エネルギ変換工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 エネルギ変換工学Ⅱ
科目番号 0281 科目区分 専門 / 選択必修/選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 電気学会大学講座,「電気機器工学」(電気学会)
担当教員 横沼 実雄

到達目標

1.主な電気機器の種類および特長を基に応用分野を説明できる。
2.直流機の構造の説明および動作理論について説明と計算ができる。
3.直流機の特性曲線を用いた説明と計算,および運転運用についての説明ができる。
4.同期機の構造の説明および動作理論について説明と計算ができる。
5.同期機のベクトル図,等価回路の作成とこれを用いた計算ができる。
6.同期機の特性曲線を用いた説明と計算,および運転運用についての説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1直流機の構造および動作理論について適切な説明および応用計算ができる。直流機の構造および動作理論について説明および基本的な計算ができる。直流機の構造および動作理論について基本的な説明または計算ができない。
評価項目2直流発電機および電動機について,特性曲線等から応用計算ができ,運転運用について適切に説明できる。直流発電機および電動機について,特性曲線等から必要な計算ができ,運転運用について説明できる。直流発電機および電動機について,特性曲線等から基本的な計算または運転運用の説明ができない。
評価項目3同期機の構造および動作理論について適切な説明および特性曲線からの応用計算,運転運用の適切な説明ができる。同期機の構造および動作理論について説明および必要な計算ができる。同期機の構造および動作理論について基本的な説明または計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
  本講義では,主として直流機と同期機を中心に講義を行う。前半では,直流機の基礎理論,構造,特性,始動・速度制御等について講義する。後半では,同期発電機の基礎理論,構造,特性解析,並行運転,同期電動機等の講義をする。
授業の進め方・方法:
講義を基本として行う。定期試験以外に,課題のレポート提出を課し,また講義中に製作演習,小テストを実施する.この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習としてレポートを実施します.
注意点:
 理解できない点が有れば随時質問し,講義内容を完全に理解すること。電気分野の重要な基礎科目であり,また電気主任技術者試験で絶対に必要な科目であるので,実験実習の内容や電気磁気学,電気回路の内容の復習を十分行って講義を受けること。省エネルギ技術の基礎として,今後とも重要な知識である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 直流機と同期機の概要 直流機と同期機の概要説明ができる
2週 直流機の構造と原理 直流機の原理と構造,巻線方式と励磁方式の説明と計算ができる
3週 直流機の構造と原理 電機子反作用の原理と影響説明できる
4週 直流発電機 直流発電機について,特性曲線等から必要な計算ができ,運転運用について説明できる。
5週 直流電動機 電動機について,特性曲線等から必要な計算ができ,運転運用について説明できる。
6週 直流機の始動・制動・速度制御 電動機について,特性曲線等から必要な計算ができ,運転運用について説明できる。
7週 中間試験
8週 直流電動機製作演習 仕様を満たす電機子条件を検討することができる
4thQ
9週 同期機の構造と原理 同期機の原理および構造,電機子巻線と誘導起電力について説明できる
10週 同期機の構造と原理 同期機の原理および構造,電機子巻線と誘導起電力について説明できる
11週 同期機の構造と原理 電機子反作用の原理と影響について説明できる
12週 同期機の構造と原理 電機子反作用についてベクトル図を用いた説明,電圧変動率等の計算ができる
13週 同期電動機の構造と原理 同期電動機の構造,V曲線について説明できる
14週 定態安定度,過渡安定度 電力システムにおける同期機の運用と安定度について説明できる
15週 答案返却・解答説明
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4
理想変成器を説明できる。4
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。3
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4
ローレンツ力を説明できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
自己誘導と相互誘導を説明できる。4
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3
FETの特徴と等価回路を説明できる。3
計測SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。2
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。2
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。3
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。3
電力量の測定原理を説明できる。3
オシロスコープの動作原理を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000