電気回路

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気回路
科目番号 0246 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 黒木 太司

到達目標

1.各種四端子回路の表現算出、等価変換、動作伝送量の計算ができる
2.伝送線路、伝送回路の計算や整合回路の設計ができる
3.分布定数回路の反射、伝送量の計算ができる
4.回路の過渡応答が計算できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種四端子回路の表現算出、等価変換、動作伝送量の適切な計算ができる各種四端子回路の表現算出、等価変換、動作伝送量の計算ができる各種四端子回路の表現算出、等価変換、動作伝送量の計算ができない
評価項目2分布定数回路の反射、伝送量の適切な計算ができる分布定数回路の反射、伝送量の計算ができる分布定数回路の反射、伝送量の計算ができない
評価項目3回路の過渡応答が適切に計算できる回路の過渡応答が計算できる回路の過渡応答が計算できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
伝送回路、分布定数回路、各種回路の過渡現象について基礎的な解析方法から応用技術までを説明する、また回路解析に必要な計算能力が習得できるよう多くの演習問題を課題として学習できるよう配慮する。本授業は学力向上に必要である。
授業の進め方・方法:
教科書の内容をもとに下記の項目について説明する、適宜に演習、課題提出を実施する
注意点:
授業内容で不明な点あれば放課後、土日曜日等を利用して随時質問すること。なお研究室はセキュリティのため常時施錠しているが、行先表示板が「在室」であれば、教官室に電話すること。また電気情報工学科棟は土日・祝祭日は施錠されているが、担当教官は出張時以外は在室しているので、電話連絡のこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 過渡現象 回路素子の電気的性質が理解できる
2週 過渡現象 定常界と交流のフェーザー表示が理解できる
3週 過渡現象 ラプラス変換が計算できる
4週 過渡現象 R-C・R-L直流回路の過渡応答が計算できる
5週 過渡現象 過渡応答時のエネルギの移動が説明できる
6週 過渡現象 交流回路の過渡応答が計算できる
7週 中間試験 合格点をとる
8週 答案返却・解答説明 回答例が理解出来る
2ndQ
9週 四端子回路網 回路網をイミタンス行列で表現できる
10週 四端子回路網 回路網を縦続行列で表現できる
11週 四端子回路網 回路網を縦続行列で表現できる
12週 四端子回路網 接続された回路網が計算出来る
13週 四端子回路網 回路網を等価変換できる
14週 四端子回路網 種々の回路網が計算出来る
15週 前期末試験 合格点をとる
16週 答案返却・解答説明 回答例が理解出来る
後期
3rdQ
1週 伝送回路 伝送線路における物理現象を説明できる
2週 伝送回路 無損失伝送線路の電信方程式を解くことが出来る
3週 伝送回路 損失性伝送線路の電信方程式を解くことが出来る
4週 伝送回路 伝送波の物理的な振る舞いが説明出来る
5週 伝送回路 伝送波の透過と反射が理解出来る
6週 伝送回路 伝送線路を各種回路に等価変換できる
7週 伝送回路 伝送線路上のインピーダンスを反射係数円線図上に図示できる
8週 中間試験 合格点をとる
4thQ
9週 答案返却・解答説明 回答例が理解出来る
10週 スミスチャート スミスチャートを利用して伝送線路上の諸現象が説明出来る
11週 スミスチャート スミスチャートを利用して伝送線路上の諸現象が説明出来る
12週 整合回路 各種整合回路が説明出来る
13週 整合回路 任意の不可に対して整合回路が設計できる
14週 整合回路 スミスチャートを利用して整合回路を設計できる
15週 学年末試験 合格点をとる
16週 答案返却・解答説明 回答例が理解出来る

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前1
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前1
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前1
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前1
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前1
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前1
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前1
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4前1
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4前1
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4前1
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4前4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4前4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4前2
理想変成器を説明できる。4前2
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4前2
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4後5
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4後5
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4前10
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4前10
電磁気電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4前13
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4前13
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4前13
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4前13
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4前13
静電エネルギーを説明できる。4後4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4後4
電子回路利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4前14
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4前13
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
電力電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4後11
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4前13
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4
電力量の測定原理を説明できる。4
制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4後7
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4後10
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4後10
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4後11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力4000010050
専門的能力4000010050
分野横断的能力0000000