実験実習Ⅳ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 実験実習Ⅳ
科目番号 0087 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 前期:土木学会編「水理実験解説書2015年度版」(土木学会)、後期:プリント配布
担当教員 及川 栄作,黒川 岳司,三村 陽一

到達目標

1.水理学で学ぶ基礎知識と基本原理を、水理実験を通じてさらに理解を深めて体得する。
2.微生物学や遺伝子工学で学んだ基礎知識を活かして、実験実習を通してさらに理解を深めて体得する。
3.鉄筋コンクリートはりの破壊形態,変形,各種の耐力について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1水理学の基礎知識と基本原理をさらに理解を深めて適切に体得できる水理学の基礎知識と基本原理をさらに理解し、体得できる水理学の基礎知識と基本原理を理解できず、体得できない
評価項目2微生物学や遺伝子工学の基礎知識をさらに深めて理解し、適切に体得できる微生物学や遺伝子工学の基礎知識をさらに深めて理解し、体得できる微生物学や遺伝子工学の基礎知識を理解できず、体得できない
評価項目3鉄筋コンクリートはりの破壊形態,変形,各種の耐力について適切に理解する鉄筋コンクリートはりの破壊形態,変形,各種の耐力について理解する鉄筋コンクリートはりの破壊形態,変形,各種の耐力について理解できていない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる
JABEE 環境都市(H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期は、水理学で学ぶ内容の妥当性を実験により確認することで、水理学の基礎知識と基本原理を体得する。。後期は、環境衛生実験と構造実験を行う。環境衛生実験では微生物の植菌の仕方、滅菌法や培養法などの扱い方、微生物からDNAの調整などの実験を行う。構造実験では鉄筋コンクリートはりの載荷実験を通じて、RC構造の破壊形態の違いを観察するとともに、たわみや各種耐力の算定を行う。本実験実習は就職と進学の両方に関連する。また、班編成による実験の実施や、データ整理・分析、レポート作成を通じて、コミュニケーション力、工夫する力、問題解決力、プレゼンテーション力など人間力を身に付けることができる。
授業の進め方・方法:
水理実験 : 6班に編成する。実験を行う班とデータの整理・分析を行う班に分かれ、実験①~⑦をローテーションで行う。
環境衛生実験,構造実験:2グループに分かれてそれぞれ7週の実験を交互に実施する。
注意点:
班によって実験の順序は異なる。実験に適した服装と履物を着用し、事故がないよう特に注意すること。レポート作成時に疑問点があれば積極的に図書館を利用するなど、自ら調べる姿勢を培うこと。
水理実験 : 流体の現象は目で見ても大変面白い。実験は比較的簡単であるので、その分よく現象を観察してほしい。
環境衛生実験 : 水酸化ナトリウムやフェノール:クロロホルム溶液などの劇物を扱う際は十分注意すること。また、外から他の微生物が入り込むことによるコンタミネーションが起こらないように注意を払いながら実験を行う。
構造実験 : 2、3年次に学習した内容も含まれるので,忘れている内容を復習して理解すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験のガイダンス 水理実験の概要を理解し、座学の内容と関連付ける
2週 水理実験① マノメーターによる圧力差の測定ができる
3週 データ整理・分析、レポート仕上げ 実験内容をレポートにまとめて、静水力学について理解を深める
4週 水理実験② 直角三角せきの検定を行い、流量測定ができる
5週 データ整理・分析、レポート仕上げ 実験内容をレポートにまとめて、ベルヌーイの定理について理解を深める
6週 水理実験③ ベンチュリメーターの検定を行い、流量測定ができる
7週 データ整理・分析、レポート仕上げ 実験内容をレポートにまとめて、ベルヌーイの定理について理解を深める
8週 水理実験④ 層流・乱流を観測し、レイノルズ数を算定できる
2ndQ
9週 データ整理・分析、レポート仕上げ 実験内容をレポートにまとめて、層流・乱流について理解を深める
10週 水理実験⑤ 管水路の摩擦損失係数の算定ができる
11週 データ整理・分析、レポート仕上げ 実験内容をレポートにまとめて、管水路流れについて理解を深める
12週 水理実験⑥ 常流・射流および跳水に関する実験ができる
13週 データ整理・分析、レポート仕上げ 実験内容をレポートにまとめて、常流・射流、跳水について理解を深める
14週 水理実験⑦ 開水路の流速分布の測定ができる
15週 データ整理・分析、レポート仕上げ 実験内容をレポートにまとめて、開水路流れについて理解を深める
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 環境衛生実験および構造実験の概要を理解し、座学の内容と関連付ける
2週 遺伝子工学実験の準備
微生物培地の作製
寒天培地と液体培地の作製法を理解する。
3週 微生物培養液からDNAの調整 培養液からDNAの調整法の原理、手順、薬品、器具などの理解を深める
4週 微生物培養液からDNAの調整
制限酵素によるDNAの切断
手順に従い、適切に実験を進めることができる。制限酵素の使い方を理解し、実験を適切に行うことができる
5週 PCR法によるDNAの増幅 手順に従い、適切に実験を進めることができる。
6週 アガロースゲル電気泳動によるDNAの分析 手順に従い、適切に実験を進めることができる。アガロースゲル電気泳動の原理を理解し、実験を適切に行うことができる。
7週 微生物の扱い方 手順に従い、適切に実験を進めることができる。滅菌法、植菌法、培養法を理解する。
8週 遺伝情報解析演習、(パソコン使用) 遺伝情報解析に用いられるソフトウエアの使い方を理解し、解析を適切に行うことができる
4thQ
9週 鉄筋コンクリートはりの作製 骨材準備,鉄筋加工,型枠組み,配合計算を行うことができる
10週 鉄筋コンクリートはりの作製 骨材準備,鉄筋加工,型枠組み,配合計算を行うことができる
11週 鉄筋コンクリートはりの作製 コンクリート打設を行うことができる
12週 載荷実験準備 適切に作業を進めることができる
13週 載荷実験 適切に実験を進め、力学的な視点で観察することができる
14週 レポート作成 実験内容をレポートにまとめて、載荷試験について理解を�
15週 供試体撤去 適切に作業を進めることができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野(実験・実習能力)建設系分野(実験・実習能力)各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。4後9,後10,後11,後12,後13
層流・乱流を観測してレイノルズ数を算出できる。4前8,前9
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。4前4,前5,前6,前7
常流・射流・跳水に関する実験について理解し、実験ができる。4前12,前13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000