物理Ⅴ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理Ⅴ
科目番号 0064 科目区分 一般 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (数研出版)改訂版 総合物理1 ー力と運動・熱ー、改訂版 総合物理2-波・電気と磁気・原子-
(数研出版)新改訂フォローアップドリル物理基礎「波・電気」「仕事とエネルギー・熱」
(数研出版)新改訂フォローアップドリル物理「電気と磁気」「力と運動・熱と気体」
(第一学習社)2022セミナー物理基礎+物理、Libry 2022セミナー物理基礎+物理
担当教員 松井 俊憲

到達目標

1.全ての学習項目について,知識を身につけ関連する計算ができるようになる.
2.全ての学習項目について,現象及びそれを表す式を理解して,説明ができるようになる.
3.全ての学習項目について,物理に関する知識・理解を,他の場面で使えるようになる.
4.物理の基本的・汎用的内容についての知識・理解を,他の場面で使えるようにする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
学習単元の知識計算全ての学習項目について,知識を身につけ関連する計算が適切にできる全ての学習項目について,知識を身につけ関連する計算ができる一部または全ての学習項目について,知識を身につけ関連する計算ができない
学習単元の理解全ての学習項目について,より広く・深く現象・式を理解して、よりよく説明ができるようになる。全ての学習項目について,現象・式を理解して、説明ができるようになる。一部または全ての学習項目について、現象・式を理解して、説明ができない
学習単元の利用全ての学習項目について、物理に関する知識・理解を、他のより広い場面で使うことができる。全ての学習項目について、物理に関する知識・理解を、他の場面で使うことができる。一部または全ての学習項目について、物理に関する知識・理解を、他の場面で使うことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HB) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高校物理の4大柱として、「力学」と「波」は1・2年生で扱いますが、「電気」と「熱」は3年前期にまとめて学習することになります。微視的な粒子の振る舞いの集合が我々の身近な物理現象(巨視的スケール)を決定づけているということを、電流が流れることは電子の運動として、温度が高いことは気体分子の運動として、理解することができます。物理学の基本法則である「クーロンの法則」と「熱力学の法則」について学び、それらの計算方法を習得して下さい。
授業の進め方・方法:
講義および演習を基本とします。適宜,小テストや課題を課す他,実験を行います。
注意点:
物理学は自然界の普遍性を見出す学問であり、物事の本質を見出すために抽象化がなされます。数学の基礎も不可欠であり、難しい内容であることは間違いありません。内容を理解するためには、授業を真面目に聞くだけではなく、各自が手を動かして自分で計算して確認することが必要不可欠です。忍耐強く、意欲的に取り組んで下さい。難しい・わからないことから目を背けず、自主的に取り組み、積極的に質問するようにしなければ物理の習得は成し得ません。物理の学習は、読解力・論理的思考力・記述力を訓練する機会だと捉えて下さい。継続して真面目に取り組むことで、専門科目で扱い内容と直接的関係の有無によらず、社会に出ても役に立つ考え方・伝え方が身につくことになります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の学習の仕方を考えられる
2週 電気(静電気力)
クーロンの法則び計算及び説明ができる
静電誘導・誘電分極の説明ができる。この2つの違いを説明できる
3週 電気(電場)
電場の定義・点電荷の作る電場・電気力線の説明ができる。
関係する計算ができる
4週 電気(電位)
電位・電位と仕事の関係及び等電位面の性質を説明できる。
関係する計算ができる
5週 電気(オームの法則) オームの法則・抵抗の性質・電気とエネルギー関する量を説明できる。
関係する計算ができる
6週 電気(直流回路) 合成抵抗及び電流計・電圧計の仕組みを説明できる。
関係する計算ができる
7週 電気(キルヒホッフの法則) キルヒホッフの法則意味を説明できる。
キルヒホッフの法則を利用して回路の電流・電圧を計算できる。
内部抵抗・ブリッジ回路。非直線抵抗に関する説明ができる。
関係する計算ができる
8週 中間テスト
2ndQ
9週 試験返却・解説
10週 熱(温度と熱) 熱量の保存を説明できる。
関係する計算ができる。
11週 熱(気体と熱) 気体の法則・理想気体の状態方程式を説明できる
関係する計算ができる
12週 熱(気体分子運動) 気体の分子運動から単原子の理想気体の内部エネルギーを導出できる
13週 熱(気体の状態変化と熱力学の第一法則) 熱力学の第一法則を使って,気体の状態変化での熱に関する量の変化を説明できる
関係する計算ができる
14週 熱(モル比熱と熱機関) モル比熱・熱機関の説明ができる
関係する計算ができる
15週 試験返却・解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3前10
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3前10
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3前10
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前10
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3前11
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前11
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前12
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前13
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前14
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3前14
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前14
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3前2
電場・電位について説明できる。3前3,前4
クーロンの法則が説明できる。3前2
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3前2
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3前5
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3前6
ジュール熱や電力を求めることができる。3前5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力70000300100
専門的能力0000000
分野横断的能力00000