技術者倫理

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 技術者倫理
科目番号 0083 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自作電子化資料
担当教員 山田 宏

到達目標

1.局所的な公害から、広大な地球規模の環境問題までを認識し、技術者の責任と使命感を説明できる。
2.持続発展(SD)社会構築において、技術者として今後どのような研鑽が必要かを説明できる。
3.社会的責任(SR)について理解し、その概要をISO26000を基に説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1局所的な公害から、広大な地球規模の環境問題までを認識し、技術者の責任と使命感を適切に説明できる。局所的な公害から、広大な地球規模の環境問題までを認識し、技術者の責任と使命感を説明できる。局所的な公害から、広大な地球規模の環境問題までを認識し、技術者の責任と使命感を説明できない。
評価項目2持続発展(SD)社会構築において、技術者として今後どのような研鑽が必要かを適切に説明できる。持続発展(SD)社会構築において、技術者として今後どのような研鑽が必要かを説明できる。持続発展(SD)社会構築において、技術者として今後どのような研鑽が必要かを説明できない。
評価項目3社会的責任(SR)について理解し、その概要をISO26000を基に適切に説明できる。社会的責任(SR)について理解し、その概要をISO26000を基に説明できる。社会的責任(SR)について理解し、その概要をISO26000を基に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
技術者にとって必要な高い倫理性を意識的に修得し、視野の広い、技術者倫理・規範に従った問題解決ができる能力を養うことを目的とする。
本校の教育基盤である「全科目ESD(持続発展教育)」による素養を基に、技術者として実践できる視野を身に付けさせる。
授業の進め方・方法:
授業では、技術史や過去の事例等を基に、技術者の責務の大きさを講義すると共に、特化事例に対する考察・論述発表等を通して、高い技術者倫理性が身に付くように講義を進める。
プロジェクターを用いて、内容の視覚的な理解が進むように講義する。
注意点:
担当教員の大学院付置研究所と企業研究開発実用化研究所での実務経験事例を教材にした、実学も取り入れて講義します。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 技術者倫理の定義とSDの重要性
SD社会構築に対する技術者の責務と使命
技術者倫理の定義とSDの重要性等を理解し説明できる
2週 技術開発(史)と環境との関わり
技術と生活向上・被害・法令との関わり
技術開発(史)と環境との関わり等を理解し説明できる
3週 技術開発(史)と環境との関わり
技術と生活向上・被害・法令との関わり
技術開発(史)と環境との関わり等を理解し説明できる
4週 技術基準と規格
歴史的背景とSR・法令順守の重要性
技術基準と規格等を理解し説明できる
5週 技術基準と規格、そして、責任
国際的視野
技術基準と規格、そして、責任等を理解し説明できる
6週 事例検証
典型事例による洞察の実践
事例検証等を理解し説明できる
7週 中間試験
8週 中間試験解答説明と補講
4thQ
9週 専門特化事例を基にした倫理考察・論述・発表の実践実習 専門特化事例を基にした倫理考察・論述・発表の実践実習等を理解し説明できる
10週 専門特化事例を基にした倫理考察・論述・発表の実践実習 専門特化事例を基にした倫理考察・論述・発表の実践実習等を理解し説明できる
11週 専門特化事例を基にした倫理考察・論述・発表の実践実習 専門特化事例を基にした倫理考察・論述・発表の実践実習等を理解し説明できる
12週 専門特化事例を基にした倫理考察・論述・発表の実践実習 専門特化事例を基にした倫理考察・論述・発表の実践実習等を理解し説明できる
13週 環境適合技術開発
専攻専門との融合、環境マネージメントシステム(EMS)の実際
環境適合技術開発等を理解し説明できる
14週 総括と補講
期末試験
15週 期末試験解答説明と補講、質疑
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後1
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3後1
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後1
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後1
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3後2,後3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3後2,後3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3後2,後3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後2,後3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後2,後3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3後2,後3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3後4,後5
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3後4,後5
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3後4,後5
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3後4,後5
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後6,後9,後10,後11,後12,後13
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3後6,後9,後10,後11,後12,後13
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3後2,後3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3後2,後3
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後9,後10,後11,後12,後13
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後9,後10,後11,後12,後13
目標の実現に向けて計画ができる。3後9,後10,後11,後12,後13
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後9,後10,後11,後12,後13
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後9,後10,後11,後12,後13
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3後9,後10,後11,後12,後13
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後9,後10,後11,後12,後13
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後9,後10,後11,後12,後13
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後9,後10,後11,後12,後13
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後9,後10,後11,後12,後13
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後9,後10,後11,後12,後13
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後9,後10,後11,後12,後13
法令やルールを遵守した行動をとれる。3後9,後10,後11,後12,後13
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3後9,後10,後11,後12,後13
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3後9,後10,後11,後12,後13
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3後9,後10,後11,後12,後13
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3後9,後10,後11,後12,後13
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3後9,後10,後11,後12,後13
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3後9,後10,後11,後12,後13
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3後9,後10,後11,後12,後13
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3後9,後10,後11,後12,後13
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3後9,後10,後11,後12,後13
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3後9,後10,後11,後12,後13
企業には社会的責任があることを認識している。3後9,後10,後11,後12,後13
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3後9,後10,後11,後12,後13
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3後9,後10,後11,後12,後13
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3後9,後10,後11,後12,後13
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3後9,後10,後11,後12,後13
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3後9,後10,後11,後12,後13
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3後9,後10,後11,後12,後13
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3後9,後10,後11,後12,後13
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3後9,後10,後11,後12,後13
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3後9,後10,後11,後12,後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力70000300100