エンジニアリングデザイン

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 エンジニアリングデザイン
科目番号 0042 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 6
教科書/教材
担当教員 河村 進一,大田 一夫,神田 佑亮

到達目標

1. 道路計画にかかわる現状の分析と評価ができる
2. 道路計画案3ルートから経済性・社会的影響などを勘案して最適なルート選定ができる
3. 発表会において,道路計画の概要について効果的なプレゼンテーションができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1道路計画にかかわる現状の分析と評価が正しくできる道路計画にかかわる現状の分析と評価がある程度できる道路計画にかかわる現状の分析と評価ができない
評価項目2道路計画案3ルートから経済性・社会的影響などを勘案して最適なルート選定ができる道路計画案3ルートから経済性・社会的影響などを勘案してある程度説得力があるルート選定ができる道路計画案3ルートから経済性・社会的影響などを勘案してルート選定をすることができない
評価項目3発表会において,道路計画の概要について説得力のある効果的なプレゼンテーションができる発表会において,道路計画の概要についてある程度効果的なプレゼンテーションができる発表会において,道路計画の概要についてプレゼンテーションがほとんどできない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる
JABEE 環境都市(G) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 道路の計画から設計までの概略を演習形式で体験し,建設技術者に必要なエンジニアリングデザイン能力を養う科目である。道路建設において,自然環境を全く破壊せずに低コストで高規格の道路を計画することは困難であり,各種条件を把握した上で,実施可能な計画を立案して,地域住民や関連する事業者等に説明する必要がある。この演習では,実際に建設事業を行うことを想定して,少人数のチームで,実現可能なプロジェクトの計画を立案して,その計画案を図面に示すとともにパワーポイントによるプレゼンテーションにより,そのプロジェクトについて説明できるようにする。
 専門分野における持続可能な開発計画事例(道路の計画)にかかわる応用発展的事項に関する知識を身に付け,問題解決に活かすことができる。地域の特徴・道路のニーズを把握し,自然環境や周囲の住民等へ配慮した道路計画ができることをめざす。
授業の進め方・方法:
 道路計画など関連する内容の講義をした後,6人程度のグループで道路の現状評価から計画・概略設計までを行う。本演習では,実務に近い内容での作業を通して,リーダーシップ,チーム内でのコミュニケーション,協調性,問題解決能力,計画的に作業をすすめる能力,成果の概要を説明する能力など,実際に仕事をするときに必要な様々な能力を身に付けます。
注意点:
 高専5年間の学習の総仕上げとして,これまで学んできた科目等の知識をすべて使うとともに,実務で道路計画をする上でのバイブルである「道路構造令の解説と運用」の内容を確認しながら演習を進めます。
 公務員を目指す学生はもちろん,民間企業へ就職する学生も道路計画・設計の概略を体験し,インフラ整備のプロジェクト全体の流れをつかむことは,有意義であると思います。
 演習問題や概略設計図面の作成に必要ですので,各自,電卓・製図道具(製図用コンパス)・三角定規・三角スケールを持参すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 道路計画の概要 道路の役割,道路計画の流れ,調査項目と内容,交通量推計など
2週 道路構造の基礎 道路構造の名称,構造物の機能,図面の見方
3週 道路構造令の講義1 道路の区分と設計速度,横断面構成,線形および視距
4週 道路構造令の講義2 平面交差,立体交差
5週 道路計画演習1 設計条件の整理(道路の性格,幅員構成,コントロールポイント)
6週 道路計画演習2 路線選定 比較ルート3ルート選定
7週 道路計画演習3 平面図
8週 道路計画演習4 縦断図,比較資料
2ndQ
9週 中間発表 本命ルート選定の過程について発表する
10週 道路計画演習5 本命ルート概略設計
11週 道路計画演習6   平面図
12週 道路計画演習7   縦断図
13週 道路計画演習8   横断図
14週 最終発表会 道路概略設計の過程および設計成果の内容を発表する
15週 期末試験 課題の理解度,問題解決能力を問う問題,グループ内の相互評価
16週 まとめ 計画概要書の提出

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量地形図を理解している。4前2
等高線の性質とその利用について、説明できる。4前2
計画性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。4前1,前2
設計速度、車線数、車線幅員の標準値を理解している。4前3
道路の機能と幾何構造について理解している。4前3,前4
製図線と文字の種類を説明できる。4前7,前8
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。4前7,前8,前11,前12,前13
専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。3前5
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。4前6
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。3前9
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。4前9
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。4前14,前15
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。4前14,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合2040100300100
基礎的能力0000000
専門的能力10200020050
分野横断的能力102010010050