度線形系(連成振動)の運動方程式がより良く理解できる.2自由度線形系(連成振動)の運動方程式が理解できる.2自由度線形系(連成振動)の運動方程式が理解できない.
評価項目52自由度線形系の基本的な問題がより良く解ける.2自由度線形系の基本的な問題が解ける.2自由度線形系の基本的な問題が解けない.
評価項目6防振技術など,2自由度振動系の簡単な応用がより良く理解できる.防振技術など,2自由度振動系の簡単な応用が理解できる.防振技術など,2自由度振動系の簡単な応用が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械力学は機械に関連した動力学の問題,すなわち振動,衝撃,安定性などについて学習する学問で,機械の運転に対する障害および機械が環境に与える害をいかに除くか,また動力学の問題をいかに利用するかなど,機械の設計に際して重要な役割を果たしている.このため,振動についての基本的な事項および代表的な機械の動特性について学習する.本授業は就職および進学の両方に関連する
授業の進め方・方法:
講義を基本とし,適宜課題レポートを課す.この科目は学習単位科目のため,レポートによる課題を課すとともにプレゼンテーションを義務付け,提出物の評価およびプレゼンテーションの内容によって学習状況を確認する。【コロナの影響で授業内容を変更する可能性があります。】
注意点:
質問等は,授業後も積極的に利用してください.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 振動の基礎知識とモデル化 ニュートンの運動の法則に基づいた振動系の運動方程式(微分方程式)の意味が理解できる.
2週 減衰のない1自由度系の振動(1) 1自由度線形系の振動の基礎的な問題が解ける.
3週 減衰のない1自由度系の振動(2) 1自由度線形系の振動の基礎的な問題が解ける.
4週 減衰を伴う1自由度系の振動(3) 1自由度系の減衰現象の運動方程式が立案でき理解できる.
5週 減衰を伴うのある1自由度系の振動(4) 過減衰,臨界減衰,減衰振動の違いが理解できる.
6週 1自由度系の振動(演習問題) 過減衰,臨界減衰,減衰振動の違いが理解できる.
7週 1自由度系の演習問題の解答 1自由度系の自由運動の運動方程式が導出でき,固有振動数を求めることができること.
8週 演習問題と解答 1自由度の練習問題を解き,応用計算ができ演習を行う.
2ndQ
9週 1自由度系の強制振動 定常振動・過渡振動の違いが理解できる.
10週 1自由度系の強制振動 固有振動数と共振現象の関係が理解でき,それを共振曲線,位相曲線が描ける.
11週 振動防止 振動絶縁の考え方とその運動方程式が理解できる.
12週 振動防止 振動絶縁の考え方とその運動方程式が理解できる.
13週 2自由度系の振動 2自由度振動系の運動方程式が導出できる.
14週 2自由度系の振動 1自由度の強制振動,2自由度系の固有振動数および固有振動モードが理解できる.
15週 期末試験 1自由度振動系の強制振動の運動方程式が導出でき,共振曲線,位相曲線が描けること.2自由度系の運動方程式が導出できること.
16週 答案返却・解答説明 関連した演習問題を行う.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4前1
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4前1
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4前2
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4前3
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4前4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4前5
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4前6
仕事の意味を理解し、計算できる。4前6
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4前8
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4前9
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4前10
動力の意味を理解し、計算できる。4前11
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4前12
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4前12
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4前13
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4前14
振動の種類および調和振動を説明できる。4前13
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前11
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前13
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前14
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。4前14

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力202040
専門的能力202040
分野横断的能力101020