構造力学Ⅲ

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 構造力学Ⅲ
科目番号 0192 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 嵯峨,武田,原,勇:「構造力学 Ⅰ」,「構造力学Ⅱ」(コロナ社)
担当教員 三村 陽一

到達目標

1.たわみに関する微分方程式や弾性荷重法を用いて静定ばり,静定ラーメンのたわみ,たわみ角を計算できる。
2.長柱,短柱の考え方を理解し,作用する応力度や座屈荷重の計算ができる。
3.仮想仕事の原理を使って静定ばり,静定ラーメン,静定トラスのたわみ計算ができる。
4.変形の適合条件を考慮して不静定構造の支点反力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1たわみに関する微分方程式や弾性荷重法を用いて静定はりのたわみ,たわみ角を計算を正確にできる。たわみに関する微分方程式や弾性荷重法を用いて基礎的な問題のたわみ,たわみ角を計算できる。たわみに関する微分方程式や弾性荷重法を用いてはりのたわみ,たわみ角を計算することができない。
評価項目2長柱,短柱の考え方を理解し,作用する応力度や座屈荷重の計算が正確にでき,設計計算に応用できる。長柱,短柱の考え方を理解し,基礎的な問題において作用する応力度や座屈荷重の計算ができる。長柱,短柱の考え方を理解していない,作用する応力度や座屈荷重の計算ができない。
評価項目3仮想仕事の原理を使って静定ばり,静定ラーメン,静定トラスのたわみ計算について,応用的な問題に対応できる。仮想仕事の原理を使って静定ばり,静定ラーメン,静定トラスのたわみ計算のうち,基礎的な問題を解くことができる。仮想仕事の原理を使って静定ばり,静定ラーメン,静定トラスのたわみ計算ができない。
評価項目4変形の適合条件を考慮した不静定構造の支点反力計算について,やや複雑な問題に対応できる。変形の適合条件を考慮して不静定構造の支点反力の計算について,簡単な問題では対応できる。変形の適合条件を考慮して不静定構造の支点反力を計算することができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE 環境都市(F) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造物の部材として多く使われている「はり」の変形計算に関する理論的を学び,はりの変形理論を使った構造物の変形計算,不静定構造の反力計算ができるようにする。
授業の進め方・方法:
各回の授業時間の前半では考え方・解き方等のポイントについて解説を行い,授業の後半は演習問題を解かせ,実際の問題に対応できる計算能力を養う。
【自学自習の実施内容と確認方法】(学修単位の場合は,1単位当たり15時間の授業と30時間の自学自習が必要です。)
予習: 授業で進む範囲の教科書を読んで,予備知識をつけて授業に臨んでください。必要に応じて関連する項目の復習もしてください。
復習: 授業中に配布した演習問題プリントや教科書の章末演習問題を解いて理解度をチェックしてください。
注意点:
この科目は学修単位で,大学の授業と同じように週2時間の授業に4時間の自学自習を加えた週6時間を標準の学習時間としている。大学の講義と同じ速度で授業を進めるので,予習で教科書に目を通し,必ず復習をすること。
配布したプリントはファイリングするなどして次回以降の講義に必ず持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 はりの弾性変形 弾性変形の基本式を理解している
2週 微分方程式によるたわみの計算 微分方程式の積分によるたわみの算定ができる
3週 弾性荷重法 弾性荷重法によるたわみの解法を理解している
4週 弾性荷重法によるたわみの計算 弾性荷重法により静定ばりのたわみ,たわみ角の計算ができる
5週 エネルギー法 仮想仕事の原理,カスティリアノの定理による解法を理解している
6週 エネルギー法による弾性変形の解法 各種静定ばり,静定ラーメンのたわみ,たわみ角の計算ができる
7週 中間試験
8週 答案返却・解答解説
柱の応力
偏心載荷を含む軸力を受ける部材の応力が計算できる
2ndQ
9週 長柱の座屈 細長比や支持条件によるEulerの座屈荷重の変化を理解し,柱の設計計算に適用できる
10週
11週 静定トラス部材力計算の復習 静定トラスの部材力を節点法,断面法を使って計算できる
12週 静定トラスのたわみ 仮想仕事の原理を適用して静定トラスのたわみをて計算できる
13週 不静定構造 不静定構造物と変形の適合条件について理解している
14週 余力法 余力法により簡単な不静定構造物の支点反力計算ができる
15週 期末試験
16週 答案返却・解答説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000