技術者倫理

科目基礎情報

学校 呉工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 技術者倫理
科目番号 0305 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考:北原義典「はじめての技術者倫理」(講談社)、一般社団法人近畿科学協会 工学倫理研究会「技術者による実践的工学倫理<第4版>」(化学同人)、直江清隆・盛永審一郎「理系のための科学技術者倫理」(丸善出版)
担当教員 小倉 亜紗美

到達目標

1.技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。
2.説明責任、製造物責任、リスク評価など、技術者の行動に関する基本的事項を理解し、説明できる。
3.科学技術が自然環境に及ぼす影響を理解し、技術者がどのように対処すべきかを考えることができる。
4.技術者が組織の一員として働く上で直面する問題を理解し、その解決のあり方を検討することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1社会における技術者の役割と責任を理解し、現実的な問題に当てはめて考えることができる。社会における技術者の役割と責任を理解し、説明できる。社会における技術者の役割と責任を理解し、説明できない。
評価項目2技術者の行動に関する基本的事項を理解し、現実的な問題に当てはめて考えることができる。技術者の行動に関する基本的事項を理解し、説明できる。技術者の行動に関する基本的事項を理解し、説明できない。
評価項目3技術者が組織の一員として働く上で直面する問題を理解し、その解決のあり方を主体的に検討することができる。技術者が組織の一員として働く上で直面する問題を理解し、説明できる。技術者が組織の一員として働く上で直面する問題を理解し、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 本科の学習・教育目標 (HA) 説明 閉じる
JABEE 環境都市(B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
科学技術の進歩は我々の生活環境や社会に大きな影響を及ぼし、物質的な豊かさをもたらした一方で様々な問題も引き起こしている。近年科学技術の発展を背景とする様々な事故や不祥事が表面化するにつれ、技術者自身の責任や判断に対する自覚が求められるようになってきた。そこで、具体的事例をもとに、技術者技術者が直面する倫理的問題について深く理解し、倫理的判断を常に意識し実行することが出来る技術者の育成を目的とする。
授業の進め方・方法:
講義とディスカッションを基本とする。また、社会に出る前により実践的なセキュリティー意識を育むことを目的とし、K-SEC教育パッケージ「共通分野2:データの漏えい(H28改修)」、「機械分野5:内部者による情報の不正な持ち出し」を使った授業も実施する。
【新型コロナウイルスの影響により,授業内容を一部変更する可能性があります.】
注意点:
この授業は、講義の内容を理解し、それを元にディスカッションなどを行い、レポートを提出してもらいます。積極的に講義に参加し、学んでください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション:なぜ技術者倫理を学ぶのか 技術者倫理を学ぶ意義を理解し説明することができる
2週 技術者と倫理 技術者倫理の歴史的背景、技術者としてとるべき行動規範について理解し説明することができる
3週 組織と技術者倫理 組織としての技術者の役割と、技術者としての判断、内部告発について理解し説明することができる
4週 国際規格とグローバル化 国際標準化機構(ISO)規格や、グローバル化が社会構造や技術者に与える影響について理解し説明することができる
5週 製造物責任と技術者 製造物責任法や説明責任について理解し説明することができる
6週 技術者としての行動1 技術者として問題に直面した際にどのような倫理的判断を行うべきか事例をもとに考察する
7週 バイオテクノロジー1 バイオテクノロジーが社会に与える影響を理解し説明することができる
8週 バイオテクノロジー2 バイオテクノロジーの現状を理解し、その利益とそれがもたらしうる倫理的問題について理解し説明することができる
2ndQ
9週 安全とリスク:リスク評価、設計と技術革新 設計プロセスにおけるリスクマネジメント、技術革新がもたらすリスクについて理解し説明することができる
10週 情報技術と社会 情報技術が社会にもたらす影響と社会システムの仕組みについて理解し、説明することができる
11週 技術と環境1:公害・環境問題 公害・環境問題の歴史を通じて技術者倫理の重要性について深く理解し説明することができる
12週 技術と環境2:持続可能な社会の構築 持続可能な社会とは何か、その構築がなぜ必要かを理解し説明することができる
13週 技術者と法規 知的財産の保護、守秘義務など技術者に深く関わる法規について理解し説明することができる
14週 技術者としての行動2 技術者として問題に直面した際にどのような倫理的判断を行うべきか事例をもとに考察する
15週 後期試験
16週 試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3前10
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3前6
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3前1,前2
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3前1,前2
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3前11,前14
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前11,前14
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前12
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前12
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前4
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3前13
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3前14
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3前14
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3前2,前4,前14
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3前4,前14
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3前8,前9,前10,前12,前13
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3前4,前8,前9,前12,前13
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3前1,前2,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3前2,前3,前6,前9,前10,前11,前12,前13
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前6,前9,前10,前11,前12,前13
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前6,前10,前11,前12,前13
目標の実現に向けて計画ができる。3前6
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前6
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前3,前6
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3前3,前6
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前3,前6
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前3,前6
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前3,前6
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前3,前6
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前3,前6
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前3,前6
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前3,前6
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前6,前14
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前2,前3,前4,前5
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3前1,前2,前9,前10,前11,前12,前13
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3前1,前2,前6,前13
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3前1,前2,前6,前13
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3前1,前2,前6,前13
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3前1,前2,前6,前13
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3前1,前2,前6,前12,前13
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3前2,前3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3前2,前3,前14
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3前1,前2,前3
企業には社会的責任があることを認識している。3前3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3前3,前4
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3前5
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3前1,前2
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3前1,前2
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3前1,前2
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3前1,前2
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3前1,前2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合602000200100
基礎的能力30100010050
専門的能力0000000
分野横断的能力30100010050