日本文学

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 日本文学
科目番号 0181 科目区分 一般 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 外村彰編『昭和の文学を読む 1927~1970』(ひつじ書房・2022・3)
担当教員 福田 涼

到達目標

1.自ら問いを立て、それを解決へと導くための方法・思考力を身につけ、それを実践できる。
2.一つの事象や表現を、様々な角度から粘り強く分析する能力および習慣を身につける。
3.ストーリーのみならず、構造や細部、時代背景に着目しながら作品を読み解く技法を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自ら問いを立て、それを解決へと導くための方法・思考力を身につけ、それを実践できる。自ら問いを立て、それを解決へと導くための方法・思考力を身につけている。自ら問いを立て、それを解決へと導くための方法・思考力を身につけていない。
評価項目2一つの事象や表現を、様々な角度から粘り強く分析する能力および習慣を身につけている。一つの事象や表現を、特定の観点から分析する能力を身につけている。一つの事象や表現を、特定の観点から分析する能力を身につけていない。
評価項目3ストーリーのみならず、構造や細部、時代背景に着目しながら作品を読み解く技法を身につける。ストーリーに着目しながら作品を読み解く技法を身につけている。作品を読み解く技法が身についていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
昭和期に発表された日本(語)文学の精読と、それに基づく考察・議論を授業の柱とする。こうした作業を通じて、作品を詳細に読み解く技法を学ぶとともに、高度な批判的思考能力と日本語運用能力を涵養することが、本講の目的である。
授業の進め方・方法:
授業は教員による講義と、受講者による実践(グループ活動等)を織り交ぜる形で進めてゆく。また履歴書の書き方や電子メールの利用法といった、社会人として必要不可欠な知識・マナーについても、適宜解説する。
※新型コロナウイルスの影響により、授業内容を変更する可能性がある。
注意点:
学修単位科目であることに鑑み、受講態度に加えて、平素の課題(授業内課題やワークシート等)への取り組み方を重視する。授業中に指示した作品は必ず読んでくること。また受講態度が不適切である場合、相応に減点するので注意すること。自由な発想に基づく、積極的な議論が交わされることを期待している。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、物語の「型」と「細部」 1.物語(小説・漫画・映画等)を分析する際の着眼点について理解し、それを実践できる。
2週 第一章「昭和戦前期を俯瞰する」 1.戦前期の主だった出来事について、簡潔に説明できる。
2.戦前期の主だった作家と作品について、簡潔に説明できる。
3週 第二章「モダニズムの文学」 1.「モダニズム」の流れを組む作家や作品について、簡潔に説明できる。
2.表現や文体上の特質に注目しながら、作品について簡潔に説明できる。
4週 第三章「戦時下の文学」 1.戦時下における文学や文化の状況について、簡潔に説明できる。
2.戦時下における表現のありかたについて議論し、自らの見解をまとめることができる。
5週 第四章「外地文学と紀行文」 1.戦前期の日本におけるアジア認識について、簡潔に説明できる。
2.「旅」というテーマが作品にもたらす効果について議論し、自らの見解をまとめることができる。
6週 第五章「大衆文学と演劇」 1.主な大衆文学や演劇作品について、簡潔に説明できる。
2.大衆文学や戯曲における文体について、他のジャンルの作品と比較しながら説明できる。
7週 後期中間試験
8週 答案返却・解説、履歴書・ES・志望動機書の書き方 1.履歴書・ES・志望動機書の書き方について理解し、それを実践できる。
4thQ
9週 第六章「戦前詩と戦後詩」 1.昭和期の主だった詩人と作品について、簡潔に説明できる。
2.作品の解釈について自分なりに考察し、それを他者との議論を通して深化させることができる。
10週 第七章「短歌と俳句」 1.昭和期の主だった歌人・俳人と作品について、簡潔に説明できる。
2.作品の解釈について自分なりに考察し、それを他者との議論を通して深化させることができる。
11週 第八章「昭和の児童文学」 1.「児童文学」における「子ども」像の変遷について、簡潔に説明できる。
2.「児童文学」の解釈可能性について多角的に議論し、自らの見解をまとめることができる。
12週 第九章「戦後派と無頼派」 1.戦後文学における「戦争」の表象について、簡潔に説明できる。
2.文学における「女性嫌悪(ミソジニー)」について、簡潔に説明できる。
13週 第十章「第三の新人」 1.戦後日本社会におけるアメリカの位相について、簡潔に説明できる。
2.個別の作品に関して自ら問いを立て、それを解決へと導くことができる。
14週 第十一章「内向の世代」 1.1960年代から70年代にかけての日本の政治状況について、簡潔に説明できる。
2.個別の作品に関して自ら問いを立て、それを解決へと導くことができる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解説、ビジネスメールのマナー 1.ビジネスメールのマナーについて理解し、それを実践できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3後13,後14
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3後13,後14
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3後1,後7,後8,後15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3後8,後16
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3後13,後14
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3後1,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3後13,後14
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000500100
基礎的能力50000500100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000