土質力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 土質力学Ⅰ
科目番号 0173 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 赤木知之ほか共著「土質工学」(コロナ社)
担当教員 加納 誠二

到達目標

1.土および地盤が生成される過程および地盤調査の方法を理解し,説明できる。
2.土の基本的な性質を理解し,物理的な特性を表す指標を求め、土を工学的に分類し,その特徴を説明できる。
3.土の締固め方法と締固めた土の工学的特徴,および土を盛土材料として利用する方法を理解し,説明できる。
4.土の飽和透水係数をもとめることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1アースサイエンスなどの知識を活用し、土および地盤が生成される過程について詳しく説明でき、地盤に応じた地盤調査の方法を的確に説明できる。土および地盤が生成される過程および地盤調査の方法を説明できる。土および地盤が生成される過程および地盤調査の方法を説明できない。
評価項目2土の基本的な性質を理解し,物理的な特性を表す指標を求めることができる。また、土を粒度とコンシステンシー特性に基づいて工学的に分類し,その特徴を的確に説明できる。土が粒状体であることを理解し,物理的な特性を表す指標を求めることができる。また、土を粒度とコンシステンシー特性に基づいて工学的に分類できる。土の基本的な性質を理解し,物理的な特性を表す指標を求めることができない。また、土を工学的に分類することができない.
評価項目3実験結果をもとに締固め曲線を求めることができるとともに、現場に合わせた締固め試験を選択でき、現場の締固め管理について的確に説明できる。土の締固め方法について説明でき、実験結果をもとに締固め曲線を描くことができる。また、締固め土の特性について説明できる。土の締固め方法について説明できない。また締固め曲線を描くことができない。
評価項目4土の透水係数に及ぼす影響因子を説明でき、様々な条件下での透水係数を求めることができる.土の透水係数について説明でき、実験結果をもとに透水係数をもとめることができる.ダルシーの法則を説明できず、土の透水係数を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HC) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 環境都市工学で取り扱う社会基盤施設はすべて地盤上や地盤中あるいは土を使って建設されるため,社会基盤施設を安全かつ経済的に建設し,維持管理するためには地盤を構成する土の様々な性質や取扱いを理解しなければならない。この授業では,土の基本的な物理特性や力学特性を理解し、土を建設材料として利用する方法について学習する。
 本授業は進学と就職に関連する。また、進路や人間力向上に関連するトピックスを適宜、紹介する。
授業の進め方・方法:
 各項目ごとに講義を行い、その内容を演習によって身に付ける。
注意点:
土質力学は社会基盤施設を建設するうえで不可欠な学問であり,また学習内容も基礎的なものから応用的なものへ積み上げていくため,建設技術者になるためには土質力学の基礎から十分理解しておく必要がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・これまで学習の振り返り ガイダンス・既往学習内容の振り返り
2週 土および地盤の生成 地盤や土の生成過程について説明できる
3週 地盤調査法 地盤の調査法について説明することができる
4週 土の基本的性質① 土の基本的物理量を計算することができる
5週 土の基本的性質② 土の粒度特性やコンシステンシー特性について説明できできる.
6週 土の基本的性質③ 土の工学的分類法について説明でき、粒度やコンシステンシー特性をもとに土を分類することができる.
7週 土の締固め① 土の締固め試験について説明することができる.
8週 中間試験
第1週から第7週までの範囲の理解度の確認
2ndQ
9週 中間試験の振返り・土の締固め② 中間試験の振返り
実験データをもとに土の締固め曲線を描くことができる
10週 土の締固め③ 締固めた土の工学的特性と締固め管理について説明できる.
11週 土中の水の流れ① 土中水の分類を説明でき、不飽和水滞内のサクションについて説明できる.
12週 土中の水の流れ② ダルシーの法則や透水係数に影響を及ぼす要因について説明できる.
13週 土中の水の流れ③ 透水係数を求めるための試験について説明でき、実験結果ら透水係数を算出することができる.
14週 土中の水の流れ④ 多層地盤内の水の流れや透水係数を求めることができる.
15週 期末試験 第9週から第14週までの範囲の理解度の確認
16週 期末試験の振返りと土中の水の流れ⑤ 期末試験の振返り
多層地盤内の間隙水圧を計算することができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野地盤土の生成、基本的物理量、構造などについて、説明できる。4前1,前2,前4
土の粒径・粒度分布やコンシステンシーを理解し、地盤材料の工学的分類に適用できる。4前5,前6
土の締固め特性を説明できる。4前7,前9,前10
ダルシーの法則を説明できる。4前11,前12
透水係数と透水試験について、説明できる。4前13,前14,前16
地盤調査の分類と内容について、説明できる。4前3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000